人生を成功に導く読書術! 〜豊かな人生研究委員会〜
豊かな人生研究委員会

Copyright (C) 2006 豊かな人生研究委員会 All Rights Reserved

メインページ 書評一覧 今日読んだ本 プロフィール コンセプト 本の読み方について メール
日本人と組織 (角川oneテーマ21 A 68)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:日本人と組織
 著者:山本七平
 出版:角川新書
 定価:686円+税
 購入:ブックオフで350円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4047100919/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4421163%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第一章 日本人の家族型組織観
 第二章 契約の「上下関係」と「相互関係」
 第三章 日本人の組織が持つ二重拘束性
 第四章 ユダヤ人に学ぶ口伝立法
 第五章 日本人の盆地文化
 第六章 空間的組織観と時間的組織観
 第七章 組織の解体と再生の必要性
 第八章 聖なる世俗組織“キブツ日本”
 第九章 「知」を窒息させる「信」の肥大化
 第十章 組織と個人の矛盾
 第十一章 組織を“読み”、“注記”を加える
 第十二章 “索引づくり”による組織の再構築



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2007年6月に出版されています。
 
 この本の原稿は1970年代後半に執筆されたそうです。
 
 著者は、日本研究者で「日本人論」に関して読書界に大きな影響を
 与えているそうです。
 
 著書も多数あります。



 日本人が組織をつくるとどうなってしまうのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)日本人の盆地文化とは?



 なかなか面白い分析です。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)日本人の盆地文化とは?

 「彼らの世界を『中心軸主義』とするなら、われわれの世界は
 『枠内主義』といえる。いわば一方は、一つの中心的原理から
 引き出した諸原則で全体を律しようとし、われわれは、まず枠を
 設定して全体を拘束し、その枠の中では『融通無碍(ゆうづうむげ)』
 にしておこうとする。これは、相互の組織の根本的な違いといわ
 ねばならない」

 「この枠の中は、一見『中心的軸』があるようにみえて、実は、
 融通無碍だったわけである。枠をきびしく固定しながら、内部に
 融通性・流動性をもたすのは、日本の伝統的いき方であり、した
 がって、もし本当の中心的統制を加えられれば、すべての日本人は
 二重の拘束を受けねばならなくなる」
 
 「それは、あらゆる面で耐えられないから、われわれは常に、
 中心的な統制を排除する方向に向かうわけである。これは『絶対に
 手を触れ得ぬ神命的契約を中心におき、これで組織を統制する』
 モノティズム的いき方とは、全く別のいき方といわねばならない」

 「日本自体が島国という枠の中にあり、同時にこの枠は、北海道を
 除けば神話時代から現在まで、全く変化なき枠だからである」
 
 「第二が、日本語という枠である。日本のように、国土・国籍・
 文化圏・言語圏・汎神論的宗教圏・自然的環境がぴたりと一致
 している国は、人類史の例外といわねばならない。おそらくこれ
 だけで、もう中央的統制は不要であろう」
 
 「第三の特色は、その文化の基礎が『盆地文化』乃至は『準盆地
 文化』だということである」

 「日常生活には、山に囲まれた平地という枠があり、すべては
 この枠内で処理されねばならない。その処理に際して、この枠を
 無視することは、遊牧民が砂漠という現実を無視するのと同様に、
 不可能なことである」
 
 「枠は規定され、人は、好むと好まざるとにかかわらず、その
 枠内で秩序を保っていかねばならない。枠自体が強力な統制だから、
 内部秩序に強力な統制は必要でなく、この枠内を『すべて丸く
 おさめる』ことが第一になる」

 「この枠から恩恵をうけて、それに依存している限り、生存と
 平和と秩序を保ちうるのである、この枠を無視することは自己の
 存在をも含め、全てを無視することにほかならない」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「日本人の盆地文化」とはどのようなものなのでしょうか?

▽日本の政府は、しばしば「無責任体質」だと言われます。

 政治家はもちろんのこと、実際に国を動かしている官僚も、責任
 の所在がハッキリしていません。
 
 したがって、社会保険庁で何か不正問題が起きても、厚生労働省の
 責任で薬害が起きても、何とか省で税金の無駄遣いが発覚しても
 だれも責任をとらない組織となっています。
 
 これが如実に表れたのが、太平洋戦争当時の軍部で、誰が意思決定
 をしているのか分からない状態で戦争に突入、その場の空気だけで
 戦争が進んでいく、そういった組織構造をしています。
 
 この組織構造は、最近始まったわけではなく、江戸時代から、
 もしくはそれよりもっと昔から、日本人はそういった組織構造の
 中で生活してきたみたいです。
 
▽西洋の組織構造と日本の組織構造を比較してみると、その違いが
 良く分かります。
 
 著者の言葉を借りると、日本とはパンティズム(汎神論)の世界
 であり、西欧はモノティズム(一神論)の世界です。
 
 モノティズムの世界とは、「神」が中心にいて、「神」と契約を
 結ぶことで組織が成り立っています。
 
 パンティズムの世界は「神」は中心とはなりません。
 
 あくまでも「一つの枠の中」という発想で組織が成り立っています。
 
 著者は言います。
 
 「彼らの世界を『中心軸主義』とするなら、われわれの世界は
 『枠内主義』といえる。いわば一方は、一つの中心的原理から
 引き出した諸原則で全体を律しようとし、われわれは、まず枠を
 設定して全体を拘束し、その枠の中では『融通無碍(ゆうづうむげ)』
 にしておこうとする。これは、相互の組織の根本的な違いといわ
 ねばならない」
 
 「枠内主義」でその枠内では「融通無碍」というのは、どうなるの
 かというと、例があげられています。
 
 幕末に日本へやってきて条約を結ぼうとした外国人が、日本と
 交渉するときに、だれが決定権と責任を持っているのか、ハッキリ
 しなくて、そうとう困ったそうです。
 
 当時、日本と条約を結ぼうとすると、徳川幕府しかなかったはず
 ですが、ところが徳川幕府と条約を結んでも、それで日本と条約を
 結んだことにはならないのです。
 
 徳川家と諸藩はあくまでも同列の存在で、徳川家は単純に「武家の
 統領」だっただけなのです。
 
 幕府が条約を結んだとしても、それが他の藩にも遡及するかと
 いうとそんなことはなかったのです。
 
 武家の地位は、形式的には天皇家からの任命で位が決まっていた
 ので、日本の責任者は天皇なのかというと、そんなこともなく、
 権威は持っているけれど何の権力を持っていないのが天皇だった
 のです。
 
 つまり、当時の日本には「中央政府」なるものは存在してなかった
 ということになります。
 
 こういった組織とは正反対の「中心軸主義」、つまり、責任の
 所在が常にはっきりしている西欧の人たちにとってみると、怒る
 のも当然です。
 
 日本の組織の決定権は「枠内」が持っていて、個人が持っている
 わけではないのです。
 
 これは、太平洋戦争当時も同じだったみたいです。
 
 著者は言います。
 
 「この枠の中は、一見『中心的軸』があるようにみえて、実は、
 融通無碍だったわけである。枠をきびしく固定しながら、内部に
 融通性・流動性をもたすのは、日本の伝統的いき方であり、した
 がって、もし本当の中心的統制を加えられれば、すべての日本人は
 二重の拘束を受けねばならなくなる」
 
 「それは、あらゆる面で耐えられないから、われわれは常に、
 中心的な統制を排除する方向に向かうわけである。これは『絶対に
 手を触れ得ぬ神命的契約を中心におき、これで組織を統制する』
 モノティズム的いき方とは、全く別のいき方といわねばならない」
 
 こういった組織構造は、実は現在も日本社会の中で連綿と存在
 していて、形式上は社長が会社のトップにいるけど、実際に組織を
 動かすのは、「枠」つまり組織全体の意思であるということが多々
 あるみたいです。
 
▽なぜこのような組織構造が生まれたかというと、著者は「風土的
 秩序」という言葉を使っています。
 
 著者は言います。
 
 「日本自体が島国という枠の中にあり、同時にこの枠は、北海道を
 除けば神話時代から現在まで、全く変化なき枠だからである」
 
 「第二が、日本語という枠である。日本のように、国土・国籍・
 文化圏・言語圏・汎神論的宗教圏・自然的環境がぴたりと一致
 している国は、人類史の例外といわねばならない。おそらくこれ
 だけで、もう中央的統制は不要であろう」
 
 「第三の特色は、その文化の基礎が『盆地文化』乃至は『準盆地
 文化』だということである」
 
 例えば、日本の象徴的な文化としては、京都や奈良があげられますが、
 両者とも盆地のなかにあります。
 
 また、盆地の一部が海である場所、例えば鎌倉などが「準盆地文化」
 となります。
 
 盆地文化とは「枠の文化」です。
 
 「盆地文化(枠の文化)」を著者は次のように解説しています。
 
 「日常生活には、山に囲まれた平地という枠があり、すべては
 この枠内で処理されねばならない。その処理に際して、この枠を
 無視することは、遊牧民が砂漠という現実を無視するのと同様に、
 不可能なことである」
 
 「枠は規定され、人は、好むと好まざるとにかかわらず、その
 枠内で秩序を保っていかねばならない。枠自体が強力な統制だから、
 内部秩序に強力な統制は必要でなく、この枠内を『すべて丸く
 おさめる』ことが第一になる」
 
 枠の文化の中にいる日本人にとって、枠の存在は自己の存在を
 保てる空間です。
 
 「この枠から恩恵をうけて、それに依存している限り、生存と
 平和と秩序を保ちうるのである、この枠を無視することは自己の
 存在をも含め、全てを無視することにほかならない」
 
