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| 虜人日記 (ちくま学芸文庫) |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:虜人日記 著者:小松真一 出版:ちくま学芸文庫 定価:1300円 購入:本屋さんで購入 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4480088830/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1729852%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 漂浪する椰子の実 密林の彷徨 虜人日記 ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■■■ 勇気 :■□□□□ 豊かな心:■□□□□ おすすめ:■■■■■ この本は2004年11月に出版されています。 1975年6月に出版された本の文庫版となります。 著者は、科学者として大蔵省醸造試験場、農林省米穀利用研究所を 経て、台湾でブタノール工場を創設した方です。 1944年、フィリピンに軍属としてブタノール生産のために 派遣されます。 敗戦と共に1946年まで捕虜生活をし、復員後、食品加工の 企業を設立しています。 捕虜の生活とはどのようなものだったのでしょうか? 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)捕虜の生活とはどのようなものなのか? 体験した人じゃないと分からないです。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)捕虜の生活とはどのようなものなのか? 「ここへ来てから糧秣を腹一杯食べたのは登校後2、3日だけで、 その後は段々に減り、新しい所長になってからはめっきり悪くなり、 唯の百グラムの米で2日間暮らせというような事になり、土民 との物々交換も厳重に取り締まられたので、みな体力はめっきり 衰えた」 「栄養失調で死ぬ者が続出した。朝起きたら隣の男が死んでいた というようなこともあり、一日に平均7人も死亡者が出た。自分 も腹がペッコリとへこんでしまい、生命の恐怖さえ感ずるように なった」 「山の生活で人情味をすっかり失った者が捕虜になり、多少常人 に返りかかったのが、また逆に戻ってしまった。人の食物を盗ん だり、かくれ食い等、盛んに行われた。収容所内の草原で、バッタ、 蛙を捕らえ食べる者もあった」 「レイテには、全ミンダナオ、全ビザヤ地区の傷兵が何万と集まった が、手足、ことに足を失った者は少なかった。それは戦争で手足 を失った者が少なかったのではなく、負け戦なので傷病兵のほと んどは病死か、自決、他殺されてしまった。それで例外的な者 以外は来ていないので、見た目には少なく感ずるのだ」 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 平和に感謝しよう 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「捕虜の生活とはどのようなもの」なのでしょうか? ▽この本は、先日紹介した山本七平さんの「日本はなぜ敗れるのか」 (Vol.573〜Vol574,12/7〜12/8)で取り上げられていた本です。 太平洋戦争で日本陸軍に徴用され、ブタノールという燃料の研究 のためにフィリピンへ派遣されますが、敗戦と共にアメリカ軍に 投降し、その捕虜生活の時に書かれた内容です。 軍人ではなく、一般人として戦争に参加し、その視線で、しかも 現地でかかれたものであるため、戦争当時の一般人の考え方として、 貴重な資料となっています。 ところどころに絵も挿入されていて、その絵がまた上手く、当時の 様子がよくわかるようになっています。 また、文章も読みやすく、なかなか教養の高い人だと思われます。 ▽日本の軍隊の問題点、そして、日本人の特性というのは、「日本 はなぜ敗れたのか」でいくつか紹介したので、今回は捕虜の生活 の様子についていくつか紹介します。 捕虜としてアメリカ軍に投降する直前は、ジャングルの山の中を さまよい、食べるものもほとんど無く、中には戦友を殺して、 その肉を食べて生き延びた人もいたそうです。 捕虜になってみると、最初の数日は食べ物は豊富にあるし、収容所の 所長も優しい人で、腹一杯食べられたそうです。 