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放浪記 (新潮文庫)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:放浪記
 著者:林芙美子
 出版:新潮文庫
 定価:640円
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101061017/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1761170%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第1部
 第2部
 第3部



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■□□□
 勇気  :■□□□□
 豊かな心:■□□□□
 おすすめ:■■□□□



 この本は、昭和54年9月に出版されています。
 
 初版は1930年(昭和5年)に出版されています。
 
 著者は、日本の小説家です。
 
 著書も多数あります。



 どのような人生を送ってきたのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●楽しんで読もう。

▽この作品は、第1部、第2部、第3部と別れています。
 
 第2部、第3部がそれぞれの続編かというと、そうではありません。
 
 大正11年(1922年)から大正15年(1926年)まで、
 著者が5年にわたって書きためてきた日記のなかから抜粋し、
 昭和3年に雑誌に連載され、この年に単行本が出版されます。
 
 この時出版した「放浪記」がベストセラーとなり、続編として
 日記の中からさらに抜粋し「続放浪記」が出版されました。
 
 このような構成のため、読んでも話のつながりが良く分かりま
 せん。
 
 物語として読むには少しつらいものがあります。
 
 戦後に発表された第3部も、同じで、日記から抜粋されているので
 ひとつの物語として読むよりは、他人の日記を抜粋して読んでいる
 と思った方が良いと思います。
 
 逆に、日記の中から抜粋されているため、当時の著者の考えや
 行動が「当時性」を持って甦ります。
 
 それぞれの文章のつながりはないけれど、どの日記も生き生きと
 したその時の著者の心情が描かれています。
 
▽著者の林芙美子さんは、1903年(明治36年)に生まれ、19
 51年(昭和26年)に亡くなっています。
 
 下関市のブリキ屋で生まれました。
 
 母親は鹿児島県桜島の温泉宿の娘でしたが、家出して行商人の
 父親に連れ添っていました。
 
 しかし、父親が店を持ち、他の女性をひきいれるようになると、
 両親は離婚します。
 
 その時、母親に同情を寄せていた20歳年下の番頭と結婚し、
 北九州を行商して歩くようになります。
 
 この時、著者は8歳でした。
 
 行商で各地を転々としていたため、小学校もろくに通えない状態
 でした。
 
 後に家族で定住した尾道で、著者は無理して高等女学校へ進学し、
 アルバイトをしながらほぼ自力で卒業まで頑張ったそうです。
 
 その女学校時代に文学に触れ、自分で表現する手法を学びました。
 
▽少女時代に親子で行商して歩いていたせいか、著者には放浪癖が
 ありました。
 
 冒頭の「放浪記以前」の最初に書かれている一文は
 
 「私は宿命的に放浪者である」
 
 で始まります。
 
 著者の言う通り、家を出てから著者は各地を転々とします。
 
 とにかく貧乏で、日々の食事もままならない状況でした。
 
 住み込みの仕事を見つけては働き、お金がないのに旅に出て、
 気が向いた所で降りて、そこで仕事を見つけたり、と私から見ると
 わざわざ苦労を拾って歩いているような感じがします。
 
 日記の抜粋版なので、文章のつながりがよくわからないため、
 なぜその仕事を辞めたのか、なぜその仕事に就いているのか、
 といったことがわからない場合が多いです。
 
 楽な仕事には精神的に耐えられないようで、体力的に辛い仕事を
 選んで、辛そうにしている自分を誉めているような感じです。
 
 著者が「カフエー」で働く場面がよく描かれています。
 
 当時の「カフエー」がどのような場所かよく分かりませんが、
 大正時代は「カフエー」が流行っていたみたいです。
 
▽母親は男運の悪い人でしたが、娘はさらに輪を掛けて男運が悪い
 です。
 
 著者の放浪癖は、女学校を卒業し在学中から恋愛関係にあった青年が
 明治大学に進学したのを頼って上京し同棲を始め、職を転々とした
 頃から始まります。
 
 この青年は、翌年に著者を捨てて故郷へ帰ってしまいます。
 
 一度は、青年を追って故郷へ戻りますが、青年の家族の反対が
 あって、とうとう捨てられてしまいます。
 
 そこから、著者の職と土地と男性を転々とする放浪が始まります。
 
▽読んでいると、とにかく貧乏で、とにかく不幸です。

 少しでもお金ができると、田舎で病んでいる母親にお金を送ったり、
 行商に出ている養父にお金を送ったり、親孝行で申し分ないとは
 思いますが、わざわざ貧乏と不幸に向かって進んでいるような
 気がしてならないです。
 
 大正時代の普通の女性が一人で生きて行くのは、辛かったのかも
 しれません。
 
 結果的に、この時の貧乏な放浪体験が、後に小説として出版され
 ベストセラーになるのですから「貧乏と不幸」の体験も無駄では
 なかったみたいです。
 
 人生何が起きるかわかりません。





 この本は、著者の辛かった放浪時代の日記を抜粋したもので、
 当時の生活の様子も断片的にですがよく解ります。
 
 著者が偉いのは、いくら貧乏していても本を読んでいたことです。
 
 その本も、お金がなくなると古本屋に売ってしまいますが、貧乏
 しながらも本を読むことをやめなかったのが、後の役に立っていた
 のではないかと思います。
 
 第1部、第2部、第3部とあって、第1部を読んだ時点で同じ事の
 繰り返しだったので、読むのは止めました。
 
 人生が辛い女性が読むと、貧乏と不幸の中でもけなげに生きる著者
 に共感できるかもしれません。



守護霊との対話
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
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 題名:守護霊との対話
 副題:中川昌蔵の世界
 著者:小林正観
 出版:弘園社
 定価:1500円
 購入:講演会会場で購入



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 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 弘園社
 http://www.koensha.com/



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 ◆本の目次
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 第1章 覚醒まで
 第2章 経営論
 第3章 人の生きかた
 第4章 不可思議世界
 第5章 雑談対話編



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 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■■
 勇気  :■■■□□
 豊かな心:■■■□□
 おすすめ:■■■■■



 この本は、1998年7月に出版されています。
 
 著者は、心学研究家、心理学博士、教育学博士、社会学博士、
 コンセプター、作詞家&歌手、デザイナー、ブランドオーナー等々
 多才な方です。
 
 著書も多数あります。



 中川昌蔵とは何者なのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)守護霊とは?



 見えないですが確実にいます。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)守護霊とは?

 「謙虚でないと守護霊が動けないのです。本人が『私が、私が』
 という意識を持っていると、守護霊が動けないのですが、常に
 謙虚でいると連絡が密にとれて守護霊も働きやすくなります」
 
 「謙虚でないと、わがままだとか、独りよがりや放漫であったり
 すると、守護霊は働けずにしょぼんとしています。かといって
 帰るわけにもいかず、そこで本人が気が付くのを待っています」
 
 「一生気付かない人もいますから、その場合はしょぼんとした
 まま帰っていくのです」
 
 「守護霊の方から、気が付くように働きかけることはしないの
 ですか」
 
 「しません、それは神もしませんね。悪いことをしていても、
 神は『お前、悪いじゃないか』とは言いません。守護霊も何も
 言わないのです。というのも人間は神の子ですから、外から注意
 するのでなく本人が自覚するのを最優先にしているのです」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 謙虚になろう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●守護霊とは?