 つまり日本の組織とは、どこかに強力な中心を求めるものではない
 ということになります。
 
 このような日本の「盆地文化(枠の文化)」は古代から延々と
 続けられ、そして現在にいたっても、その組織構造に変わりは
 ないのです。
 
 つまり、責任の所在ははっきりしないけれど、集団としては素晴
 らしい力を発揮する(場合がある)ということです。





 この本は、日本の組織構造について、昔から続く日本独特の文化を
 もとに詳細に解説しています。
 
 日本の組織、特に官僚組織は、国民から「無責任だ!」と非難
 されています。
 
 ただ、非難している本人も、自分が属している組織では、役職は
 あるけれど、最終的に誰が責任を負っているのかわからないという
 状況にあるのではないかと思います。
 
 日本人の良い部分でもあり、悪い部分でもあります。
 
 そして、今後も同じような組織形態が続いていくのだと予想され
 ます。



なぜ勉強させるのか? 教育再生を根本から考える 光文社新書
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:なぜ勉強させるのか?
 副題:教育再生を根本から考える
 著者:諏訪哲二
 出版:光文社新書
 定価:720円+税
 購入:ブックオフで350円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4334033911/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4297018%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 プロローグ そして「学力向上」だけが残った
 1章 時代論1 「お受験キッズ誌」が映し出すもの
 2章 時代論2 ゆとり教育は案外、将来を見据えていた
 3章 学校論1 それでも学校を信じなければならない訳
 4章 学校論2 塾・予備校は学校改革のモデルとなるか
 5章 指導論1 「百ます計算」」陰山メソッドの注意点
 6章 指導論2 「親力」ブームの誘惑に耐えきれるか
 7章 子ども論1 世界の子どもと比べてみる
 8章 子ども論2 「なぜ勉強するの?」と問われたら
 エピローグ 勉強するにも、させるにも覚悟がいる



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■■□□
 豊かな心:■□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2007年2月に出版されています。
 
 著者は、ずっと教諭をやってきた人で、現在は「プロ教師の会」
 という会の代表をしています。
 
 「プロ師の会」は長年にわたり教育分野で問題提起を続けている
 とのこと。
 
 著書も多数あります。



 勉強するには、親の意思より子どもの意思が大切です。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)なぜ勉強しなくてはならないのか?



 人生を楽しむため?でしょうか。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)なぜ勉強しなくてはならないのか?

 「勉強に馴染む子もいれば、勉強に馴染みにくい子もいる。追い
 つめられて精神的に不安定になれば、『どうして勉強しなくちゃ
 ならないんだ』という疑問が浮上してくるのは、子どもが勉強を
 強いられて(誰もがある意味で強いられているが)逃げ場を封じ
 られたように感じているときであろう」
 
 「人は自分が選んだわけではない生き方しか生きる道がないときが
 一番つらい。なんらかのオルタナティブ(二者択一、代替物、代案)
 があることが望ましい」
 
 「したがって、学校であれ家庭であれ、『なぜ勉強しなければ
 ならないのか』という問いが出てきたら、まともに真正面から
 応えるのではなく、できるだけ焦点をぼやけさせて曖昧にして
 しまうのが適切であろう」
 
 「これは逃げやごまかしではない。この問いに誰も真正面から
 応えられないからである。もちろん、親も教師も、それなりの
 理念や必要性を語ることはできよう。それは親や教師が正しいと
 思う理屈である」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 子供に期待するのはやめよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「なぜ勉強しなくてはならない」のでしょうか?

▽子どもの頃、小学生の時もそうでしたし、中学になってからは
 もっと言われた記憶があります。
 
 「勉強しろ!」
 「もうちょっと勉強した方がいいんじゃない?」
 「勉強したの?」
 「もちょっとしっかり勉強してよ」
 
 記憶がある人はたくさんいると思います。
 
 こんだけ記憶に残っているということは、かなりしつこく言われて
 たんだと思われます。
 
 でも、自分でも記憶にありますが、全く勉強しませんでした。
 
 まともに勉強したのは、中学3年生の秋から冬にかけてと、高校
 2年生の秋以降でした。
 
 中学3年生の時は高校受験のため、高校2年の時は、あまりにも
 成績が悪くて親から部活の禁止命令が出そうになったためです。
 
 それでも現在、私も含め5人家族でごく普通に生活できるくらいの
 収入を得ることはできます。
 
 その時々でやってきた勉強が「役に立っていない」とは決して
 言いません。
 
 「勉強すれば自分でも良い成績が取れるんだ」というのが分かった
 のが一番の収穫でした。
 
 残念ながら勉強した内容はこれっぽっちも覚えていません(笑)
 
▽大人になって初めて、「勉強って楽しい」と思えるようになって
 きました。
 
 試験とか受験とか成績から解放された状態で、自分が興味を持った
 分野の勉強をすることほど面白いことはないです。
 
 中学校のときはあれほど頭に入ってこなかった日本の歴史も、
 しがらみから解放された状態で勉強すると(といっても本を読ん
 でいるだけです)、これが楽しくてしかたがないのです。
 
 当時は覚えることができなかった日本の物語がすんなり頭に
 入ってくるし、「日本人とはどのような民族なのか」ということ
 にも興味を覚えはじめ、一つの勉強から様々なことに興味が持てる
 ようになってきました。
 
 そこで「勉強って実は楽しいことだったんだ」というのが理解
 できた次第です。
 
 勉強というのは、興味が持てればこんな楽しいことはありません。
 
 逆にいうと、興味がない分野の勉強をいくらやったところで、
 それは苦痛でしかないのです。
 
 そういった勉強はやってはいけないです。
 
 しかし、子どもの頃は、自分にどのような可能性があるのか、
 まだ分かっていません。
 
 その可能性の幅を広げるために、子どもの頃はいろいろな勉強を
 しなければならないのではないかと考えています。
 
 したがって、我が家では子どもの勉強について、私は「勉強しろ」
 とは一切口にしません。
 
 勉強しろといっても、やらない子はやりません。
 
 自分がそうでしたから。
 
 そして、勉強する子は親が何も言わなくても勉強します。
 
 勉強とは本来強制されてやるものではなく、自主的にやるべき
 ことだと思います。
 
▽ではなぜ学校に行ってまで勉強しなくてはならないのでしょうか?

 自分の子どもに「なぜ勉強しなくてはならないの?」と聞かれたら
 どのように応えれば良いのでしょうか?
 
 著者は次のように言います。
 
 「勉強に馴染む子もいれば、勉強に馴染みにくい子もいる。追い
 つめられて精神的に不安定になれば、『どうして勉強しなくちゃ
 ならないんだ』という疑問が浮上してくるのは、子どもが勉強を
 強いられて(誰もがある意味で強いられているが)逃げ場を封じ
 られたように感じているときであろう」
 
 「人は自分が選んだわけではない生き方しか生きる道がないときが
 一番つらい。なんらかのオルタナティブ(二者択一、代替物、代案)
 があることが望ましい」
 
 「したがって、学校であれ家庭であれ、『なぜ勉強しなければ
 ならないのか』という問いが出てきたら、まともに真正面から
 応えるのではなく、できるだけ焦点をぼやけさせて曖昧にして
 しまうのが適切であろう」
 
 「これは逃げやごまかしではない。この問いに誰も真正面から
 応えられないからである。もちろん、親も教師も、それなりの
 理念や必要性を語ることはできよう。それは親や教師が正しいと
 思う理屈である」
 
 つまり、「なぜ勉強しなければならないのか」という問いの答えは、
 人それぞれ違うということだと思います。
 
 そして、親や教師などの大人でも、実はその答えは分かってないの
 です。
 
 損得勘定で「だから勉強が必要だ」と答えるのは、あまり説得力が
 ないし、おそらく子供は納得しません。
 
 だから「答えなくていい」と著者は主張しているのだと思います。
 
 勉強はその分野に興味を持ってからやり始めると、強制的にやる
 勉強よりおそらく数百倍の吸収力が発揮できます。





 この本は、現在の学校や家庭における教育の問題点を解説した
 内容となっています。
 
 かなりの部分で著者の意見に同意できます。
 
 勉強するのは親や教師ではなくて子どもですから、強制はせず
 子どもの意思に任せるべきだと思います。
 
 そして、子供よりも親の方がしっかり勉強しなくてはならないです。
 
 勉強しない親が子供に対して「勉強しろ!」と言ってはいけません。



ウソの論理 (中公文庫)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:ウソの論理
 著者:ひろさちや
 出版:中公文庫
 定価:648円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4122046807/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4022990%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 プロローグ ウソから出た実
 第1講 ウソの形態学
 第2講 ウソの現象学
 第3講 ウソの論理学
 第4講 ウソの宗教学
 第5講 ウソの人間学
 エピローグ 所変われば品変わる



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :■□□□□
 豊かな心:■□□□□
 おすすめ:■■■□□



 この本は、2006年4月に出版されています。
 
 元もとは1976年10月に出版された「嘘つきの論理」を校訂
 したものです。
 
 著者は、現在、仏教・インド思想等、宗教について幅広く執筆・
 講演活動を行っている方です。
 
 著書も多数あります。



 ウソをつくと泥棒になってしまうのは日本だけ?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)人間はなぜウソをつくのか?



 必要だからウソをつきます。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)人間はなぜウソをつくのか?