しかし、所長が交代するとともに、捕虜の人数もかなり増えて しまい、逆に食べ物が不足するようになります。 人間は「食べ物」が無いと、人間らしさを失います。 最低限の食べ物があって初めて人間として生きていけるように なるのです。 食べる物がなくなると、他の動物と同じで、食べ物を奪い合い、 強い者が食物にありつくということになります。 しかも、ジャングルでさまよっているときは、少なくとも自由に 行動できるため、自然に存在するものは、自分で集めることが できれば食べることができましたが、捕虜になると外に出ることが できないため、食べ物を与えられないと、ジャングルにいたとき よりも「死」が身近になります。 著者はその様子を次のように書いています。 「ここへ来てから糧秣を腹一杯食べたのは投降後2、3日だけで、 その後は段々に減り、新しい所長になってからはめっきり悪くなり、 唯の百グラムの米で2日間暮らせというような事になり、土民 との物々交換も厳重に取り締まられたので、みな体力はめっきり 衰えた」 「栄養失調で死ぬ者が続出した。朝起きたら隣の男が死んでいた というようなこともあり、一日に平均7人も死亡者が出た。自分 も腹がペッコリとへこんでしまい、生命の恐怖さえ感ずるように なった」 「山の生活で人情味をすっかり失った者が捕虜になり、多少常人 に返りかかったのが、また逆に戻ってしまった。人の食物を盗ん だり、かくれ食い等、盛んに行われた。収容所内の草原で、バッタ、 蛙を捕らえ食べる者もあった」 文章は淡々と書かれていますが、それはおそらく地獄絵のような 様子だったと思われます。 捕虜となっていて、武器となる物は何もないので殺し合いは起きな かったのだと思います。 捕虜となっても生き残るのは大変だったようです。 また、収容所も色々な場所に移動させられ、そこの所長の考え方で、 食べ物が楽に手に入ったり、厳しくなったりしたようです。 ▽先日紹介した開高健さんの「ベトナム戦記」にもありましたが、 捕虜収容所には傷病兵は少なかったみたいです。 著者は次のように書いています。 「レイテには、全ミンダナオ、全ビザヤ地区の傷兵が何万と集まった が、手足、ことに足を失った者は少なかった。それは戦争で手足 を失った者が少なかったのではなく、負け戦なので傷病兵のほと んどは病死か、自決、他殺されてしまった。それで例外的な者 以外は来ていないので、見た目には少なく感ずるのだ」 傷ついた兵隊は、不衛生なジャングルにいて、しかも治療は受け られないために、細菌に感染しほとんどは死んでしまうか、移動に 邪魔になるためにジャングルにおきざりにされるか、仲間に殺さ れるか、自殺するか、いずれにしても、戦争で生き残るというのは なかなか大変だったみたいです。 ▽そして、もう一つ。 所々何度も書かれているのが、現地の人々の対応です。 捕虜になると人数等の関係で、さまざまな収容所に移送される ことになります。 トラックに乗ったり歩いたりするのですが、その時沿道に土民 (現地の人)が沢山並んでいて見物しているそうです。 終戦以前に現地を統括していた日本の軍人の対応の仕方によって その人達の対応がまるで違っていたみたいです。 現地の人を大切に扱った地区では、食べ物やたばこなどを差し 入れてくれたりしたそうです。 しかし、そうではない地区(ほとんどがみたいですが...)では 「バカ野郎」「ドロボー」「コラー」「コノヤロー」「人殺し」 「イカオパッチョン(こんちくしょう、ぶっ殺してやる)」等の 憎しみを込めた言葉と表情で罵られ、石を投げられたり、パチンコを 打ってきたりと、さんざんなめにあったそうです。 地区によっては、日本軍はかなりひどいことをしてきたみたいです。 また、当時日本領だった、朝鮮や台湾から連れてこられた人たち との間でも、トラブルはかなりあったみたいです。 当時の一般的な考え方がそうだったのかもしれませんが、当時の 日本人が反省すべき点かもしれないです。 軍隊が掲げていたスローガン(アジアの解放等)とは全然違う 行動をしていたような感じです。 この本は、捕虜になった時に書かれた著者の日記を本にしたもの です。 戦争の様子や、ジャングルをさまよう敗戦国の軍隊の様子がよく わかります。 過去には、現在の平和な時代に生きている私たちからは想像も つかない世界が現実にあったのです。 現在にいくら不満があったとしても、私たち日本人は平和に感謝 しなくてはならないのではないかと思います。 |