▽先日、著者の「5時間講座」の会場で購入した2冊のうちの1冊
 です。
 
 中川昌蔵という人は何者かと言うと、大阪・日本橋にあった
 「中川無線電機」の創業者ということです。
 
 ネットで調べてみると、「中川無線電機」はすでになく、別の
 会社の傘下に入り、別の会社名で存続しているみたいです。
 
 この本は、著者と中川昌蔵さんが、何日間かホテルに缶詰になって
 対談した内容が書かれています。
 
▽中川さんは、会社を経営されていて、60歳の時に謎の病気に
 かかり臨死体験をします。
 
 病気の原因はわからず、いったん危篤状態になりますが、臨死体験
 の最中に「この者の使命はまだ終わっていない」という声がして
 生き返ったそうです。
 
 それから、会社の経営から身を引き、講演会活動をやり始めた
 そうです。
 
 中川さんは、2002年8月に亡くなっています。
 
▽本の題名からすると、中川さんと中川さんに付いている守護霊
 との対話集かと思われますが、そうではなく、中川さんが守護霊と
 対話をしながら生きてきてわかったことの一部を、著者との対談で
 話をし、その内容が書かれています。
 
 前半は、中川さんの自伝的な内容がかかれています。
 
 講演会や他人にも、家族にさえ自分のことをこんなに話した
 ことがなかったそうで、著者との対談を守護霊に聴いてみると
 「やりなさい」という返事だったので、この本が出ることになった
 そうです。
 
▽「守護霊」とは何かというと、この世に生を受けている私たちは
 ほとんどの人が見ることはできませんが、一人ひとりに必ず付いて
 いて、私たちを守ってくれている存在なのだそうです。
 
 「守護霊」という言葉は、昔からその存在の話はあって、最近では
 江原啓之さんが登場してから、一般的になったように思います。
 
 著者によると、右脳の45度40センチのところに存在する「モヤの
 かたまり」が守護霊なのだそうです。
 
 守護霊が付いてない人はなくて、必ず一人に一体ずつ付いていて
 私たちを守ってくれています。
 
▽「守護霊に守られている」と書いてしまうと、守護霊が主体に
 なって私たちの言動をコントロールしてそうな感じがしますが、
 実際は、そんなことはないそうです。
 
 守護霊は、付いている人が「謙虚」じゃないと、動けないそうです。
 
 その部分を中川さんは次のように話されています。
 
 「謙虚でないと守護霊が動けないのです。本人が『私が、私が』
 という意識を持っていると、守護霊が動けないのですが、常に
 謙虚でいると連絡が密にとれて守護霊も働きやすくなります」
 
 「謙虚でないと、わがままだとか、独りよがりや放漫であったり
 すると、守護霊は働けずにしょぼんとしています。かといって
 帰るわけにもいかず、そこで本人が気が付くのを待っています」
 
 「一生気付かない人もいますから、その場合はしょぼんとした
 まま帰っていくのです」
 
 「守護霊の方から、気が付くように働きかけることはしないの
 ですか」
 
 「しません、それは神もしませんね。悪いことをしていても、
 神は『お前、悪いじゃないか』とは言いません。守護霊も何も
 言わないのです。というのも人間は神の子ですから、外から注意
 するのでなく本人が自覚するのを最優先にしているのです」
 
 私たちは、守護霊に守られてはいますが、それも本人次第という
 ことになりそうです。
 
 私たちが何かに気が付いて「おごり、たかぶり、うぬぼれ、傲慢」
 の心がなくなり、「謙虚」になって初めて守護霊と対話することが
 できるようです。
 
 けっこう放任主義です。
 
 ということは、私たちが願いごとを叶えたくて神社にお参りしたり
 「これが欲しい、あれが欲しい」と神様にお願いしたりするのは
 あまり意味がないということになりそうです。
 
▽この本には、神の世界の構造図が書かれています。
 
 神の世界も階層構造になっていて、私たちの魂は神と直接対話
 することはできないそうです。
 
 したがって、自分本位な願い事をいくらしたところで聞き入れて
 もらえることはできません。
 
 それよりも、「謙虚」な心になった時点で、つまり他人の言葉を
 しっかり聞き入れることができるような心になった時に初めて
 守護霊と対話することができるようになるようです。
 
 そのような状態になると、守護霊の方でその人の気持ちを読み
 とって、答えてくれるようになるそうです。
 
 守護霊のことを、別名「お陰さま」と言うそうで、謙虚になって
 お陰様に「お任せ」する人生が一番楽な生き方みたいです。





 この本は、著者が中川昌蔵さんにインタビューした内容が書かれて
 います。
 
 「守護霊」とか「神」という言葉が出ると、一見あやしく思えて
 しまいますが、それを信じる信じないは別の話で、「いかに生きるか」
 ということが大切になります。
 
 そして、「いかに生きるか」ということを追求し始めると、「神」
 とか「守護霊」の存在を考えざるを得なくなってきます。
 
 まずは謙虚になることが大切です。



進化しすぎた脳 (ブル-バックス)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:進化しすぎた脳
 副題:中高生と語る「大脳生理学」の最前線
 著者:池谷裕二
 出版:講談社
 定価:1000円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN//oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4274546%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第1章 人間は脳の力を使いこなせていない
 第2章 人間は脳の解釈から逃れられない
 第3章 人間はあいまいな記憶しかもてない
 第4章 人間は進化のプロセスを進化させる
 第5章 僕たちはなぜ脳科学を研究するのか



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2007年1月に出版されています。
 
 2004年10月に出版された単行本の新書版です。
 
 著者は、東京大学大学院薬学研究科講師をしている方で、神経薬理学、
 光生理学が専門です。
 
 著書も多数あります。



 人間の脳の役割とは?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)脳の記憶の方法とは?



 記憶力とは曖昧なものみたいです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)脳の記憶の方法とは?

 「記憶というのは正確じゃダメで、あいまいであることが絶対必要。
 たとえば僕は今日この緑色のチェック柄の服を着てるね。そして
 こんな髪型だね。もし記憶が完璧だったら、次に僕と会ったときに、
 着ている服が違ったり、髪に寝癖がついていたりしたら別人に
 なっちゃうんじゃない」

 「基本的に完璧な記憶というのは役に立たないんだ。それで、
 脳というのはあいまいにものを蓄えようとしているんだね」

 「記憶があいまいであることは応用という観点から重要なポイント。
 人間の脳では記憶はほかの動物に例を見ないほどあいまいでいい
 加減なんだけど、それこそが人間の臨機応変の源にもなっている
 わけだ」
 
 「そのあいまい性を確保するために、脳は何をしているかというと、
 ものごとをゆっくり学習するようにしているんだよね。学習の
 速度がある程度遅いというのが重要なの、特徴を抽出するために」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●脳の記憶の方法とは?

▽脳の機能として重要なことのひとつが「記憶する」ことです。

 記憶することができないと大変なことになります。
 
 ついさっき話をした人のことと話の内容を覚えていない、食事した
 ことも覚えていない等々、記憶することができないと、おそらく
 普通に生きていくことはできません。
 
 以前外国の映画で、記憶が10分しかもたない男性が主人公の
 映画を見たことがあります。
 
 次から次へと忘れてしまうので、とにかくメモをしておかないと
 自分が何をしていたのかすら忘れてしまいます。
 
 他には、小川洋子さんの作品で「博士の愛した数式」に出てくる
 博士も、記憶が一日しか持ちません。
 
 寝て翌日起きると、前日の記憶は全く無くなってしまいます。
 
 この博士も体中にメモを貼り付けていました。
 
 また、荻原浩さんの「明日の記憶」に出てくる男性は、若年性
 アルツハイマーを患っていて、この人も次第に身近な記憶がなく
 なってしまい、ポケットの中はメモだらけでした。
 