 「第一のウソは、ごく単純なウソ。例えば『私が女房は美人である』
 といったウソ。わたしがこのようなウソを語ったとしても、それで
 第3者が傷つくことはない」
 
 「二つ目は、言明そのものはいくら真実であっても、その言明を
 使って聞き手を混乱に導き、故意に誤った判断をなさしめるような
 発言は、その意図においてウソである」
 
 「第3のウソは統計学のウソである」

 「一つには、必要だからウソをつく。自らの失敗を湖塗するため。
 他人を瞞着して利益を得るため。他人に冷酷なる事実を告げる
 だけの勇気がなく、気の弱さからつくウソ。最後のものは、いわ
 ゆるお世辞のウソであるが、お世辞は社会の潤滑油としてぜひとも
 必要なものだ」
 
 「自己に冷酷なる事実を告げるだけの勇気のない人間もいる。
 そんな人間は妄想・空想の世界に生きるよりほかない。幻影の
 城を築き上げて、そのなかで生きつづけているうちに、やがて
 その幻影が真実(彼にとっての真実)と化す」
 
 「しかし、それも他人の眼からすればウソの一種である。その
 ウソは、必ずしも病的ではない。程度の差こそあれ、人間の自己
 認識はほんらい甘いものである。自己認識の甘さから発生した
 ウソ−それが、人間がウソをつく第2の理由である」
 
 「第3に記憶の変容。人間というものは、自己に都合の良いように、
 過去の記憶をどんどん変形してしまう」
 
 「部分を拡大して記憶したり、都合の悪い部分は簡単に忘れて
 しまう。本人は自己の記憶こそが真実だと思っているから、この種
 のウソはポリグラフもチェックできない」

 「かてて加えて、情報伝達の過程における情報変形の問題がある。
 人間はウソをつく動物だから、受け取った情報を別の他人に伝達
 するに際してウソをつく可能性が大きい」
 
 「よしんば意識的・故意にウソをつかなくとも、彼がその情報を
 記憶しているうちに、記憶が変容してしまうこともある。した
 がって別人に話すとき、彼は受け取った情報とは違った新しい
 (=ウソの)情報を流していることだってありうる」
 
 「そして、ウソをつく人間が少しでもいる限り、情報が伝達されて
 いく充分に長い過程ののちには、その情報の真偽はつまるところ
 半分半分になってしまうのである」

 1.何事も話半分、ウソ半分と心得ておくこと
 
 2.「すべて」だとか、「全部」「みな」「一つ残らず」といった
   話は、ウソである公算が大きい
   
 3.常識というより良識を働かせることである。
 
 4.論理的におかしいものは、あまり信じないこと



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 ウソを上手く使い分けよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「人間はなぜウソをつく」のでしょうか?

▽この本は、今から約30年前に著者が実名で出版した本で、人間が
 つくウソについて考察した本です。
 
 どうやらウソをつくのは人間だけみたいです。
 
 生まれたばかりの赤ん坊は、動物に近いため絶対にウソはつか
 ないそうです。
 
 お腹が空いたら泣いて母親を呼び、オムツが濡れたら泣いて母親を
 呼びます。
 
 そうしているうちに、泣けば母親が来てあやしてくれることが
 理解できると、用もないのに泣くそうです。
 
 人間は赤ん坊の頃から嘘つきなのです。
 
▽「世の中には3種類のウソがある」とある統計学者が言ったそうです。
 
 「第一のウソは、ごく単純なウソ。例えば『私が女房は美人である』
 といったウソ。わたしがこのようなウソを語ったとしても、それで
 第3者が傷つくことはない」
 
 「二つ目は、言明そのものはいくら真実であっても、その言明を
 使って聞き手を混乱に導き、故意に誤った判断をなさしめるような
 発言は、その意図においてウソである」
 
 「第3のウソは統計学のウソである」
 
 第2のウソに関しては、報道メディアがよく使う方法です。
 
 例えば、政治家の会話の一部分だけを報道し、話の前後はカット
 してしまうと、全体的な話の内容と、編集した話の内容では、
 意味が180度違っている場合があります。
 
 話していることは実際にあったことで間違いではないですが、
 意図的に違う意味になるように編集して全体的にウソになるように
 してしまうことがよくあります。
 
 3番目の統計学のウソというのは、比較できない統計の数字を
 同列に並べて人を騙すことを言います。
 
 例としてあげられているのは、アメリカである戦争があった時、
 米海軍の死亡率は1000人につき9人でした。
 
 一方、同時期のニューヨーク市における死亡率は1000人につき
 16人でした。
 
 この二つの数字を単純に比較すると、米海軍に入隊した方が安全
 だということになってしまいます。
 
 ところが実際は、軍隊という所は、若くて屈強な兵隊ばかりがいて、
 一般市民は生まれたての赤ん坊から死期の近い老人までいるわけ
 ですから、二つの数字は単純に比較はできないのです。
 
 統計学のウソも報道でよく使われます。
 
 ウソの種類はもっとたくさんあるような気がしますが、とりあえず
 この3つがあげられています。
 
▽では、なぜ人間はウソをつくのでしょうか?
 
 著者は言います。
 
 「一つには、必要だからウソをつく。自らの失敗を湖塗するため。
 他人を瞞着して利益を得るため。他人に冷酷なる事実を告げる
 だけの勇気がなく、気の弱さからつくウソ。最後のものは、いわ
 ゆるお世辞のウソであるが、お世辞は社会の潤滑油としてぜひとも
 必要なものだ」
 
 「自己に冷酷なる事実を告げるだけの勇気のない人間もいる。
 そんな人間は妄想・空想の世界に生きるよりほかない。幻影の
 城を築き上げて、そのなかで生きつづけているうちに、やがて
 その幻影が真実(彼にとっての真実)と化す」
 
 「しかし、それも他人の眼からすればウソの一種である。その
 ウソは、必ずしも病的ではない。程度の差こそあれ、人間の自己
 認識はほんらい甘いものである。自己認識の甘さから発生した
 ウソ−それが、人間がウソをつく第2の理由である」
 
 「第3に記憶の変容。人間というものは、自己に都合の良いように、
 過去の記憶をどんどん変形してしまう」
 
 「部分を拡大して記憶したり、都合の悪い部分は簡単に忘れて
 しまう。本人は自己の記憶こそが真実だと思っているから、この種
 のウソはポリグラフもチェックできない」
 
 自分が「ウソだ」と認識して使用するウソの方がまだ救いようが
 あるかもしれません。
 
 自己認識の甘さから発生したウソとか記憶の変容によるウソは、
 本人はウソだと自覚していないので、やっかいです。
 
 と言うわけで、自覚がある・ないというのがありますが、本質的に
 ウソをつく動物なのです。
 
 著者はさらに次のように言います。
 
 「かてて加えて、情報伝達の過程における情報変形の問題がある。
 人間はウソをつく動物だから、受け取った情報を別の他人に伝達
 するに際してウソをつく可能性が大きい」
 
 「よしんば意識的・故意にウソをつかなくとも、彼がその情報を
 記憶しているうちに、記憶が変容してしまうこともある。した
 がって別人に話すとき、彼は受け取った情報とは違った新しい
 (=ウソの)情報を流していることだってありうる」
 
 「そして、ウソをつく人間が少しでもいる限り、情報が伝達されて
 いく充分に長い過程ののちには、その情報の真偽はつまるところ
 半分半分になってしまうのである」
 
 ということは、私たちが普段触れる情報というのは、ウソである
 確率が高いということになります。
 
 意図的にしろ、意図的でないにしろ。
 
 したがって、情報に触れる場合にはいくつか心構えが必要です。
 
 著者はその心構えを4つあげています。
 
 1.何事も話半分、ウソ半分と心得ておくこと
 
 2.「すべて」だとか、「全部」「みな」「一つ残らず」といった
   話は、ウソである公算が大きい
   
 3.常識というより良識を働かせることである。
 
 4.論理的におかしいものは、あまり信じないこと
 
 
 以上4点が情報に接する際に気を付けるべきことです。





 この本は、人間がつくウソについて、詳細に分析した内容となって
 います。
 
 多少回りくどい部分もありますが、情報に触れる際の注意点としては
 的を射ていると思われます。
 
 ウソにもTPOが必要です。



ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:ゾウの時間ネズミの時間
 副題:サイズの生物学
 著者:本川達雄
 出版:中公新書
 定価:660円
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4121010876/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f547692%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第1章 動物のサイズと時間
 第2章 サイズと進化
 第3章 サイズとエネルギー消費量
 第4章 食事量・生息密度・行動圏
 第5章 走る・飛ぶ・泳ぐ
 第6章 なぜ車輪動物がいないのか
 第7章 小さな泳ぎ手
 第8章 呼吸系や循環系はなぜ必要か
 第9章 器官のサイズ
 第10章 時間と空間
 第11章 細胞のサイズと生物の建築法
 第12章 昆虫−小サイズの達人
 第13章 動かない動物たち
 第14章 棘皮動物−ちょっとだけ動く動物



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■□□



 この本は、1992年8月に出版されています。
 
 ネットで調べてみると、75万部も売れたそうです。
 
 著者は、大学の教授で、専攻は動物生理学です。
 
 著書も多数あります。



 ゾウとネズミでは時間の流れ方が違うそうです。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)なぜ、車輪動物がいないのか?



 そう言えばいませんね。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)なぜ、車輪動物がいないのか?

 「これらは、平らな良い道を行く場合の話で、ちょっとでも凸凹
 があると、たちまち難渋しはじめる。やはり車椅子が大変なこと
 には違いはない」
 
 「車椅子と同列に論じては、はなはだ申し訳ないが、息子をベビー
 カーにのっけて押していると、このあたりの大変さが私にも分かる」
 
 「舗装道路を押して歩いている分には楽なものだか、階段は担いで
 昇らねばならないし、砂利道やぬかるみときた日には、もうお手
 上げだ」
 
 「車輪は平坦なかたい道では威力を発揮するが、凸凹や柔らかい
 地面では、ほとんど役に立たないのである」

 「ネズミが車輪を使うとしたら、車輪の直径が6センチ程度に
 なるだろうが、それなら1.5センチの小石や枯れ枝に難渋する
 ことになる、アリが4ミリの車輪を使うとしたら、1ミリの砂粒や
 落ち葉1枚に立ち往生してしまうだろう」
 
 「地面の凸凹を調べた結果によると、どうも、凸凹ほど数が少なく、
 小さなものになればなるほど、数が多くなっていくものらしい」
 
 「だからわれわれの目に平らに見えるところでも、小さな凸凹は
 たくさんあり、動物のサイズが小さくなればなるほど、地面は
 起伏に富んだ世界となる。つまり、車輪はますます使いにくく
 なっていくのである」




──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「なぜ、車輪動物がいない」のでしょうか?