| 過労自殺 (岩波新書) |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:過労自殺 著者:川人博 出版:岩波新書 定価:640円+税 購入:ブックオフで105円 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4004305535/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f967299%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 第1章 事例から 第2章 特徴・原因・背景 第3章 労災補償をめぐって 第4章 過労自殺をなくすために ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■□□ 勇気 :■□□□□ 豊かな心:□□□□□ おすすめ:■■■□□ この本は、1998年4月に出版されています。 著者は、弁護士をされています。 著書も多数あります。 「過労による自殺」とはどのような「死」なのでしょうか? 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)過労自殺を防ぐ方法とは? 考え方を変えないとならないです。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)過労自殺を防ぐ方法とは? 「失敗が許容される職場」 「義理を欠いてもよい職場」 「失業してもやっていける社会」 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 とにかく気づこう 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「過労自殺を防ぐ方法」とはどのような方法なのでしょうか? ▽「すまん!申し訳ない!どうしようもない事態になり、もうどう 処理したらよいか訳が分からなくなり、こんなことになった」 「今のこの不安感では、もう生きていく気力がない。本当に申し訳 ない。恨むなら俺と会社を恨めよ、ああ無念残念」 これは、日立造船所に勤務する46歳の技術者のAさんが、家族へ 宛てた遺書です。 Aさんは全社的な開発プロジェクトに参加しますが、プロジェクトの 構成員の全員がAさんの上司で、実際の作業はほとんどAさんが 行っていました。 プロジェクト会議の資料準備から、議事録作成、設計作業から 試験機の試運転のトラブル対応までほとんどを一人でやっていたの です。 Aさんが自殺する直前の1年間は、残業と休日出勤が続いていて、 賃金明細表によると、1ヶ月の時間外労働は40時間を下回る ことはなく、自殺直前の1ヶ月に至っては月80時間を超える 残業が続いていたそうです。 しかし、これは会社に残されていた給与の支払い実績から算出 されたもので、実際の残業時間は、これを大幅に上回っていた そうです。 これだけ長時間残業をしても、仕事の絶対量が多いため、Aさんが 抱えた仕事は終わらず、延々と働き続け機械の図面を完成させ、 それを上司の机の上に置いて深夜に帰宅し、その朝に失踪し帰らぬ 人になってしまったのです。 ▽仕事がおわらないのは、どう考えてもAさんの責任ではなく、 Aさんに全てを任せ、Aさんの健康面、精神面の管理を怠った 上司、そして会社の責任です。 それなのに、遺書の中でAさんはひたすら謝っています。 そして残念無念だと。 Aさんの気持ちが分からないと、「自殺する前に相談すればよ かったのに」と考えてしまいますが、周りは同じように忙しそうに 見えるし、責任感が強いという性格もあって、なかなか苦しみを 会社で相談することができなかったのです。 家族には多少「つらい」といったことをもらしていたみたいですが、 家族もまさか自殺するとは思っていません。 そして、気づくのは本人が死んでから、ということになります。 これが「過労自殺」のパターンの一つです。 ▽「過労自殺」は自殺者の中ではそんなに数は多くありません。 ただ、この数値も遺書が残っていて、明らかに勤務問題が原因だと いうことが分かっている数値で、実際には年間に1000人以上の 人が過労自殺で亡くなっていると考えられるそうです。 自殺の原因としてはどのようなことがあるのでしょうか。 著者は次のように書いています。 「自殺に至る原因として、長時間労働・休日労働・深夜労働・ 劣悪な職場環境などの過重な労働による肉体的負荷、および重い 責任・過重なノルマ・達成困難な目標設定などによる精神的負荷が 挙げられる」 「これらは過労性の脳・心臓疾患にも共通している要素であるが、 調査事例を見る限り、過労自殺の場合には、目標が達成できない などの行き詰まりから来る精神的なストレスの比重がより高い」 「自殺・失踪前の約半年から1年間は長時間残業・休日出勤が 繰り返され、また、納期の切迫・トラブルの発生などにより、 被災者(自殺者)が精神的に追い込まれている」 仕事をして糧を得ている限り、ある程度のプレッシャーは仕方が ないのかもしれません。 