 記憶というのは人間に限らず、生物にとって大切な機能です。
 
▽しかし、大切な機能にもかかわらず、人間にとって記憶とはかなり
 あいまいなものです。
 
 私は昔から「暗記」が不得意で、暗記力が必要な科目はまるで
 ダメでした。
 
 物忘れも激しく、小学生の時は「忘れ物王」の異名を頂戴し、
 成績通知表の先生が書く所感には、「忘れ物が多い」と書かれて
 いたことが何度もあります。
 
 この場合は、「物忘れ」が激しいというよりも「物覚え」が悪い
 といった方が正しいかもしれません。
 
 私だけではなく、人間の記憶というのはかなりあいまいにできて
 います。
 
 もっと、正確に記憶できればどれほど素晴らしいことかと思って
 ましたが、どうやらそうでもないようです。
 
 著者によると、人間の記憶は完璧だと困ったことになるとのこと。
 
 著者は言います。
 
 「記憶というのは正確じゃダメで、あいまいであることが絶対必要。
 たとえば僕は今日この緑色のチェック柄の服を着てるね。そして
 こんな髪型だね。もし記憶が完璧だったら、次に僕と会ったときに、
 着ている服が違ったり、髪に寝癖がついていたりしたら別人に
 なっちゃうんじゃない」
 
 確かに言われる通りです。
 
 コンピューターのように、デジカメで撮った写真を記憶していると
 同じ人が映っている別の写真は全く別物と判断されてしまいます。
 
 人間の記憶はあいまいであるがために、特徴を「抽出」し、それを
 記憶することによって汎用的に記憶がきるようになります。
 
 一度会ったことがある人は、その特徴を記憶しているため、いつ
 出会っても同じ人と判断することが可能なのです。
 
 道を覚えるのも、他人の書いた文字を読みとるのも、使ったことが
 ない方言がなんとなく理解できるのも、記憶があいまいなためです。
 
 著者は言います。
 
 「基本的に完璧な記憶というのは役に立たないんだ。それで、
 脳というのはあいまいにものを蓄えようとしているんだね」
 
 なんで完璧に記憶できるように人間の脳はできていないんだろう、
 とずっと思っていました。
 
 学んだことを全て完璧に記憶できたら、いろいろなことが覚えられて
 いろいろな場面で役に立ちそうです。
 
 しかし、完璧に記憶するということは良いことばかりではなさ
 そうです。
 
▽また、人間の脳は他の動物と違って「ゆっくり」学習するそうです。

 著者は言います。
 
 「記憶があいまいであることは応用という観点から重要なポイント。
 人間の脳では記憶はほかの動物に例を見ないほどあいまいでいい
 加減なんだけど、それこそが人間の臨機応変の源にもなっている
 わけだ」
 
 「そのあいまい性を確保するために、脳は何をしているかというと、
 ものごとをゆっくり学習するようにしているんだよね。学習の
 速度がある程度遅いというのが重要なの、特徴を抽出するために」
 
 例えば、ある人のことを覚えようとしたときに、学習のスピードが
 コンピューターのように早いと、特徴が抽出できません。
 
 したがって脳は、「記憶の保留」ということをするそうです。
 
 人の姿を見て、とりあえず記憶を保留しておいて、次に横を向いた
 姿を見て、二つの記憶の共通点を抽出します。
 
 共通点を抽出した時点で初めて学習するようになっているのです。
 
 したがって、勉強をする時は学習スピードが遅いことが必須条件で、
 しかも、繰り返すことが必要です。
 
 人間の「記憶システム」はかなり上手くできています。





 この本は、脳の研究に関する面白い最新情報が優しい言葉で分かり
 やすく書かれています。
 
 人間の体は、まだまだ分からないことばかりで、脳に関しても、
 その全貌はほとんど分かっていません。
 
 それをひとつひとつ解き明かしていく脳科学者の研究は、大変
 そうだけど、なかなか面白そうでもあります。
 
 いつかは、脳の全貌が明らかになる日がくるのではないかと思われ
 ます。
 
 でも、いったいどうやって人間の脳は作られたのでしょうか。
 
 不思議です。



進化しすぎた脳 (ブル-バックス)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:進化しすぎた脳
 副題:中高生と語る「大脳生理学」の最前線
 著者:池谷裕二
 出版:講談社
 定価:1000円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN//oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4274546%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第1章 人間は脳の力を使いこなせていない
 第2章 人間は脳の解釈から逃れられない
 第3章 人間はあいまいな記憶しかもてない
 第4章 人間は進化のプロセスを進化させる
 第5章 僕たちはなぜ脳科学を研究するのか



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2007年1月に出版されています。
 
 2004年10月に出版された単行本の新書版です。
 
 著者は、東京大学大学院薬学研究科講師をしている方で、神経薬理学、
 光生理学が専門です。
 
 著書も多数あります。



 人間の脳の役割とは?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)進化しすぎた脳とは?



 脳にはすごい機能が満載です。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)進化しすぎた脳とは?

 「じつは、ここに重要なトリックがあって、脳が大きければ大きい
 ほど、それから脳のシワの数が多ければ多いほど賢い、という
 通説は正しくないんだ」
 
 「イルカの知能は人間の3歳児くらいと言われている。確かに、
 イルカは賢いかもしれない、他の動物に比べればね。でも人間には
 はるかにかなわない。こんなに立派な脳をもっているにもかか
 わらずだ」

 「腕をとってしまうと脳自身が変わってしまう。つまり、生まれ
 持った体や環境に応じて、脳は『自己組織的』に自分をつくり
 あげていく。構造の上では、イルカの脳は本当は人間以上のポテン
 シャルを秘めているのに、残念ながら『宝の持ち腐れ』でしか
 なかった、というわけ」

 「脳というのは進化に最小限必要な程度の進化を遂げたのではなく、
 過剰に進化してしまった、と言えるのではないか。進化の教科書を
 読むと、環境に合わせて動物は進化してきた、と書いてあるけど、
 これはあくまでも体の話」
 
 「脳に関しては、環境に適応する以上に進化してしまっていて、
 それゆえに、全能力は使いこなされていない、と僕は考えている。
 脳のリミッターは脳ではなく体というわけだ」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●進化しすぎた脳とは?

▽何年か前、本をたくさん読み始めた頃によく読んだ本が、脳科学
 に関する本でした。
 
 人間の脳は、量の割にはほんのわずかしか機能していなくて、
 なぜこんなに大きな脳が必要なのか、実はまだよく分かっていない
 ということでした。
 
 脳科学に関しては日進月歩で進化しています。
 
 それでもまだ分かっていない部分がほとんどです。
 
 おそらく、3次元の世界にいて、現実世界のことしか考えない
 のであればずっと分からないままだと思われます。
 
 素人の私の予想では、脳は「魂」との関係を考えなければ、その
 機能のほとんどは理解できないのではないかと考えられます。
 
 ということは、現代の科学では解明できないということになり
 そうです。

▽人間に限らず、生物の脳はとても自然にできたモノだとは思えま
 せん。
 
 生物が生きるために無意識に動かしている臓器、これも脳が管理
 しています。
 
 人間の脳は、他の生物に比べ「大脳皮質」という部分が発達して
 います。
 
 また、生きるために必要な機能を管理してるのが「小脳」と呼ば
 れる部分で、動物はこの部分が発達しています。
 
 また、運動とか知覚とか意識といった部分を管理しているのが
 「大脳皮質」です。
 
 一般的には「大脳皮質の表面積が多ければ多いほど、知能は高く
 なる」と言われています。
 
 よく言われる「脳のしわ」というやつです。
 
 「脳のしわ」が多いのがイルカで、人間よりも脳のしわは多い
 らしいです。
 
 確かに「イルカが賢い」という話はよく聞きますが、実際はそう
 でもないらしいです。
 
 著者は言います。
 
 「じつは、ここに重要なトリックがあって、脳が大きければ大きい
 ほど、それから脳のシワの数が多ければ多いほど賢い、という
 通説は正しくないんだ」
 
 「イルカの知能は人間の3歳児くらいと言われている。確かに、
 イルカは賢いかもしれない、他の動物に比べればね。でも人間には
 はるかにかなわない。こんなに立派な脳をもっているにもかか
 わらずだ」
 