▽今回紹介する本は、どちらかというと雑学系の本です。
 
 16年前にベストセラーになった本で、もしかしたら内容的に若干
 古いかもしれませんが、タイトルに引かれて買ってしまいました。
 
 その中から興味を引いた部分を紹介します。
 
▽まずは、なぜ自然界には移動するのに車輪を使う動物がいないのか?
 ということです。
 
 人間の感覚でものを考えると、自動車が移動に便利なので、車輪
 を持っている動物がいてもおかしくないような気がしてしまいます。
 
 ところが、まわりを見渡してみても身体についている車輪を回して
 移動する生物は見たことがありません。
 
 地上を移動する生物は何本か付いている足を前後左右に動かして
 進みます。
 
 空を見ても、プロペラで飛んでいる生物は見たことがありませんし、
 水中を移動する生物の中にもスクリューが付いているものは見た
 ことがないです。
 
 つまり、「生物界には車輪がない」ということになります。
 
 実際は、バクテリアの仲間のなかに毛の生えた車輪を回転させて
 泳ぐモノがいるそうです。
 
 自然界に存在するのはそのくらいで、移動する装置に回転する軸を
 持っている生物は存在しないとのこと。
 
 自転車を考えてみると分かりますが、車輪はエネルギー効率が
 とても良いそうです。
 
 ところが、足を前後に振って歩くのは、足を前に出したり、後ろへ
 蹴ったりすることにエネルギーが必要であるし、足を上げたり
 下げたりするのも重力に対して余計なエネルギーを消費している
 ことになります。
 
 したがって、車輪で移動する生物が存在すれば、とても効率が
 良い生物であるはずです。
 
 しかし、実際には顕微鏡でしか見えないくらいのバクテリアしか
 存在していません。
 
 その理由を著者は次のように書いています。
 
 「これらは、平らな良い道を行く場合の話で、ちょっとでも凸凹
 があると、たちまち難渋しはじめる。やはり車椅子が大変なこと
 には違いはない」
 
 「車椅子と同列に論じては、はなはだ申し訳ないが、息子をベビー
 カーにのっけて押していると、このあたりの大変さが私にも分かる」
 
 「舗装道路を押して歩いている分には楽なものだか、階段は担いで
 昇らねばならないし、砂利道やぬかるみときた日には、もうお手
 上げだ」
 
 「車輪は平坦なかたい道では威力を発揮するが、凸凹や柔らかい
 地面では、ほとんど役に立たないのである」
 
 もう何年も前のことですが、確かにベビーカーを押していると、
 道路が歩きづらいということが理解できます。
 
 どのくらいの凸凹があると車輪は使い物にならないかというと、
 車輪の直径の1/4以上の段差は越すことができないそうです。
 
 また、柔らかい地面の場合、例えば泥道はコンクリートの道路に
 比べて、回転の抵抗は5〜8倍にもなり、砂の上なら10〜15倍
 の抵抗があるそうです。
 
 こういうことを考えると、自然界には平らな部分というのはそう
 そう存在するものではありません。
 
 固くて、草も生えてなくて、石などの障害物もない場所がどの
 くらいあるかというと、きっとそんな場所は自然界には存在しま
 せん。
 
 人間がコンクリートやアスファルトで固めなければ存在しないの
 です。
 
 また、人間のサイズからみると、平らに見える場所でも、人間
 よりも小さな生物にとってみると平らでも何でもないそうです。
 
 著者は言います。
 
 「ネズミが車輪を使うとしたら、車輪の直径が6センチ程度に
 なるだろうが、それなら1.5センチの小石や枯れ枝に難渋する
 ことになる、アリが4ミリの車輪を使うとしたら、1ミリの砂粒や
 落ち葉1枚に立ち往生してしまうだろう」
 
 「地面の凸凹を調べた結果によると、どうも、凸凹ほど数が少なく、
 小さなものになればなるほど、数が多くなっていくものらしい」
 
 「だからわれわれの目に平らに見えるところでも、小さな凸凹は
 たくさんあり、動物のサイズが小さくなればなるほど、地面は
 起伏に富んだ世界となる。つまり、車輪はますます使いにくく
 なっていくのである」
 
 なるほどです。
 
 人間の感覚でものを考えると、他のサイズの生物のことが見えなく
 なってしまいます。
 
 これは人間の大人と子どもの視線の違いでも実感できます。
 
 大人が見えていないモノが子どもには見えている、という場合が
 多々あります。
 
 人間の感覚で考えると、見えなくなるものはサイズだけではあり
 ません。
 
 環境のことを考えてみても同じです。
 
 人間にとって必要であると、良かれ思ってやっていることでも
 自然界の中にはとても迷惑を被っている生物がたくさんいると
 思います。
 
 そういったことを考えつつ人間をやっていかないと、いつの日か
 逆の立場になった時に痛い目に遭いそうな気がします。





 この本は、生物のサイズの違いについて、様々な視点から考察した
 内容が書かれています。
 
 こうやって自然界の生物のことをいろいろと説明してもらうと、
 どうしても「自然に発生した」モノには思えないです。
 
 人間はそれを「進化した」と説明しますが、自然界には何らかの
 意志があって、それによって全てが創造されているような気が
 します。



韓国・中国「歴史教科書」を徹底批判する―歪曲された対日関係史 (小学館文庫)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:韓国・中国「歴史教科書」を徹底批判する
 副題:歪曲された対日関係史
 著者:勝岡寛次
 出版:小学館文庫
 定価:552円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4094023763/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1355810%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 序 論 「小中華」意識の呪縛―韓国の歴史教科書を読んで
 第一部 韓国の中学歴史教科書を批判する
  はじめに 韓国中学歴史教科書の編集方針
  第一章 三国時代の日韓関係
  第二章 高麗時代の日韓関係
  第三章 李朝前期の日韓関係
  第四章 李朝後期の日韓関係
  第五章 日本統治下の朝鮮
 第二部 中国の中学歴史教科書を批判する
  はじめに 中国中学歴史教科書の編集方針
  第章 漢・隋・唐時代の日中関係
  第章 宋・元時代の日中関係
  第章 近代の日中関係(清朝滅亡まで)
  第章 近現代の日中関係(辛亥革命以降)
 第三部 歴史教科書をめぐる、韓国・中国の学者との論争



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2001年8月に出版されています。
 
 著者は、紹介文によると、明星大学戦後教育史研究センター勤務
 している方で、同大学の非常勤講師をしています。
 
 日本史に関する著者が何冊かあります。



 お互いの主張が違うのは当たり前ですが...



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)韓国の学校で教えている歴史とは?



 真実は一つです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)韓国の学校で教えている歴史とは?

 「日帝の支配下で、わが民族はとくに経済的な収奪によってひどい
 苦痛を受けるようになった」
 
 「この中でも最もおおきな被害を被ったのが土地の侵奪だった。
 日帝は国権を奪った直後から、いわゆる土地調査事業という名を
 つけて農民の土地を申告させた。これは土地所有関係を近代的に
 整理するという口実で進められた」
 
 「しかし申告の手続きが複雑でややこしく、日帝に協調しない
 という反日感情があって、多くの農民達は申告をしなかった」
 
 「その結果、申告されなかった土地は持ち主のいない土地として
 見なされ、総督府の所有となった。(中略)総督府は、これらの
 没収した農地を、東洋拓殖株式会社など日本人が経営する土地会社
 に払い下げたり、韓国に渡ってくる日本人に安価で引き渡したり
 した」
 
 「その結果、韓国の農民達はいっそう貧しくなり、土地を失った
 農民達は深い山の中に入り火田民となったり、新しい生活の糧を
 求めて満州など国外に移住する人々も多くなった」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 とにかく真実を知りたい 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「韓国の学校で教えている歴史」とはどのような歴史なのでしょうか?

▽以前読んだ嫌韓流を読んで、日本と韓国の歴史認識の違いが多々
 あることが判ってきました。
 
 日本の歴史教科書に対して、韓国と中国が修正要求を突きつけて
 きたのが平成13年、今から7年前のことです。
 
 古くは、昭和57年に「侵略」を「進出」と書き直した、と指摘
 されているみたいです。
 
 実際に何が起きているのかを知りたくて、いろいろな立場の人が
 書いた、いろいろな本を読んでみることにしました。
 
 これまで読んできた本は以下の通りです。

 Vol665,2008/05/01,マンガ 嫌韓流,山野車輪
 Vol670,2008/05/12,悲しい日本人,田麗玉
 Vol672,2008/05/14,スカートの風,呉善花

 ただ、双方の歴史に関する正確な記述がなかなか出てこないので、
 今回は韓国の学校で実際に使っている歴史教科書に書かれている
 日本と韓国の歴史について書かれた本を探してきました。
 
▽二つの国があると、お互いの国の歴史認識が違うのは当たり前です。

 おそらく、ヨーロッパ等の地続きの国々では、それぞれの国が
 それぞれの歴史認識を持っていて、学校で教える歴史もまったく
 違うものになっていると思われます。
 
 それでも、あまり問題にならないのは、「そんなことを指摘しても
 しようがない」と思っているからではないでしょうか?
 