相手がいての商売ですから、納期はあるし人間関係もあります。 そこに責任を感じ、目標を達成するために無理して頑張ってしま います。 さっさと弱音を吐いてしまえば楽になれるのですが、責任感が強く 忍耐力も強いために、頑張ってしまいます。 小学校の頃からの長年の教育によって、「必死に頑張ることは 良いことで、目標を掲げ、その目標に向かって全力で取り組む べきである」といった考え方が当然になっていて、途中で投げ出す 奴や弱音を吐くヤツは弱い人間だといった価値観ができあがって います。 小さい頃から挫折感をたくさん味わっている人の方が、どちらかと いうと柔軟に考えられるのかもしれません。 ▽では、過労自殺を防ぐにはどうしたら良いのでしょうか? 著者はそのために以下の3つのことを挙げています。 「失敗が許容される職場」 「義理を欠いてもよい職場」 「失業してもやっていける社会」 どれも難しそうです。 ▽ほとんどの企業では、社員の「がんばり」に期待しています。 「足りぬ足りぬは工夫が足りぬ」 どこかで聞いたことないでしょうか。 それは仕方ないことなのかもしれませんが、今はその「がんばり」に 失敗すると、職を失ってしまうという恐怖感があります。 ギブ・アップは日本の職場では許されないことなのです。 しかも、失敗すると上司も同僚もだれもフォローできない状況に あると、ギブ・アップしたくてもできなくなります。 社内でフォローできる体制を作ることも必要です。 また、「同僚や上司に迷惑を掛けるから辞められない」といった 考え方も変えていかなければならないです。 他者への配慮を優先する前に自分の精神と身体を優先すべきです。 自殺していなくなってしまう方が会社にとっても損失になります。 他者への義理を欠いても助け合える雰囲気を作ることも大切です。 最後に「失業してもやっていける社会」。 これを作るのはかなり困難です。 それには、個人個人の考え方を根本から変えていかないとなら ないです。 立派な家がなくても良い、車がなくても良い、子どもに高度な教育 を与えなくても良い、そういった考え方から変えていかないと、 実現は難しいと思います。 失業しても、「まあいいか」と思えるくらいの社会的なゆとりが ほしいです。 今の日本ではおそらく無理だと思いますが... この本は、過労自殺について、労災の認定を専門にする弁護士が 書いた本です。 日本の社会は自殺した者、そして残された肉親に対して、周りの 人間が冷たい態度を取ることが多いそうです。 一番助けが必要な時期に、冷たくされるのはとても精神的にこた えます。 以前も書きましたが、必死に謝って死んでいくよりは、全てを 投げ捨てて逃げた方がましです。 とにかく絶えられなかったら逃げましょう。 |
| ベトナム戦記 (朝日文庫) |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:ベトナム戦記 著者:開高健 出版:朝日文庫 定価:520円+税 購入:本屋さんで購入 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/402260607X/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f435666%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 日の丸をいつもポケットに・・・ ベトナムのカギ握る?仏教徒 バトナム人の“七つの顔” “日本ベトナム人”と高源人 ベトコン少年、暁に死す “ベン・キャット砦”の苦悩 姿無き狙撃者!ジャングル戦 ベトナムは日本に期待する ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■■□ 勇気 :□□□□□ 豊かな心:□□□□□ おすすめ:■■■■□ この本は、1990年10月に出版されています。 1965年3月に出版された本の文庫版です。 著者は芥川賞受賞作家でたくさんの作品を残しています。 既に亡くなられています。 この著者の本は初めて読みます。 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)何が行われていたのか? 何がって...