 「脳のしわ」と「知能の発達」にはあまり関連がなさそうです。
 
 「脳のしわ」が何のために必要なのか、ということはまだ分かって
 ないみたいです。
 
▽コンピュータと人間の違いは何かと言うと、コンピュータは、
 それにつながっているハードウェアを交換しても、本体は何も
 変わらないけれど、脳は体によって変わる、ということです。
 
 著者は言います。
 
 「腕をとってしまうと脳自身が変わってしまう。つまり、生まれ
 持った体や環境に応じて、脳は『自己組織的』に自分をつくり
 あげていく。構造の上では、イルカの脳は本当は人間以上のポテン
 シャルを秘めているのに、残念ながら『宝の持ち腐れ』でしか
 なかった、というわけ」
 
 人間で考えると、人間の体、腕や手足といった、自分が持っている
 体の機能や、育ってきた環境によって自分の脳を作り上げることに
 なります。
 
 そうやって作り上げた脳は、大きな脳のなかのほんのわずかな
 部分しか必要としないということです。
 
 一説には、脳の機能の3%〜15%くらいしか使っていないとも
 言われます。
 
 目に見える機能だけ考えると、まさに「宝の持ち腐れ」です。
 
 著者は言います。
 
 「脳というのは進化に最小限必要な程度の進化を遂げたのではなく、
 過剰に進化してしまった、と言えるのではないか。進化の教科書を
 読むと、環境に合わせて動物は進化してきた、と書いてあるけど、
 これはあくまでも体の話」
 
 「脳に関しては、環境に適応する以上に進化してしまっていて、
 それゆえに、全能力は使いこなされていない、と僕は考えている。
 脳のリミッターは脳ではなく体というわけだ」
 
 つまり、「脳は必要以上に進化し過ぎた」というのが著者の主張
 です。
 
 でも、体や環境によって脳が変化するならば、過剰に脳が進化
 することはありえないのではないかと思うのは素人の発想でしょうか。
 
 もし、著者の説が正しいならば、脳がここまで発達したのは、
 何か別の機能を有しているからではないかと考えられます。
 
 何のために「進化し過ぎた脳」が必要なのか知りたいです。





 けっこう面白いので、次回もう一度紹介させてもらいます。



狭き門 (新潮文庫)
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 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:狭き門
 著者:ジッド
 出版:新潮文庫
 定価:400円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4102045031/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f136264%2f



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 ◆本の目次
──────────────────────────────
 ※目次はありません。


──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:■■□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、昭和29年7月に出版されています。
 
 著者は、フランスの作家で、1947年にノーベル文学賞を受賞
 しています。
 
 著者も多数あります。



 「狭き門」とは?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●楽しんで読もう。

▽著者のアンドレ・ジッドの作品を読むのは、今回で2冊目です。

 以前、「田園交響楽」という本を紹介しました。
 http://archive.mag2.com/0000194014/20080610060000000.html
 
 著者は厳格なプロテスタントの家庭に生まれたため、その作品には
 キリスト教の影響が色濃く感じられます。
 
 キリスト教を主体とした道徳の遵守、それに対する反逆、背徳を
 テーマにした作品が多いようです。
 
 今回の「狭き門」もキリスト教の影響が感じられます。
 
 題名の「狭き門」とは、新約聖書に書いてあるキリストの言葉で
 
 「力を尽くして狭き門より入れ。滅びにいたる門は大きく、その
 路は広く、之より入る者おおし。生命にいたる門は狭く、その路は
 細く、之を見いだす者すくなし」
 
 という一節から付けられています。
 
 物語中では、
 
 「幸福への道には狭い門があって2人では通れない。だから一人で
 通らなくてはならない」
 
 という意味で使われています。
 
▽物語の時代背景は著者が生きていた時代、1869年〜1951年
 だと思われます。
 
 作品が発表されたのは1909年、日本では明治42年頃のこと
 です。
 
 主人公は、ジェロームという男性で、登場した時は12歳の少年
 でした。
 
 12歳で父親を亡くしたジェロームはしばらく母親と2人で生活
 します。
 
 ジェロームには叔父がいて、毎年6月になるとジェロームの家族を
 叔父の家に呼んでくれました。
 
 叔父の家族は、叔父の妻(つまり叔母)と、従弟のロベール、
 ジェロームより2歳年上の従姉のアリサ、アリサより3歳年下の
 従妹のジュリエットの4人です。
 
 ジェロームは従姉のアリサが好きで、アリサもジェロームのことが
 好きでした。
 
 叔母は奔放な人で、娘のアリサとは合いません。
 
 ある日叔母は、どこかの若い男性とともに家を出てしまいます。
 
 アリサは叔母の反動もあって、キリスト教に多少入れ込んでいます。
 
▽思春期に入ったジェロームはアリサのことで頭がいっぱいになり
 ます。
 
 アリサ一筋で、アリサもジェロームのことが好きでしかたがあり
 ません。
 
 相思相愛、言うこと無しです。
 
 ジェロームはこれといってやってみたいことがあるわけではなく、
 内気な性格で、自分に克つことだけを考えるような人間でした。
 
 ジェロームには「ええカッコしい」のところがあって、アリサに
 出す手紙にもカッコイイ事ばかり書いています。
 
 叔父の家を訪ねる度に、アリサとの愛を確認し、周りの人間も
 それを認めていました。
 
 年頃になるにつれて、アリサとの結婚のことを考えるようになり
 ます。
 
 これも、周りの人たちは当然のごとく認めていて、叔父もジェローム
 のことを自分の息子のように扱っていました。
 
 アリサの妹のジュリエットも、いつもジェロームからアリサの話を
 聞かされていました。
 
▽ある年、ジェロームは友人のアベルとともに叔父の家に行くことに
 なりました。
 
 友人のアベルは妹のジュリエットのことが気に入り、お互いが
 気に入っていると思い込みます。
 
 ジュリエットの態度もアベルのことが好きなように見えました。
 
▽ジェロームとアリサの2人は、会えない時期は頻繁に手紙のやり
 取りをします。
 
 しかし、手紙にはジェロームが不安になるようなことが書かれて
 くるようになりました。

 次に訪れたとき、アベルはジュリエットに結婚の申し込みをする
 積もりでいます。
 
 それに弾みをつけて、ジェロームもアリサに結婚の申し込みを
 する積もりでいました。
 
 しかし、アベルがジュリエットに結婚を申し込むと拒絶されて
 しまいます。
 
 ジュリエットが好きだったのはジェロームでした。
 
 しかも、アリサは妹のその気持ちに気づいて、ジェロームの申し
 出は受けられないと言います。
 
▽ここから、2人の関係はややこしいことになってきます。
 
 ジュリエットは諦めて別の男性と結婚します。
 
 ジェロームもアリサも結婚して一緒になりたい気持ちは人一倍強く、
 手紙では会いたくてしかたがないことを伝えますが、実際に会って
 みると話すらまともにできません。
 
 読んでいて歯がゆい状態が何年か続き、やがて...