 日本と関係する国々に関する歴史認識は違っていて当然で、例えば
 アメリカが日本に落とした原爆に関しても、日本とアメリカでは
 そこに至るまでの歴史認識はまったく違っています。
 
 したがって、日本とその近隣諸国の間の歴史認識も違っていて
 当然なのですが、それをわざわざその国の政府が正式に指摘する
 のはこれもおかしな話です。
 
 しかも、学校で使う歴史教科書に対して修正要求を突きつけるのは
 内政干渉としか言いようがありません。
 
▽この本は、日本の教科書に書かれた歴史に対して韓国と中国が
 修正要求を突きつけたのに対して、日本で歴史を教える著者が
 逆に、韓国と中国の歴史教科書に対して指摘をしたという形式で
 書かれています。
 
 先程も書いたように、お互いの歴史認識が違う部分を指摘しても
 仕方がないので、ここでは韓国の教科書で日本との関係をどの
 ように書いているかをいくつか書いてみたいと思います。
 
 韓国の歴史教科書は、国定教科書なので一つしかないそうです。
 
 つまり、韓国国民は自ら歴史を学ぼうとしなければ、統一された
 歴史認識を持っているということになります。
 
 対日本に関する歴史認識は、ご察しの通り一貫して「侵略者」
 として書かれています。
 
 全てを見ていくのは難しいので、その中でも日本統治下の朝鮮の
 状況に関する部分を紹介したいと思います。
 
▽統治にいたるまでの状況は、日本と韓国の間でも認識がまるっきり
 違ってますが、この際それを説明するのはやめます。

 日本統治下の朝鮮の状況を韓国の事実上の国定教科書では、次の
 ように説明しています。
 
 「日帝の支配下で、わが民族はとくに経済的な収奪によってひどい
 苦痛を受けるようになった」
 
 「この中でも最もおおきな被害を被ったのが土地の侵奪だった。
 日帝は国権を奪った直後から、いわゆる土地調査事業という名を
 つけて農民の土地を申告させた。これは土地所有関係を近代的に
 整理するという口実で進められた」
 
 「しかし申告の手続きが複雑でややこしく、日帝に協調しない
 という反日感情があって、多くの農民達は申告をしなかった」
 
 「その結果、申告されなかった土地は持ち主のいない土地として
 見なされ、総督府の所有となった。(中略)総督府は、これらの
 没収した農地を、東洋拓殖株式会社など日本人が経営する土地会社
 に払い下げたり、韓国に渡ってくる日本人に安価で引き渡したり
 した」
 
 「その結果、韓国の農民達はいっそう貧しくなり、土地を失った
 農民達は深い山の中に入り火田民となったり、新しい生活の糧を
 求めて満州など国外に移住する人々も多くなった」
 
 以上が、日本統治下の土地調査事業に関する韓国の教科書に書いて
 ある内容です。
 
 この中で書かれている「日帝」とは、日本の蔑称として使われる
 言葉で、教科書に書かれているのか不思議ですが、実際にそう
 書かれているみたいです。
 
 また「火田民」とは焼き畑農業をする農民のことです。
 
 とにかく、日本統治下の朝鮮では朝鮮民族の財産が収奪されて
 いたみたいです。
 
 この部分に対する著者の反論も詳細に書かれていますが、今回は
 韓国側の主張のみを紹介しました。





 この本は、平成13年に日本の歴史教科書に対して、韓国と中国
 から指摘されたのを受け、著者が韓国と中国の歴史教科書を読んで
 逆に指摘した内容となっています。
 
 著者の反論も事実に基づいた内容ということで反論していますが、
 どこまでが真実なのか良く分からないので、鵜呑みにはしません。
 
 今度は、日本と韓国以外の国の人が書いた本を読んでみたいと
 思います。



奪われし未来(2回目)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:奪われし未来(増補改訂版)
 著者:シーア・コルボーン、ジョン・ピーターソン・マイヤーズ、
    ダイアン・ダマノスキ
 出版:翔泳社
 定価:1400円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4881359851/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1312788%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第一章 前兆
 第二章 有毒の遺産
 第三章 化学の使者
 第四章 ホルモン異常
 第五章 子孫を絶やす五〇の方法
 第六章 地の果てまで
 第七章 シングルヒット
 第八章 ここにも、そこにも、いたるところに
 第九章 死の年代記
 第十章 運命の転機
 第十一章 がんだけでなく
 第十二章 わが身を守るために
 第十三章 不透明な未来
 第十四章 無視界飛行
 第十五章 「奪われし未来」以後の世界
 第十六章 未来を奪われないために



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2001年1月に出版されています。
 
 1997年10月に出版された同名の本の「増補改訂版」です。
 
 著者の一人、シーア・コルボーンはWWF(世界自然保護基金)の
 科学顧問で内分泌系攪乱化学物質の専門家です。
 
 もう一人、ジョン・ピーターソン・マイヤーズは、環境保護と
 核戦争廃絶に取り組む私立財団の代表をしています。

 そしてもう一人、ダイアン・ダマノスキは、アメリカの新聞に
 米国内外の環境問題に関する記事を執筆しているジャーナリスト
 です。



 生物には未来はないのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)何か手はあるのか?



 あるにはありますが...



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)何か手はあるのか?
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照ください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 自分に何ができるか考えてみよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「何か手はある」のでしょうか?

▽人類が自らの発展(後退?)のために進めてきた科学技術の進歩
 によって地球上にばらまかれた合成化学物質は、主に生物の生殖
 機能に作用し、精子数の減少や生殖器官の奇形、オスのメス化等々
 生物が次の世代に伝えるべき個体を作り出せない状況が起きてい
 ます。
 
 合成化学物質は、大量に摂取すると人体に影響を及ぼすわけでは
 なく、ごく微量でも、生物が成長する特定の時期に「暴露(ばくろ
 :合成化学物質に身体が触れること)」すると、将来、生殖機能に
 影響が出てくるのです。
 
 人間にも同じ影響が見られ、さながら世界は合成化学物質による
 動物実験の様相を呈しています。
 
 母親の体内に取り込まれた微量の合成化学物質は、成長途中の
 胎児に濃縮され蓄積されます。
 
 運良く成長の特定の時期に合成化学物質に触れることがなかった
 としても、その後に母親の体内に取り込まれた合成化学物質は
 母親の母乳を通して、さらに濃縮して子どもの体内へ蓄積されて
 しまうのです。
 
 これらの物質は一度取り込まれたら、自然には排出されません。
 
 その生物が生きて、生殖を繰り返す毎に濃縮され代々受け継がれ、
 やがてどこかの世代で生殖機能に影響が出てしまい、子孫を残せ
 なくなってしまいます。
 
 まさに「奪われし未来」です。
 
▽また、食物連鎖の頂点にいる生物ほど、暴露する合成化学物質の
 濃度は高く、したがって生殖機能に影響が出る可能性も高くなり
 種の絶滅も考えられます。
 
 しかも、合成化学物質は、発生源に近い場所が影響を受けるだけ
 でなく、食物連鎖によって蓄積され伝わっていくために、例えば
 日本で垂れ流された合成化学物質が、巡り巡ってホッキョクグマの
 体内に取り込まれることもあります。
 
 本にも書いてありましたが、合成化学物質にさらされていない人
 を見つけようと、エスキモーが住んでいる村を訪ねて調査した
 ところ、発生源の近くに住んでいる人たちよりも、高濃度に汚染
 されていることが分かったこともあったそうです。
 
 つまり、特定の地域だけが汚染されるわけではなく、どちらかと
 いうと割を食うのは全く関係のない地域に生息している生物だった
 りするのです。
 
 この本が最初に出版されたのは1997年、今から約10年くらい
 前の話です。
 
 そして例によって例の如く、この10年で状況が改善されたとは
 思えません。
 
▽この本に書いてあるようなことを学会に発表したり、本に書いて
 出版しようとすると、必ず横やりがはいるそうです。
 
 「こんなものはでっちあげだ」とか、
 
 「何の根拠もない嘘だ」
 
 といった、それこそ何の根拠もない指摘を受けるそうです。
 
 マスコミだったり、実際に合成化学物質を作っている企業だったり
 役人だったり、同業者だったり...
 
 合成化学物質による生物への影響は、「がん」のように目に見える
 影響ではありません。
 
 「がん」は生物個体の死が目の前に迫っていることなので、もちろん
 本人にとっても家族にとっても大変なことではありますが、合成
 化学物質による生物の影響は、時間が掛かる上に、影響は広範囲
 で、しかも生物種の存続に関わってくることなのです。
 
 その影響が出るのは比較的時間が経ってからであるため、なかなか
 科学者等の研究の対象にはならないそうです。
 
 また、合成化学物質は単体で生物に作用するものもありますが、
 恐いのは、組み合わせによって何が起きるのか分からないこと
 です。
 
 そして、地球上に出回っている合成化学物質は何十万種類あるか
 分からないそうです。
 
 その組み合わせを考えると...
 
 調査しようがないかもしれません。
 
▽未来を奪われないために、何か打つ手はあるのでしょうか?
 
 この本では1章を割いて「わが身を守るために」と、その対処
 方法が書かれています。
 
 詳細は書きませんが、以下の3点が不可欠と書かれています。
 
 1.科学的研究
 
 2.企業による化学物質、製造過程、製品の見落としと政府に
   よる新たな環境政策
 
 3.各個人による家族ぐるみの自衛策
 
 詳細を読んでみても、前途は暗いです。





 何か対策がないのか?と心配しながら読み進めてみると、著者
 たちの提言は書かれていて、その一つ一つに納得できるのですが、
 その実現性はかなり低いのではないかと思います。
 
 私たちの現在のライフスタイルから見直していかないと合成化学
 物質の影響はなくなりません。
 
 各個人一人ひとりの考え方を変えるしかないのです。
 
 それが一番難しいのかもしれません。




奪われし未来
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:奪われし未来(増補改訂版)
 著者:シーア・コルボーン、ジョン・ピーターソン・マイヤーズ、
    ダイアン・ダマノスキ
 出版:翔泳社
 定価:1400円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4881359851/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1312788%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第一章 前兆
 第二章 有毒の遺産
 第三章 化学の使者
 第四章 ホルモン異常
 第五章 子孫を絶やす五〇の方法
 第六章 地の果てまで
 第七章 シングルヒット
 第八章 ここにも、そこにも、いたるところに
 第九章 死の年代記
 第十章 運命の転機
 第十一章 がんだけでなく
 第十二章 わが身を守るために
 第十三章 不透明な未来
 第十四章 無視界飛行
 第十五章 「奪われし未来」以後の世界
 第十六章 未来を奪われないために



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2001年1月に出版されています。
 
 1997年10月に出版された同名の本の「増補改訂版」です。
 
 著者の一人、シーア・コルボーンはWWF(世界自然保護基金)の
 科学顧問で内分泌系攪乱化学物質の専門家です。
 
 もう一人、ジョン・ピーターソン・マイヤーズは、環境保護と
 核戦争廃絶に取り組む私立財団の代表をしています。

 そしてもう一人、ダイアン・ダマノスキは、アメリカの新聞に
 米国内外の環境問題に関する記事を執筆しているジャーナリスト
 です。



 何が未来を奪ってしまうのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)化学物質の影響とは?