それは戦争です。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)何が行われていたのか? 「全身血みどろになった兵隊が一人、茂みの中から出てきたが、 銃弾の走りまわるなかを彼はまるで散歩でもしているような顔つき で歩いた。のんびりと歩いてきて軍医のところへいき、しゃがみ こんで傷を見せた」 「チラと見ただけでも大腿部の傷の一つはバラの花のように大きく はじけていた。軍医はそこへアルコールの綿をつっこみ、ぐるぐる とひっかきまわした」 「ところが負傷兵はうめきもしなければ、悶えもせず、ぼんやりと 自分の傷口を見下ろしていた。まるで神経がないみたいなのだ。 ふしぎな光景であった。彼一人ではなく、どの負傷兵もみんな そうなのだ」 「あとでジャングルのなかで集結したとき、私は30名ほどの 負傷兵を見た。あたりはぼろぎれと血の氾濫であった。彼らは肩を 抜かれ、腿に穴があき、鼻を削られ、尻を削がれ、顎を砕かれて いた」 「しかし、誰一人として呻くものもなく、悶えるものもなかった。 血の池の中で彼らは立ったり、しゃがんだりし、ただびっくり したようにまじまじと眼をみはって木気や空を眺めていた。そして ひっそりと死んだ」 「ピンに刺さったイナゴのようにひっそりと死んでいった。いま たっていたのがふとしゃがんだなと思ったら、いつのまにか死んで いるのだった」 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 戦争はやめよう 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「何が行われていた」のでしょうか? ▽ベトナム戦争は何が敵で何が味方なのか、はたしてあのベトナム人は 味方なのか敵なのか、そういった戦争だったようです。 戦っている南ベトナム政府軍の少尉が、戦っている相手の組織 (ベトコン)の正式名称(民族解放戦線)や指導者の名前すら 知らない状態にありました。 戦っているのは、同じベトナム人の「ベトコン」だったのです。 もしかしたら、何のために戦っているのかも知らなかった兵隊が たくさんいたのではないかと思われます。 したがって、この国のほとんどを占める農民は、政府軍やアメリカ軍 に村を追われればベトコンへ走り、ベトコンから被害を受けることが あれば政府軍へ走ります。 思想的なことは何もありません。 親子で殺し合いをするということもあったみたいです。 ▽著者がベトナムにいた頃、アメリカ軍は「軍事顧問」といった 形で戦争に参加していたようです。 著者が日本に帰った後に、アメリカ軍は北ベトナムを爆撃し泥沼の 戦争へ突入することになります。 日中戦争に突入した日本と同じような構図です。 ▽著者が実際に見た「戦争」とはどのようなものだったのでしょうか? この本の後半に、大きな作戦に参加した時の話が書かれています。 作戦は簡単に言うと、これまで入ったことのないジャングルに 分け入り、ベトコンを殲滅しようというものでした。 トラックで行けるところまで行き、そこからジャングルを6時間 歩いたところで、ベトコンが生活していた痕跡を発見します。 武器や食料がいくつか置いてある小屋を発見します。 武器を調達し、皆で小屋を破壊していると、突然ジャングルの中で 銃声が響き渡りました。 生活の痕跡を発見したということは、近くに潜んでいるという ことも当然考えなくてはなりません。 マシンガンとライフル銃とカービン銃を乱射され、兵隊たちも 著者も転げ回ります。 著者は南ベトナム政府軍に従軍している戦争記者ですが、ベトコン から見ると、記者と兵隊の区別なんてありません。 兵隊と同じように銃撃されます。 頭上数センチを銃弾が飛び交い、身体のすぐ脇に「ピシッ、パチッ、 チュンッ」と音を響かせ弾丸がはじけ飛びます。 銃声はしばらくすると、別の方角から突然聞こえ始めます。 さっきは右から、今度は左から。 これは、囲まれているのではなくて、地下にトンネルが掘られて いて、ベトコンはそのトンネルを通ってあちらからこちらから 銃撃をしてくるのです。 このトンネルというのが、ベトコンの特徴みたいです。 ▽砲兵隊の大尉が地図で目的地を確認し、発煙筒を投げ、電話で 上空のヘリコプターに「この煙から北西何百メートルの位置を掃射 しろ」といった指示が飛びますが、同時に味方から「ベトコンも 発煙筒を投げた!」との声があがります。 ヘリコプターからはロケット弾のジュウタン掃射が行われますが、 ジャングルに向かってめくら撃ちしているために、効果が出ている のかいないのか、はたして敵を攻撃しているのか、味方を攻撃して いるのかすらわかりません。 