 私にはこの物語が、お互いを愛する気持ちが人一倍強い2人にも
 かかわらず、アリサが持つ「キリスト教」の信仰が2人を邪魔し
 てしまう内容に思えます。
 
 宗教は、解釈によっては人の人生を縛り、人であることのささいな
 幸福を掴むことの障害になってしまいます。
 
 宗教に傾倒するのは人の勝手ですが、何にでものめり込んでしまう
 のは良くないのではないかと思います。



沈黙 (新潮文庫) (2回目)
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 ◆今日読んだ本
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 題名:沈黙
 著者:遠藤周作
 出版:新潮文庫
 定価:476円
 購入:ブックオフで105円



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 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101123152/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1654569%2f



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 ◆本の目次
──────────────────────────────
 ※目次はありません。



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■■■□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、昭和56年10月に出版されています。
 
 著者は、日本の小説家で、多数の賞を受賞しています。
 
 紹介文によると、一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を
 追求する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある、とのこと。
 
 著書は多いです。



 どのような物語なのでしょうか。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●楽しんで読もう。

▽キリスト教が迫害されていた当時の日本に、危険を承知で布教
 活動をしに密入国した、ポルトガルからやってきたセバスチャン・
 ロドリゴとフランシス・ガルペの2人。
 
 役人の詮索から逃れるために、二手に分かれて逃れようとします。
 
 2人で捕まると、そこで終わってしまうけれど、バラバラに逃げ
 れば、どちらか一方が残る可能性が倍になります。
 
 しかし、当時の長崎でキリシタンが潜伏するのは至難の業でした。
 
 セバスチャン・ロドリゴは、キリストを裏切り役人に銀30枚で
 売ったユダと同じように、キチジローという男に、役人に引き
 渡されてしまいます。
 
 キチジローはキリシタンでしたが、意志は弱く、踏み絵は恐怖の
 ため何の躊躇もなく踏んでしまうし、役人の脅しで隠れキリシタン
 のいる村を通報したり、セバスチャン・ロドリゴのような司祭を
 役人に売ったりしてしまいます。
 
 このキチジローは物語の最後まで登場し、ロドリゴの心に中に
 「ユダ」の代わりとなります。
 
▽役人に捉えられたロドリゴは、牢屋で3人の信者と一緒になります。
 
 牢屋とは言え、日本に来て始めて十分な食事を与えられ、日中
 堂々とキリスト教の司祭としての役割を果たすことができたロドリゴ
 でした。
 
 役人は、ロドリゴに「転べ」と迫ります。
 
 「転べ」とは、「キリスト教を捨てよ」ということです。
 
 キリスト教の司祭にキリスト教を捨てることができるのか?
 
 ロドリゴは、どのような拷問を受けようともキリスト教を捨て
 ようとは思っていませんでした。
 
 しかし、以前日本に密入国するまえに、司祭たちの教父でフェレイラ
 という人が「転んだ」という情報を聞いていたロドリゴは多少
 拷問に恐怖があります。
 
 教父とは、司祭を指導する立場の人で、フェレイラはロドリゴの
 先生みたいなものでした。
 
 その教父が「転んだ」のです。
 
 その理由は何だったのか?
 
 キリストが受けたような拷問に耐えられなかったのか?
 
 ロドリゴは自分なら耐えてみせると誓っていました。
 
▽ロドリゴを取り調べる役人たちは、無茶なことはしないし言い
 ません。
 
 形式的でいいから「転べ」と言うだけです。
 
 ロドリゴはそれだけの事では絶対に転ばないし、肉体的苦痛にも
 耐える事ができます。
 
 しかし、ロドリゴに与えられた苦痛は肉体的なものではなく、
 精神的な苦痛でした。
 
 ロドリゴが転ばないと、捕まった信者の農民が拷問に掛けられ
 死んでいきます。
 
 ロドリゴは苦悩し神に問いかけます。
 
 「なぜ、あなたは黙っている。あなたは今、あの百姓が『あなたの
 ために』死んだということを知っておられる筈だ。なのに何故
 沈黙するのか」
 
 農民が拷問に掛けられ死ぬことを「殉教」と言います。
 
 農民は踏み絵を踏むことができず、キリスト教を捨てることは
 教えによって禁じられています。
 
 死を掛けて棄教を拒む農民たちに待っているのは、拷問による
 長い苦痛と惨めな死だけです。
 
▽ロドリゴの苦悩は続きます。

 しかし、その間にも信者である農民の命が何人か消えて行きました。
 
 役人の主張は、次の通りです。
 
 「パードレ(司祭のこと)、お前らのためにな、お前らがこの
 日本国に身勝手な夢を押しつけるためにな、その夢のためにどれ
 だけ百姓らが迷惑したか考えたか。見い。血がまた流れよる。
 何もしらぬあの者たちの血がまた流れよる」
 
 事実を見てみると、実際その通りです。
 
 キリスト教さえ入って来なければ、年貢には苦しんだかもしれ
 ないけど、拷問に掛けられることも、死ぬこともなかった農民達は、
 キリスト教を知ってしまったがために苦痛と死を受けることに
 なってしまったのです。
 
▽ある日ロドリゴは、縄で手を縛られ騾馬に乗せられて奉行所へ
 連れて行かれました。
 
 ロドリゴはいよいよ拷問が始まると覚悟を決めていました。
 
 汚く狭い場所に閉じこめられたロドリゴは、苦悩しながらも耐え
 抜く積もりでいました。
 
 ロドリゴがいる場所には「鼾(いびき)」が聞こえてきます。
 
 門番が酒でも飲んで眠りこけているような鼾の音で、自分の境遇と
 のあまりのギャップに思わず笑ってしまう程でした。
 
 そこでロドリゴは「転んだ」フェレイラと話をします。
 
 フェレイラはロドリゴに「転べ」と諭します。
 
 実は、鼾のように聞こえていた音は、穴の中に逆さに吊られた
 農民の呻き声でした。
 
 そのままだと早く死んでしまうので、耳の後ろに小さな穴を開け
 そこから少しずつ血が抜けるようになっています。
 
 それでも、鼻に血が溜まり鼾のような呻き声になってしまうのでした。
 
 ロドリゴが転ばない限り、吊された農民は死ぬまで苦しむことに
 なります。
 
 そのことを知ったロドリゴはもはや耐えられなくなってきます。
 
 フェレイラはロドリゴに自分が転んだ理由を次のように語ります。

 「わしが転んだのはな、いいか。聞きなさい。ここに入れられ
 耳にしたあの声に、神が何ひとつ、、なさらなかったからだ。
 わしは必死で神に祈ったが、神は何もしなかったからだ」
 
 神の僕であるキリスト教の司祭が、いくら神に祈ったとしても、
 穴に吊された農民の苦痛を和らげることも、命を助けることも
 できません。
 
 フェレイラが「転んだ」理由は、「神の沈黙」だったのです。
 
 フェレイラはロドリゴにこう言います。
 
 「もし、基督がここにいられたら、たしかに基督は、彼らのために、
 転んだだろう」
 
 この言葉を聞いたロドリゴはついに...





 この物語は、キリスト教に限らず、あらゆる一神教に言えること
 だと思いますが、「神の沈黙」を題材に、宗教の弱点を突いた
 作品です。
 
 宗教素人の私が言うのもどうかと思いますが、宗教は「神」
 というのを勘違いしているような気がします。
 
 「神」は人格を持った擬人化された存在ではなく、おそらく
 「こうすれば、こうなる」といった「宇宙の法則」みたいなもの
 なのではないでしょうか。
 
 悪や善、努力や怠慢、美とか醜といった存在は神にとっては何の
 意味もなく、全て中立的なな現象で、それを判断する人間が存在
 するだけなのではないかと思います。
 
 太陽の周りを地球が回っているように、また、地球が自転して
 いるように「宇宙の法則」が存在していて、それに則って魂が
 存在し、宇宙の法則に則って、魂の計画したとおりに私たちが
 生きているのではないでしょうか。
 
 ということは「神の沈黙」は当たり前の話で、神に祈ったからと
 言って、その祈りが通じて神が何とかしてくれる、ということは
 あり得ないことになります。
 
 宗教を捨てることで、他人が助かるのであれば、宗教なんて捨てて
 しまえばいいと思います。



沈黙 (新潮文庫)
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 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:沈黙
 著者:遠藤周作
 出版:新潮文庫
 定価:476円
 購入:ブックオフで105円