 まるで恐怖映画みたいです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)化学物質の影響とは?

 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「化学物質の影響」とはどのようなものなのでしょうか?

▽人類は18世紀にイギリスで始まった産業革命以降、すさまじい
 勢いで科学技術を発達させ、物質的な豊かさを実現してきました。
 
 主に先進国では、その恩恵は計り知れず、人々の生活は楽になり
 いろいろな面で豊かさを実感できるようになっています。
 
 しかしその反面、豊かさと引き替えに、豊かになればなるほど
 様々な歪みを生み出してきたのも事実です。
 
 先日読んだ、マーク・ハーツガードが書いた「世界の環境危機地帯を
 往く」では、世界各地で起きている「環境破壊」のことが書かれて
 います。
 
 科学を発展させ、産業を発展させてきた先進国と、現在発展に
 勢いがある国々では、環境破壊もすさまじい勢いで進んでいます。
 
 このままの状態で人類が歩んでいくと、おそらく地球は絶えきれず
 人間が生きていくことができない状況に変えてしまうのではない
 かと予想されます。
 
 環境破壊が「ゴミ」とか「森林伐採」等、人間の目に見える範囲で
 進んでいるのであれば、対処の方法が比較的簡単に見つかるかも
 しれません。
 
 しかし、環境破壊の恐ろしさは目に見えない部分にあります。
 
 「大気汚染」は微量であれば目に見えません。
 
 「核汚染」は無色無臭の猛毒なので、危険極まりないです。
 
 「水質汚染」も、汚いのは理解していながら、人間であるがゆえに
 その水を利用しなければならない状況にあります。
 
 こうやってあげていくと、「人間の愚かさ」というのがしみじみと
 理解できます。
 
 その環境破壊の一つ、「合成科学物質」は微量であるために目に
 見えないし、臭いもありません。
 
 しかし、自然界に存在しない合成科学物質は、人間を筆頭にあら
 ゆる生物に対して影響を与えます。
 
 この本の冒頭にいくつか事例が記載されています。
 
 アメリカとカナダに生息する「ハクトウワシ」が激減し、奇妙な
 行動を見せるようになりました。
 
 繁殖の時期になってもハクトウワシは巣づくりにまったく関心を
 示さず、求愛行動も見せないものもいたのです。
 
 アメリカのミシガン湖に生息する「ミンク」の繁殖にも奇妙な
 兆候が始まっていました。
 
 生まれる子どもの数が4頭が2頭に減り、大半のメスは1頭も
 子どもを生まず、生まれたとしてもたちまち死んでしまったのです。
 
 また、オンタリオ湖に生息する「セグロカモメ」のコロニーでは、
 いたるところに孵っていない卵や捨て去られた巣が見つかり、
 そこら中にひな鳥の死骸が散乱していたそうです。
 
 こういった繁殖に関する異常はこれだけではありません。
 
 「カモメ」や「アリゲーター」、「アザラシ」、「イルカ」、
 そして「ヒト」。
 
 「繁殖に関する異常」とは、異性に興味を抱かない、繁殖の時期に
 なってもつがい行動をとらない、生殖器の発達に異常が生じる、
 卵が孵るまで温めない、子育てをしない、卵から孵ってもすぐに
 死んでしまう等々、様々な事態が起きています。
 
 人間の場合を見てみると、精子数の激減、奇妙な行動をする奇形の
 精子等が発生しているそうです。
 
 また、生殖器の異常が若年層で増えているそうです。
 
 外見とか考え方とかそういった部分は完璧な女性ですが、卵巣では
 なく精巣を持っているという、生物学的にはれっきとした男性
 ですが、見た目は完璧な女性、という人も存在するそうです。
 
 そういった「繁殖に関する異常」の原因を追及しているのがこの本
 で、原因は「合成化学物質」であると分析しています。
 
 合成化学物質にはどのようなものがあるかというと、この本に
 書かれているいくつかを紹介すると、
 PCB(ポリ塩化ビフェニール)、
 PHA(多環芳香族炭化水素)
 有機塩素
 DDT(殺虫剤)
 ディルドリン
 クロルデン
 リンデン
 DES
 等々、あげたらキリがないです。
 
 こういった合成化学物質は、卵子が受精し細胞分裂をはじめ、
 人間としてのさまざまな器官を形作るときに「タイミング」
 良く(悪く?)摂取してしまうと、生殖に関する器官をつくる
 ためのホルモン分泌に作用し、正常な生殖器官、機能を有する
 個体にならないように影響を及ぼします。
 
 すると、生物は個体数を減らしはじめ、やがて絶滅してしまう
 危険性があります。
 
 このような合成化学物質は、過去に妊婦のための「流産の予防薬」
 として投与されたこともありました。
 
 こういったホルモンに影響する物質は、摂取した親の個体には
 影響はありませんが、その子どもに影響を及ぼしてしまうのです。
 
 合成化学物質は、食物連鎖の頂点にいる生物ほど、濃縮されて
 体内に蓄積し、その子どもに影響を及ぼすのです。
 
 恐ろしいです。





 この本は、合成化学物質の生物への影響について書かれた本です。
 
 読んでいると背筋が寒くなってきます。
 
 科学の発達は、人間の生活を激変させましたが、その代償はとてつ
 もなく大きかったようです。
 
 
 次回、もう一度紹介します。



私の嫌いな10の言葉 (新潮文庫)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:私の嫌いな10の言葉
 著者:中島義道
 出版:新潮文庫
 定価:400円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101467226/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1532962%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 1 相手の気持ちを考えろよ!
 2 ひとりで生きてるんじゃないからな!
 3 おまえのためを思って言ってるんだぞ!
 4 もっと素直になれよ!
 5 一度頭を下げれば済むことじゃないか!
 6 謝れよ!
 7 弁解するな!
 8 胸に手をあててよく考えてみろ!
 9 みんなが厭な気分になるじゃないか!
 10 自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■□□



 この本は、平成15年3月に出版されています。
 
 2000(平成12)年8月に出版された単行本の文庫版です。
 
 著者は哲学者で、大学の教授をしていましたが、現在は哲学を
 学ぶ学生のために私塾を開設しています。
 
 著書も多数あります。



 日本人ならよく聞く言葉ばかりです。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)なぜ嫌いなのか?



 確かに言われてみるとおかしいです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)なぜ嫌いなのか?

 「これは無責任な教師や評論家が口から出任せに言う言葉、誰でも
 知っているように大嘘です。各人に、何か好きなことがかならず
 一つはあるはずだ、というのは大嘘です」
 
 「その好きなことは万引きや売春であってはいけないのですから、
 社会的に評価される、できれば職業と結びつくことでなければ
 ならないのですから、実はきわめて制限されている」
 
 「何か好きなこととは、何でもいいわけではないのです。この
 あたりがたいへん欺瞞的なのですが、そう言わないところが狡い
 のです」
 
 「こんなにハードルを高くしておきながら、『おまえ、何も好きな
 ことがないのか?』と聞いて、不思議がるのも徹底的におかしい」

 「評論家や学校の先生はさらにさらに青年をだまし続けようとする。
 いかにも地味な感じの少女がファッションモデルになりたいと
 思い切って告白すると『ほんとうにそれがきみのしたいことなの
 かなあ?ただ華やかな世界にあこがれているだけじゃないのかい。
 ようく考えてごらん』と突き返す」
 
 「だが、その少女が2、3日後に『先生、私やっぱり子どもが
 好きだから保母さんになりたい』と言うと、今度は『そうか!』と
 顔を輝かせて話に乗る」
 
 「つまり、当人がほんとうに好きかどうかはこちらが決めてやる、
 という狡い態度がそこにある」
 
 「こういうわけで、ほんいとうに好きなこととは、親の経営する
 つぶれそうなラーメン屋を立て直したいとか、おれ頭悪いけど
 体育だけは得意だからがんばって中学の体育の先生になりたいとか
 ・・・の社会的上昇志向の薄いしかも堅実なものだけが認められる」
 
 「といって堅実だけでもいけない。一度入ったら安泰で仕事も
 ラクそうだから、市役所に入りたいと本心を言ったとたんに、
 『それがほんとうにおまえのしたいことなのか?』と切り返す」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 使わないようにしよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「なぜ嫌い」なのでしょうか?