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 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101123152/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1654569%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 ※目次はありません。



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■■■□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、昭和56年10月に出版されています。
 
 著者は、日本の小説家で、多数の賞を受賞しています。
 
 紹介文によると、一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を
 追求する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある、とのこと。
 
 著書は多いです。



 どのような物語なのでしょうか。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●楽しんで読もう。

▽著者の作品は、過去にいくつか読んだことがありますが、どの作品を
 読んだのか良く覚えていません。
 
 唯一覚えているのは「侍」という作品だけです。
 
 著者の作品は、キリスト教に関するものが多いです。
 
 ウィキペディアで調べてみると、12歳の時にカトリックの洗礼を
 受けていて、そのせいか小説家になってからはキリスト教に関する
 作品を多く手掛けています。
 
 今回紹介する「沈黙」をはじめとして、様々な作品は欧米で翻訳
 され高い評価を受けていて、ノーベル賞候補にもあがったことが
 あるそうです。
 
 ただ、「沈黙」のテーマと結論が選考委員の一部に嫌われ、受賞
 することはなかったとのこと。
 
 日本では、キリスト教に関する問題はそんなに大きなことには
 なりません(たぶん)。
 
 しかし、キリスト教が日常に浸透している国では、キリスト教を
 扱った作品は、神とキリストの取り扱いを間違えると嫌われます。
 
▽今回紹介する「沈黙」は、「神の沈黙」を扱った作品です。

 時代は、3代将軍徳川家光の時代です。
 
 フランシスコ・ザビエルによって初めて日本にキリスト教が持ち
 込まれてから、日本は特にキリスト教を弾圧することはありま
 せんでした。
 
 織田信長もキリスト教を特に禁止するわけではなく、大名の中には
 キリスト教の信者になる者もいました。
 
 しかし、豊臣秀吉の時代、秀吉はキリスト教の迫害を始めます。
 
 日本の主導者が恐れていたのは農民の「一揆」でした。
 
 その宗教が農民を扇動しなければ、日本は宗教に寛大な国でした。
 
 太古から「八百万の神」が身についていた日本人は、仏教が入って
 きても神様の一人として迎え入れ、キリスト教が入ってきても
 神様の一人として迎え入れてます。
 
 統治する側としては、どのような宗教があってもかまわないの
 ですが、宗教が民衆を扇動して暴動を起こすことを恐れていました。
 
▽九州の長崎は貿易港ということもあって、キリスト教は広く広まって
 いました。
 
 しかし、キリスト教の宣教師達の横暴もあって秀吉は「バテレン
 追放令」を出し迫害を始めます。
 
 徳川時代になってからもキリスト教は迫害されます。
 
 1614年にすべてのキリスト教聖職者が海外に追放されました。
 
 1637年に起きた島原の乱では、多くのキリスト教信者が殺され
 ています。
 
▽物語は、このような時代に日本への布教活動をしにポルトガルから
 きた宣教師クリストヴァン・フェレイラが棄教、つまりキリスト教を
 捨てて改心したという情報が、ローマ教会に情報がるところから
 始まります。
 
 この情報が信じられないと、キリスト教が迫害されている日本へ
 志願して布教しに行くことになった、セバスチャン・ロドリゴと
 フランシス・ガルペの2人。
 
 物語はセバスチャン・ロドリゴの手記と、その後の物語で構成
 されています。
 
 2人の宣教師は危険を承知で日本へ密入国します。
 
 密入国を支援したのが、マカオで知り合った狡そうな顔をした
 キチジローという日本人男性で、2人は一抹の不安を感じつつも、
 頼る者はキチジローしかなく、彼について長崎のある村に到着
 しました。
 
 その村は「隠れキリシタン」がいるところで、2人の宣教師は
 歓迎されます。
 
 2人は、山にある炭小屋に連れて行かれ、そこで隠れることに
 なりました。
 
 夜、密かに訪れる村人たちを相手に教えを説いていました。
 
 しかし、明るい間は外に出ることができません。
 
 次第に布教活動に焦りを感じ始める2人の宣教師は、キチジローの
 依頼によって、その部落から船で渡ったところにある島に布教
 活動をしにいくことになりました。
 
 布教活動は一応成功しますが、出発の直前に布教しに行った村は
 役人の探索が入り、島から元の場所へ戻った時、村では役人たちの
 探索が行われていました。
 
 キチジローの先導によって布教活動をしていましたが、行く先々で
 役人の探索があります。
 
 セバスチャン・ロドリゴは、キリストを役人に売ったユダと同じ
 ようにキチジローを疑い始めます。
 
 その頃、キリスト教の宣教師を役人に差し出すと幾ばくかのお金が
 もらえていました。
 
▽ある日、さらに役人の探索を受けた村では、3人の村人が役人に
 連れて行かれます。
 
 その中にキチジローがいました。
 
 踏み絵は3人ともパスしましたが、その後にためされた「マリヤ像に
 唾を吐きかける」ということがキチジロー以外の2人には実行する
 ことができませんでした。
 
 2人は村に連れ戻され、満潮時に首が出るくらいの深さに海の中に
 死ぬまで磔にされてしまいます。
 
 村人に、出て行って欲しいと言われた2人の宣教師は、二手に
 分かれ船で別の場所へ移動します。
 
 セバスチャン・ロドリゴは山の中を逃げまどいますが、そこで
 またキチジローと出会います。
 
 キチジローを疑っていた宣教師は、疑っていた通りキチジローの
 密告によって役人に捕まってしまいます。
 
 キチジローもキリスト教の信者でしたが、恐怖と報酬に勝てず
 隠れキリシタンの村と宣教師を役人に売ってしまったのです。
 
 捕まったセバスチャン・ロドリゴに苦悩が始まります。
 
 
 続きは次回。



人間そっくり (新潮文庫)
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 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:人間そっくり
 著者:安部公房
 出版:新潮文庫
 定価:362円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101121125/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f907221%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 ※目次はありません。



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■□□



 この本は、昭和51年4月に出版されています。
 
 平成14年12月時点で37刷となっています。
 
 長く読まれている本です。
 
 著者は、日本の作家で、海外でも高い評価を受けていたそうです。
 
 日本でも多くの賞を受賞しています。
 
 著書も多数あります。



 今回はSFです。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。



 どちらが狂っているのか?



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)楽しんで読もう。
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●楽しんで読もう。

▽著者の作品は、今回で2度目の紹介です。

 以前、「砂の女」という作品を紹介しました。
 http://archive.mag2.com/0000194014/20080828062234000.html
 
 この作品は、海外でも高い評価を受けている作品です。
 
 不思議な感覚の作品でした。
 
 不思議でしたが、何となく雰囲気に惹かれるものがあって、今回
 2冊目を読んでみることにしました。
 
▽今回は、「SF長編」と紹介されています。

 「砂の女」も登場人物は少なかったですが、今回も少ないです。
 
 主人公は、毎週日曜日を除く毎日、昼前30分間のラジオ番組の
 構成作家をしています。
 
 ラジオ番組のタイトルは「こんにちは火星人」。
 
 番組の内容は、「社会戯評風」の番組で、それでも2年近く続いて
 います。
 
 ところが、火星探査ロケットの打ち上げもあって、風向きが変わって
 しまい、ふざけた番組が支持されなくなってきました。
 
 この男性は、収入の大半をこの番組から得ていて、番組が終わって
 しまうと困ったことになってしまいます。
 
▽そんなある日、男性の家に奇妙な男性が訪ねてきます。

 その男性は、何かのセールスマンのような感じで「火星人のことで
 相談したい」と来意を告げます。。
 
 主人公の男性の妻が応対に出て、男性が玄関に行こうとすると、
 そこへ女性の声で電話が掛かってきました。
 
 その女性は、
 
 「火星人のことで話があるとうちの主人が訪ねてきていると思うが
 分裂症なので話を信じないで欲しい。『こんにちは火星人』の
 大ファンで自分が火星人だと思い込んでいる。3日前に精神病院
 から退院してきたばかりで、狂暴性があるので言うことには逆らわ
 ないで欲しい。30分以内に連れ戻しに行くので、到着するまで
 待っていて欲しい」
 