▽著者の本は、今回の本で3冊目となります。

 前回読んだ「うるさい日本の私(Vol655,2008/4/16配信)」が
 なかなか面白かったので、著者が書いた本を数冊買ってしまいま
 した。
 
 「うるさい日本の私」では、私もいくつか気になっていた日本の
 「騒音」について、あらゆることに真剣に抗議している著者の
 姿勢がなかなか面白く、また感動も感じつつ、興味深く読ませて
 もらいました。
 
 分かっていながら、日本人ではなかなか口にしないことを、ズバ
 ズバと指摘する著者が爽快に感じたためです。
 
 しかし、著者にしてみると真剣に迷惑なだけであって、何の爽快感
 も持っていないみたいです。
 
 嫌だと思ったことを嫌だと言えるのは、日本人としては珍しい
 部類に入るのではないでしょうか。
 
 今回紹介する本は、「私の嫌いな10の言葉」です。
 
 日本人ならば、しばしば口にする、もしくは聞く言葉ばかりです。
 
 目次とかぶりますが、もう一度記載します。
 
 「相手の気持ちを考えろよ!」
 「ひとりで生きてるんじゃないからな!」
 「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」
 「もっと素直になれよ!」
 「一度頭を下げれば済むことじゃないか!」
 「謝れよ!」
 「弁解するな!」
 「胸に手をあててよく考えてみろ!」
 「みんなが厭な気分になるじゃないか!」
 「自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!」
 
 口にしている本人にしてみると、言葉通りに受け取って欲しいと
 思っているのですが、その心理状態を分析してみると、言葉の
 裏には自分勝手な思想が潜んでいます。
 
 普段あまり意識しないで使ったり、また、聞いたりしてますが、
 言われた方は絶対に納得する言葉ではないです。
 
▽この中から一つ「自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!」
 という言葉について、著者の論理を紹介します。
 
 実は私も何度か使ったことがある言葉で、
 
 「(人生において)何やっていいか分からない」
 
 という人に対して、
 
 「何か一つくらい好きなことがあるでしょ?それをやってれば
 いいんじゃない」
 
 といった使い方をします。
 
 常々、楽しく生きるためには自分が好きで、やりたいことをやって
 いればストレスを感じることなく生きていけると思っているので
 上記のような言い方をしました。
 
 しかし、著者が言うには、この言葉は「大嘘」なのだそうです。
 
 著者は言います。
 
 「これは無責任な教師や評論家が口から出任せに言う言葉、誰でも
 知っているように大嘘です。各人に、何か好きなことがかならず
 一つはあるはずだ、というのは大嘘です」
 
 「その好きなことは万引きや売春であってはいけないのですから、
 社会的に評価される、できれば職業と結びつくことでなければ
 ならないのですから、実はきわめて制限されている」
 
 「何か好きなこととは、何でもいいわけではないのです。この
 あたりがたいへん欺瞞的なのですが、そう言わないところが狡い
 のです」
 
 「こんなにハードルを高くしておきながら、『おまえ、何も好きな
 ことがないのか?』と聞いて、不思議がるのも徹底的におかしい」
 
 言われてみると確かにそうです。
 
 私も以前「大好きなことって何?」と聞いた時に、「寝ること」
 と応えた人に対して、「ずっと寝ていられるわけじゃないでしょ?
 そういうことじゃなくて...」と言ったことがあります。
 
 つまり私にとって「寝ること」が「好きなこと」であってはなら
 ないのです。
 
 制限はこちら側でかけていて、その制限内で相手が応えることを
 望んで「好きなことが何かあるはずだ」と言っているのです。
 
 具体的な例をあげると、次のようになります。
 
 「評論家や学校の先生はさらにさらに青年をだまし続けようとする。
 いかにも地味な感じの少女がファッションモデルになりたいと
 思い切って告白すると『ほんとうにそれがきみのしたいことなの
 かなあ?ただ華やかな世界にあこがれているだけじゃないのかい。
 ようく考えてごらん』と突き返す」
 
 「だが、その少女が2、3日後に『先生、私やっぱり子どもが
 好きだから保母さんになりたい』と言うと、今度は『そうか!』と
 顔を輝かせて話に乗る」
 
 「つまり、当人がほんとうに好きかどうかはこちらが決めてやる、
 という狡い態度がそこにある」
 
 「こういうわけで、ほんいとうに好きなこととは、親の経営する
 つぶれそうなラーメン屋を立て直したいとか、おれ頭悪いけど
 体育だけは得意だからがんばって中学の体育の先生になりたいとか
 ・・・の社会的上昇志向の薄いしかも堅実なものだけが認められる」
 
 「といって堅実だけでもいけない。一度入ったら安泰で仕事も
 ラクそうだから、市役所に入りたいと本心を言ったとたんに、
 『それがほんとうにおまえのしたいことなのか?』と切り返す」
 
 言われれば言われるほど当たっているような気がします。
 
 やりたいことが「コンビニのアルバイト」であってはならないし、
 「駅のティッシュ配り」であってはならないのです。
 
 今度から、他人が言った「好きなこと」は決して否定しないように
 します。





 この本は、日本人が何気なく使っている言葉、その裏に欺瞞が
 あることを感じとってしまった著者が考えていることが書いて
 あります。
 
 見方によっては「ひねくれた頑固オヤジ」のような気がしないでも
 ないですが、よくよく読んでみると「確かに」と思うような指摘
 がたくさんあります。
 
 今度から気を付けるようにしたいと思います。



スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち (角川文庫)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:スカートの風
 副題:日本永住をめざす韓国の女たち
 著者:呉善花(オ・ソンファ)
 出版:角川文庫
 定価:440円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4041903017/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f862657%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 プロローグ 心の国境の間へ
 第1章 日本で働く韓国ホステス−なぜ日本に永住したいと願うのか?
 第2章 現代韓国の女性事情−だれも語らない生と性のドラマ
 第3章 ヤンバンとキーセンの哀歌−現代を支配する李氏朝鮮の亡霊
 第4章 韓国人と日本人−知り合おうとしない隣人たち



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :■□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■□□



 この本は、平成9年2月に出版されています。
 
 平成2年12月に出版された単行本の文庫版です。
 
 著者は、韓国済州島で生まれ、1983年に来日した人で、東京
 外語大学大学院修士課程を修了しています。
 
 ビジネス通訳や翻訳を通じて日韓ビジネスの現場を体験しています。
 
 著書も多数あります。



 一般の韓国人は日本をどの様にみているのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)日本と韓国の文化の違いとは?



 なかなかするどい観察です。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)日本と韓国の文化の違いとは?

 「明日どうなるかはだれにもわからない、もし運がよければ一夜で
 巨万の富を得ることができ、また世に名声をはくすことができる
 かもしれない」
 
 「それを夢見て常に賭けに挑戦するのが人生の楽しみというものだ、
 10年先の自分の成功を夢見て計算ばかりの毎日を送る日本人は、
 いったい何が面白くて生きているのか」
 
 「こうした人生観が多くの韓国人のものである。もちろん、その
 ために家族を失い、職を失う者は多い」

 「いくら話をしても、はっきりとした自分の主張が出てこない、
 いったい彼らは何を考えているのか、ということになってしまう」

 「『あいまいさ』に加えて、日本人のもつもう一つの特徴は、
 自己主張があまり見られない反面、人の話を良く聞く、という
 ことである。そのため、日本人からはしばしば、『韓国人は人の
 話を聞く耳をもたない』と言われる」
 
 「それはその通りだと思う。韓国人は、話を聞く側にいるのは
 能力がないからであり、人に話を聞かせることのできる者が能力
 ある者だと考える。そこで、人の話を聞くよりも自分の話を人に
 聞かせることに努力を傾けるのである」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 もっと日韓関係の本を読んでみよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「日本と韓国の文化の違い」とはどのようなことなのでしょうか?

▽最近、韓国と日本の関係について書かれた本を何冊か読んでいます。

 Vol665,2008/05/01,マンガ 嫌韓流
 Vol670,2008/05/12,悲しい日本人
 
 「マンガ 嫌韓流」は日本人から見て韓国を批判した本。
 
 この本だけだと、おそらくかなり偏った情報しか得られないと
 感じたので、バランスを取る意味で「悲しい日本人」を読んで
 みました。
 
 「悲しい日本人」は韓国人から見て日本を批判した本でしたが、
 レベルが低すぎて話になりません。
 
 そこで、次に選んだのが今回紹介する本です。
 
 この本は「悲しい日本人」の中で批判されていた本で、著者は
 韓国人の女性です。
 
 この本は、今から約18年前に書かれた本で、ちょうどバブル
 崩壊前後の時期に出版されています。
 
 著者は現在、拓殖大学国際学部教授で日本に帰化していて、韓国を
 批判する立場で本をたくさん書いています。
 
 その著者が始めて出版したのがこの本で、この本では日本と韓国の
 文化の違いを冷静に分析しています。
 
▽この本が書かれた当時、著者は日韓ビジネスの通訳をしたり、
 日本人、韓国人それぞれに言葉を教えていました。
 
 その他に、韓国から日本へ働きに来る韓国人女性の相談にも乗って
 います。
 
 この本の大半は、日本に働きに来る韓国人女性の悲しい現実を
 解説した内容となっています。
 
 今から18年前のことなので、現在はどうなっているのか分かりま
 せん。
 
 韓国人女性の自国での厳しい現実と、日本での厳しい現実の話は
 18年後の現在、状況はかなり変わっていると思われるので、
 ここでは紹介しません。
 
 今回は、読んでいて「なるほど」と感じた日韓の文化の違いを
 紹介したいと思います。
 
▽韓国人の誰もが望んでいるのがお金と権力なのだそうです。
 
 現在はどうなのか正確な所は分かりませんが、この本が書かれた
 当時、著者が見た自国の人間は、男性も女性もお金と権力を目標
 として生きていたそうです。
 
 ただ、日本よりも男尊女卑が激しい韓国社会では、女性が社会の
 重要な地位に就くのはなかなか大変なことのようで、したがって
 女性は、お金持ちの男性と結婚するのを目標としていたそうです。
 
 たまに報道される韓国の受験の様子を見ても、親の真剣さを見ると、
 お金と権力への憧れは現在でも続いているのが分かります。
 
 日本も未だに似たような部分がありますが、韓国ほどではない
 と思われます。
 
 著者が言うには、これは韓国の歴史をひもといてみると、分かる
 とのこと。
 
 著者は言います。
 
 「明日どうなるかはだれにもわからない、もし運がよければ一夜で
 巨万の富を得ることができ、また世に名声をはくすことができる
 かもしれない」
 
 「それを夢見て常に賭けに挑戦するのが人生の楽しみというものだ、
 10年先の自分の成功を夢見て計算ばかりの毎日を送る日本人は、
 いったい何が面白くて生きているのか」
 