 と男性に告げます。
 
 自称火星人の男性は、とても分裂症のようには見えません。
 
 その男性は、口が上手く本物のセールスマンのように見えます。
 
 まんまと家に上がり込んだ火星人の男性は、ペラペラと話を始め
 ます。
 
 電話で「狂暴性がある」と言われ、内心ビクビクしながら対応
 していた主人公の男性は、自称火星人の男性に口を合わせて会話
 をしますが、男性にそのことを見破られてしまい、逆に責められ
 ます。
 
 どう対応して良いのかわからなくなってきたところに、男性が
 文鎮代わりに使っていたナイフが見つかってしまい、自称火星人
 の男性はそのナイフを使って強迫はしないまでも、軽くゲームを
 します。
 
 逆らってはいけないと思っている主人公の男性は、ナイフの恐怖
 と、巧みで何を指摘しても筋が通っているように思える男性の
 会話から、疑いつつも次第に男性の話に乗ってしまいます。
 
▽自称火星人の男性は、最初火星の土地を売買するセールスマンと
 名乗って話をしていましたが、本当は自分は「人間そっくり」の
 火星人で、地球と火星の橋渡しをする人物を捜していて、「こん
 にちは火星人」の番組の構成作家の主人公の男性を地球人の代表に
 選んだ、と話をします。
 
 主人公の男性は、会話の中のおかしい部分を指摘して、会話を
 破綻させようと試みますが、ことごとく解説されてしまいます。
 
 やがて、本当は主人公の男性も実は地球を調査に来た火星人で、
 地球病に掛かってしまい、火星人であることを否定しているだけだ
 と指摘しはじめます。
 
▽主人公の男性の妻は、自称火星人の男性を見かけたことがあって、
 同じマンションの上の階の人じゃないか?と夫に話します。
 
 電話を掛けてきた女性が30分経過しても迎えにこないので、妻が
 上の階に訪ねていくことになりました。
 
 その間、2人の会話は続き、自称火星人の男性の話を疑いつつも、
 次第に真実が何か分からなくなってきた男性は、妻が帰って来ない
 のを理由に、自称火星人の男性の家に行こう、ということになり
 ました。
 
 2人でマンションの階段を上がり、男性の家に入って行きます。
 
 そして、そこで起きたのは...





 この本は、「砂の女」に引き続き、やはり奇妙な感じのする話です。
 
 でも、心理的にそうなってしまうのかなと、多少恐くなってきます。
 
 著者の別の作品も読みたくなってきました。



クリスマス・カロル (新潮文庫)
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 ◆今日読んだ本
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 題名:クリスマス・カロル
 著者:ディケンズ
 出版:新潮文庫
 定価:280円
 購入:ブックオフで105円



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 ◆今日の本 購入情報
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 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4102030085/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f150064%2f



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 ◆本の目次
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 第一章 マーレイの亡霊
 第二章 第一の幽霊
 第三章 第二の幽霊
 第四章 最後の幽霊
 第五章 事の終り



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 ▼本の成分解析
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 知恵  :■■□□□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■■■■□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、昭和27年11月に出版されています。
 
 著者(1812〜1870)は、イギリスの絶頂期を代表する小説家です。
 
 著書も多数あります。



 どのような物語なのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
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 ■この本のどこを読むか
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 1)楽しんで読もう。



 クリスマスは特別な日みたいです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
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 ■この本をどう読んだか
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 1)楽しんで読もう。
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



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 ★今日から実行すること
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 【 今を大切にしよう 】



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 ●もっと知りたい方のために
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●楽しんで読もう。

▽この著者の本は初めて読みます。

 ウィキペディアで調べてみると、イギリスを代表する作家で、
 紙幣にも肖像が描かれていたとのこと。
 
 物語の構成としては、最近ではありがちなものですが、この作品を
 真似たのではないかと思われます。
 
▽時代背景は、著者が活躍した時代、産業革命が成功したイギリス
 の絶頂期あたりでしょう。
 
 主人公は、エブニゼル・スクルージという名の老人です。
 
 スクルージはスクルージ・マーレイ合名会社を経営しています。
 
 合名会社ですが、もう一人の経営者のマーレイは7年前に亡く
 なっていました。
 
 スクルージはけちな男で有名です。
 
 「絞り取る、捻り取る、ひっかく、かじりつく、貪欲な、がりがり爺」
 と表現されています。
 
 秘密を好み、交際を嫌い、牡蠣の殻のように孤独な老人でした。
 
 商売以外では誰からも相手にされていません。
 
 もうけることしか興味がないスクルージの会社には、ボブという
 書記が一人勤めています。
 
 スクルージはけちだったので、ボブの給料も低く抑えられていま
 した。
 
▽ある年のクリスマス・イブに、スクルージの甥が事務所に訪ねて
 きました。
 
 この甥は、毎年クリスマス・イブになると伯父をパーティに招待
 しにやってきます。
 
 しかし、ひねくれ者のスクルージは誘いに乗りません。
 
 俺にかまわないでくれ、といって誘いを断ります。
 
 寄付集めに事務所にやってきた人にも、びた一文払わずに追い
 返してしまいます。
 
 そんなスクルージは、書記のボブがクリスマスに一日休む事さえ
 嫌々ながら許可します。
 
 キリスト教徒にとってクリスマスは特別な日です。
 
 感覚は分かりませんが、日本の正月みたいなものなのでしょうか。
 
▽クリスマス・イブの夜、スクルージが一人で家に帰ってくると、
 幽霊が訪ねてきました。
 
 それは、かつての共同経営者マーレイでした。
 
 マーレイは生前の自分の行いのために、成仏できず重い鎖を引き
 ずったまま、死んでからずっと旅を続けているとのこと。
 
 マーレイは、スクルージが自分のような運命から逃れるチャンスを
 やろうと幽霊となってスクルージの前に現れたのです。
 
 「これから毎夜、三日連続で三人の幽霊がお前の前に現れるので
 その幽霊の指示に従うこと」と、マーレイはスクルージに告げ
 いなくなってしまいます。
 
▽翌日のクリスマスの午前1時、マーレイの予言通り第一の幽霊が
 やってきました。
 
 この幽霊は「過去のクリスマスの幽霊」と名乗ります。
 
 幽霊に触れていると、スクルージの子ども時代の風景が見えてき
 ました。
 
 自分が子どもだった時代を見せられ、いろいろなことを思い出し
 ます。
 
 また、青年時代に妻と別れる場面を見せられ、その後妻が幸せに
 暮らしている場面も見せられます。
 
▽第二の幽霊は「現在のクリスマスの幽霊」と名乗ります。

 その幽霊は、現在スクルージに関係している人物のクリスマスの
 様子を見せます。
 
 そして、スクルージの事務所ではたらく書記のボブ・クラチットの
 家庭を見せられます。
 
 ボブには、ティムという名の足の悪い病気がちの子どもがいて、
 長くは生きられないことも知ります。
 
 ボブは給料が安いため家は貧乏ですが、家族はけなげに生きてい
 ます。
 
 それでもボブは、スクルージに感謝の言葉を口にしていました。
 
▽最後の幽霊は「未来のクリスマスの幽霊」と名乗ります。

 この幽霊は、ある男性が死んでその死を誰も悲しむ人がなく、逆に
 その死が喜ばれている場面を見せます。
 
 スクルージは、この男性のような死を迎えたくないと思います。
 
 しかし、その幽霊が見せてくれた墓には、スクルージの名が刻
 まれていました。
 
▽最後の幽霊も消え、スクルージが目を覚ますとまだクリスマス
 当日でした。
 
 スクルージは、過去・現在・未来のクリスマスの様子を見せられて、
 人生には何が大切なのか気が付き、改心します。
 
 そして...





 この本は、人間にとって何が大切なのか、人間としてどう生きるのが
 良いのか、ということを教えてくれる物語です。
 
 産業革命が成功し絶頂期のイギリスで、このような物語が書かれた
 のは、時代を反映しているのかもしれません。
 
 人間一人では生きていけません。



人蕩術奥儀―人蕩術とは人たらしの術である
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 ◆今日読んだ本
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 題名:人蕩術奥義
 副題:人蕩術とは人たらしの術である
 著者:無能唱元
 出版:竹井出版
 定価:1000円
 購入:ブックオフで105円



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 ◆今日の本 購入情報
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 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4884741250/oyajimushicom-22/ref=nosim/



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 ◆本の目次
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 序 章 真の魅力は余裕から生まれる
 第1章 魅力の正体とその秘密
 第2章 生命活動とはどういうことか(生存本能)
 第3章 人々は飢え渇いている(群居衝動と自己重要感)
 第4章 自らの心を救済すること(性欲衝動について)
 第5章 遊戯三昧の心境で(好奇心)
 終 章 人蕩術奥儀




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 ▼本の成分解析
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 知恵  :■■■■□
 勇気  :■□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、昭和61年3月に出版されています。
 
 著者は、紹介文によると、飛騨の臨済宗円空庵善通寺に入山、
 小倉賢堂師に師事し、唱元の法名を授かったそうです。
 
 禅の修行で悟りを得て各地で説法しているそうです。
 
 著書も多数あります。



 「人蕩術」とは一体何なのでしょうか。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
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 ■この本のどこを読むか
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 1)人間の魅力とは?
 2)人蕩術奥義とは?



 魅力のある人間とはどういった人たちなのでしょうか?



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
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 ■この本をどう読んだか
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 1)人間の魅力とは?

 「魅(み)は与(よ)によって生じ、求(ぐ)によって滅す」
 
 「すなわち、あなたは他人に何かくれれば、あなたに『魅きつける力』
 は生じ、あなたが他人から何かを取ろうとすれば、その力は即座に
 消えてしまうのであります」

 人間には「本能的衝動」として、5つ持っているそうです。
 
 1.生存本能
 2.群居衝動
 3.自己重要感
 4.性欲衝動
 5.好奇心

 「私たちは、この五つの本能を自らの手をもって充足し、その
 うえで、他人のその不足をも充足してあげるならば、その時、
 無数の人々を自分のもとに吸引してやまない、すばらしい魅力を
 身につけることができるのです」


 2)人蕩術奥義とは?

 「右にもとらわれず、左にもとらわれず、そして必要とあれば、
 右にも左にもあえてとらえられる、このような自由自在の境地に
 至った人」
 
 「あたかも自然の一部と化してしまったような人。気負いもなく、
 淡々と自らの生を楽しみ、人々を明るくし、人生をあたかも一場の
 芝居のように、またゲームのように遊びながら生きている人」
 
 「このような『遊行者』に私は心から憧れ、魅きつけられずには
 いられないのです」
 
 「しかし、このような遊行者にも、最初から一変になれるわけでは
 ありません。それには、この人生を即、修行の道場と心得て、
 まず『与える』という実修から始めてみることです」
 
 「すなわち他の人の五大本能をいかにして充足してあげられるか、
 そのことについて絶えず考えをめぐらしてみることなのです」



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 ★今日から実行すること
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 【 与えてみよう 】



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 ●もっと知りたい方のために
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●人間の魅力とは?

▽著者の本は始めて読みます。

 以前、知人から著者の本を勧められていましたが、なかなか出会えず
 にいました。
 
 ブックオフでうろうろしていたときに、ふと目に入ってきたのが
 今回紹介する本です。
 
 著者は悟りを得た禅僧ということです。
 
 「悟り」というのがどういうものかよく知りません。
 
 きっと、「宇宙の法則」みたいなものに気が付いた、ということ
 なのでしょうか。
 
 もし、そういうことなら「悟り」とは、数え切れないくらいたく
 さんあるということになります。
 
▽「女蕩し(おんなたらし)」という言葉がありますが、あまり良い
 イメージではありません。
 
 「人蕩し」という言葉は、著者の造語で「自分の方へ人々の心を
 引きつけてしまう力」のことです。
 
 そのための技術を「人蕩術」と言い、その技術のコツを「人蕩術奥義」
 と言います。
 
 簡単に言うと「魅力のある人間」になるにはどうすれば良いのか?
 ということを技術としたのが今回紹介する本です。
 
▽人の魅力とは何でしょうか?

 著者は、「人蕩の極意」を次のように書いています。
 
 「魅(み)は与(よ)によって生じ、求(ぐ)によって滅す」
 
 「すなわち、あなたは他人に何かくれれば、あなたに『魅きつける力』
 は生じ、あなたが他人から何かを取ろうとすれば、その力は即座に
 消えてしまうのであります」
 
 「物で釣る」ということではありません。
 
 著者は、人間の本能を満たしてやることで魅力のある人間になれる
 と言います。
 
 人間には「本能的衝動」として、5つ持っているそうです。
 
 1.生存本能
 2.群居衝動
 3.自己重要感
 4.性欲衝動
 5.好奇心
 
 著者は言います。
 
 「私たちは、この五つの本能を自らの手をもって充足し、その
 うえで、他人のその不足をも充足してあげるならば、その時、
 無数の人々を自分のもとに吸引してやまない、すばらしい魅力を
 身につけることができるのです」
 
 魅力のある人間になるためには、姿形等、見た目が美しいという
 のはあまり必要ではないみたいです。
 
 他人が持っている、上記した5つの「本能的衝動」を満たして
 やることで、魅力のある人間になることができます。
 
 そして、与えるだけではなく、自らの「本能的衝動」も満たして
 やらなくてはなりません。

●人蕩術奥義とは?

▽では、「人蕩術の奥義」とはどのようなことなのでしょうか?

 著者は次のように言います。
 
 「右にもとらわれず、左にもとらわれず、そして必要とあれば、
 右にも左にもあえてとらえられる、このような自由自在の境地に
 至った人」
 
 「あたかも自然の一部と化してしまったような人。気負いもなく、
 淡々と自らの生を楽しみ、人々を明るくし、人生をあたかも一場の
 芝居のように、またゲームのように遊びながら生きている人」
 
 「このような『遊行者』に私は心から憧れ、魅きつけられずには
 いられないのです」
 
 「しかし、このような遊行者にも、最初から一変になれるわけでは
 ありません。それには、この人生を即、修行の道場と心得て、
 まず『与える』という実修から始めてみることです」
 
 「すなわち他の人の五大本能をいかにして充足してあげられるか、
 そのことについて絶えず考えをめぐらしてみることなのです」
 
 宇宙は投げかけたモノが返ってくると言われます。
 
 人蕩術とは、自分以外の人の本能を満たしてやることによって、
 魅力のある人間になることの他に、「自らも与えられる」という
 ことなのではないかと思います。





 この本には、いかに魅力のある人間になるか、その方法が書かれて
 います。
 
 魅力のある人は「なろうと思ってなれるものではない」と考えて
 いましたが、どうやらそこにはある法則があるみたいです。
 
 まず、自ら与えてみることが大切です。