 「こうした人生観が多くの韓国人のものである。もちろん、その
 ために家族を失い、職を失う者は多い」
 
 一攫千金を狙うのが韓国人で、同じ目標を持つにしても長期の
 計画を建てるのが日本人なのだそうです。
 
 例えば、今10万円もらえるのと、1年後に100万円もらえるの
 をどちらを選ぶかと聞くと、日本人は1年後の100万円を選ぶ
 けれど、韓国人は今の10万円を選ぶそうです。
 
 歴史的に見て、いつ大国から侵略されるか分からない状況の中で
 生活してきたので、明日はどうなるか分からないというのが韓国人
 の考え方なのだそうです。
 
▽他に、著者が理解しがたいのが、「日本人のあいまいさ」です。

 これは、韓国人に限らず、日本人以外の外国人は皆同じ事を考える
 みたいです。
 
 著者は言います。
 
 「いくら話をしても、はっきりとした自分の主張が出てこない、
 いったい彼らは何を考えているのか、ということになってしまう」
 
 日本人の中でも、さらに曖昧な人と比較的そうでない人に分かれ
 ます。
 
 外国人にとっては、日本人は得たいの知れない存在に見えるとの
 こと。
 
 また、自己主張をしないのも日本人の特徴なのだそうです。
 
 著者は言います。
 
 「『あいまいさ』に加えて、日本人のもつもう一つの特徴は、
 自己主張があまり見られない反面、人の話を良く聞く、という
 ことである。そのため、日本人からはしばしば、『韓国人は人の
 話を聞く耳をもたない』と言われる」
 
 「それはその通りだと思う。韓国人は、話を聞く側にいるのは
 能力がないからであり、人に話を聞かせることのできる者が能力
 ある者だと考える。そこで、人の話を聞くよりも自分の話を人に
 聞かせることに努力を傾けるのである」
 
 韓国の人と話をしたことはありませんが、何となく分かるような
 気がします。
 
 著者はこの他にも、何かと反省する日本人と絶対に反省しない
 韓国人という文化の違いも指摘しています。
 
 こういった文化の違いが見えてくると、現在日本と韓国が抱えて
 いる政治的な問題がいろいろと見えてくるのではないでしょうか。





 この本は、ほとんどは韓国から日本へ働きに来る女性たちのことに
 ついて書かれています。
 
 韓国女性は日本人から見るとなかなか厳しい世界に住んでいる
 ように思えますが、その国毎の文化があるので一概に否定できる
 ものでもありません。
 
 どの国にも良い文化はあるし、改めるべき文化もあります。
 
 少しずつ変わっていくことができればいいのではないかと思います。



朝鮮戦争―金日成とマッカーサーの陰謀 (文春文庫)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:朝鮮戦争
 副題:金日成とマッカーサーの陰謀
 著者:荻原僚
 出版:文春文庫
 定価:486円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4167260034/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f890572%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 序 ある老詩人との対話
 第一章 世紀のすりかえ劇
 第二章 ソ連軍政下の北朝鮮
 第三章 武力南進の序曲
 第四章 監獄国家のはじまり
 第五章 戦争準備

 他、多数あるので省略します。



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、1997年6月に出版されています。
 
 1993年12月に出版された単行本の文庫版となります。
 
 著者は、元は日本共産党の機関紙「赤旗」の記者で、1989年
 からフリーのジャーナリストとなります。
 
 著書も多数あります。



 その時、朝鮮では何が起きていたのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)朝鮮戦争の正体とは?



 代理戦争みたいです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)朝鮮戦争の正体とは?
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「朝鮮戦争の正体」とは?

▽最近、東アジアの歴史と文化と国どうしの関係に興味が湧いてきて
 色々な本を読むようになってきました。
 
 東アジアで一番東側に存在するのが日本。
 
 そして、その隣国である中国と韓国とは、経済的なつながりは
 強いものの、政治的には過去の歴史から何かと問題が多い関係です。
 
 ただ、隣国でありながら海を隔てているので、なかなかその文化
 を知らないし、理解できていません。
 
 そして、隣国の歴史も知らないことが多いです。
 
 中国に関しては、その4000年の歴史を書いた有名な本がたく
 さん出版されているので、知っている方も多いと思います。
 
 しかし、朝鮮の歴史となると、なかなか知っている人がいないの
 ではないでしょうか。
 
 小中学校で習う朝鮮の歴史は、ほんのわずかしかありません。
 
 クローズアップされるのは、秀吉の朝鮮出兵と明治期以降、日本と
 大韓帝国(現在の北朝鮮と韓国を合わせた地域)を併合した辺り
 からです。
 
 しかも、「不幸な過去があった」と、ほんのわずかしか出てこない
 のが現実です。
 
 太平洋戦争後の5年後に発生した朝鮮戦争に関しては、おそらく
 日本人の多くは「北と南に分かれて戦争があった」くらいしか
 知らないのではないかと思われます。
 
 本を読む前の私の予備知識も、ほんのわずかしかありません。
 
 「朝鮮半島を38度線を境に朝鮮民族同士が戦った」
 
 「実はバックにはソ連とアメリカがいて、朝鮮民族は代理戦争に
 巻き込まれた」
 
 「この戦争には中国も何か絡んでいるらしい」
 
 「現在も戦争は終了してなくて停戦状態のまま」
 
 このくらいしか知らないです。
 
▽実際には何が起きていたのでしょうか?

 1945年8月に日本が無条件降伏をすると、日本が統治(教科書
 では植民地支配)していた大韓帝国は、日本の統治から外れます。
 
 朝鮮半島に住んでいた日本人は着の身着のまま追い出され、その
 後に、北側から満州を制圧したソ連が進攻し、南側からはマッカーサー
 率いるアメリカが進攻していました。
 
 結局、形的には日本の統治がソ連とアメリカの統治に変わった
 だけで、朝鮮民族が独立したわけではありません。
 
 このソ連とアメリカの対決の図式が、今後様々な不幸が起きる
 原因となります。
 
▽ソ連が進攻した朝鮮半島の北側には、金日成将軍が統治者として
 いきなり出現します。
 
 「金日成将軍」とは、朝鮮の伝説の英雄でその実体はよく分かって
 いません。
 
 そこへ、ソ連共産党の方針によって、ソ連で軍隊の中隊長をして
 いたキム・ソンジュという男性を金日成将軍に仕立て上げてしまい
 ます。
 
 そんな勝手なことがなぜできるのかというと、そこはスターリンが
 指導するソ連、簡単に歴史を作り替えてしまいます。
 
 北側の朝鮮人は、「金日成将軍が戻ってきた」と大喜びで、実際に
 演説を見に来た朝鮮人民は、30過ぎの若い将軍を見て、
 
 「なんだ、偽物じゃないか」
 
 とがっかりしてしまいます。
 
 朝鮮人民が想像していた将軍の姿は、もっと歳をとった老人の姿で
 目の前で演説している若造とは違っていたのです。
 
 それがなぜ、北朝鮮の「偉大な指導者」となりえたかと言うと、
 そこがソ連の共産党が指導する恐ろしさで、北側を徹底的な監獄
 国家にしてしまうことで、朝鮮人民を造反できないように仕立て
 上げていったのです。
 
 密告社会を造り、政治に関する不満や悪口はすぐに密告され、
 逮捕されるようなしくみにしてしまいます。
 
 現在の北朝鮮と同じです。
 
▽ソ連側は嘘の金日成将軍を押し立て、朝鮮人が統治するように見せ
 かけていますが、実際はソ連の衛星国家であって、日本の統治が
 ソ連の統治にとって変わり、しかも共産主義に見られる圧政が
 敷かれていました。
 
 あきらかに日本統治時代よりもひどい状態だったみたいです。
 
 将軍にでっち上げられた金日成はスターリンの意向に沿うように、
 南側への武力侵攻の準備を始めます。
 
 ソ連から武器や資金を提供してもらい、ようやく内戦が落ち着いて
 きた中国から武器付きで朝鮮兵を貸し出してもらい、武力侵攻の
 準備を着々とすすめ、1950年6月25日、38度線に展開して
 いた北朝鮮軍は南側へ攻撃を仕掛けます。
 
 北側の進攻を知らなかった南側はあわてふためき、開戦4日後には
 ソウルを占領されてしまいます。
 
 ところが金日成はソウルを占領したところで戦争が終わると勝手に
 思っていたようです。
 
▽ところがどっこい、秘密裏に進めていた南側への武力侵攻でしたが、
 北朝鮮には高官の中にもアメリカのスパイがごろごろといて、
 やることなすこと全てアメリカ側に筒抜けになっていたのです。
 
 アメリカ側は6月25日の南への武力侵攻も知っていましたが、
 日本と開戦した理由と同じように、相手側からの武力行使が必要
 だったために、黙っていたのです。
 
 その間、日本を補給基地にすべくさまざまな工作を行い、戦争の
 準備は着々と進められていました。
 
 そして、北側からの武力侵攻によって、アメリカ側は戦う理由が
 でき、こちらも朝鮮民族を先頭に立てて反撃を始めます。
 
 北側は火力の違いによってあっという間に追いやられ、負けが
 濃厚になった時点で、スターリンからも見放されて窮地に陥ります。
 
 そこで、北側に手を貸したのが内戦を勝ち抜いた中国共産党で、
 中国は300万の兵隊を投入、戦争はそれから約3年間続き、
 ようやく停戦にこぎ着けました。
 
 民族同士が戦ったとは言え、南側のバックにはアメリカが付き、
 北側のバックには、元々はソ連、その後は中国が付いていました。
 
 最終的に「米中戦争」の形式になって、朝鮮は大国の武力を借りて
 国内問題を解決するという「李氏朝鮮」の伝統を受け継いだ結果と
 なったのです。





 この本は、アメリカ軍が押収した膨大な量の北側の極秘資料を
 著者が何年かかけて分析し、それをまとめた内容となっています。
 
 したがって、大半は北側の解説になっていて、北朝鮮ができた
 様子が良く分かります。
 
 全てがソ連によるでっち上げだったみたいです。
 
 それが現在でも東アジアの情勢に緊張を与えているということは
 なかなか興味深いものがあります。