後に、アメリカ軍はジャングルを枯らすために「枯れ葉剤」を まくことになります。 ▽著者は戦争における「死」を次のように書いています。 長いですが引用します。 「全身血みどろになった兵隊が一人、茂みの中から出てきたが、 銃弾の走りまわるなかを彼はまるで散歩でもしているような顔つき で歩いた。のんびりと歩いてきて軍医のところへいき、しゃがみ こんで傷を見せた」 「チラと見ただけでも大腿部の傷の一つはバラの花のように大きく はじけていた。軍医はそこへアルコールの綿をつっこみ、ぐるぐる とひっかきまわした」 「ところが負傷兵はうめきもしなければ、悶えもせず、ぼんやりと 自分の傷口を見下ろしていた。まるで神経がないみたいなのだ。 ふしぎな光景であった。彼一人ではなく、どの負傷兵もみんな そうなのだ」 「あとでジャングルのなかで集結したとき、私は30名ほどの 負傷兵を見た。あたりはぼろぎれと血の氾濫であった。彼らは肩を 抜かれ、腿に穴があき、鼻を削られ、尻を削がれ、顎を砕かれて いた」 「しかし、誰一人として呻くものもなく、悶えるものもなかった。 血の池の中で彼らは立ったり、しゃがんだりし、ただびっくり したようにまじまじと眼をみはって木気や空を眺めていた。そして ひっそりと死んだ」 「ピンに刺さったイナゴのようにひっそりと死んでいった。いま たっていたのがふとしゃがんだなと思ったら、いつのまにか死んで いるのだった」 けが人がたくさん出ますが、負傷兵が担ぎ込まれる病院はそんなに 人はいないそうです。 怪我をすると、ほとんどの兵隊が細菌に感染し死んでしまうとの こと。 戦場の「死」は威厳もへったくれもないみたいです。 著者が参加した作戦では、敵への被害は一切分かりません。 ジャングルの中での戦闘なので、はっきりと分からないのです。 勝っているのか負けているのか、被害を与えたのかそれ以上の 被害を与えられたのか、それすらも分からないのです。 分からないことだらけの戦争が過去に行われていました。 一兵隊にとっての戦争は、いつも分からないままなのかもしれ ません。 |
| ベトナム戦記 (朝日文庫) |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:ベトナム戦記 著者:開高健 出版:朝日文庫 定価:520円+税 購入:本屋さんで購入 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/402260607X/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f435666%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 日の丸をいつもポケットに・・・ ベトナムのカギ握る?仏教徒 バトナム人の“七つの顔” “日本ベトナム人”と高源人 ベトコン少年、暁に死す “ベン・キャット砦”の苦悩 姿無き狙撃者!ジャングル戦 ベトナムは日本に期待する ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■■□ 勇気 :□□□□□ 豊かな心:□□□□□ おすすめ:■■■■□ この本は、1990年10月に出版されています。 1965年3月に出版された本の文庫版です。 著者は芥川賞受賞作家でたくさんの作品を残しています。 既に亡くなられています。 この著者の本は初めて読みます。 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)ベトナム戦争とは? 映画では見たことがありますが... 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)ベトナム戦争とは? ※「もっと知りたい方のために」を参照ください。 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 今の平和を満喫しよう 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「ベトナム戦争」とはどのような戦いだったのでしょうか? ▽最近、戦争関係の本を読むことが多くなってきました。 平和な国、平成の日本に住んでいると「戦争」は身近ではありま せん。 遠い遠い世界の話のように聞こえます。 いや、もしかしたらとても近い話なのかもしれません。 いずれにしろ、横浜に住んでいる限り、戦争を感じるものといえば たまに戦闘機が爆音を轟かせて飛んでいく姿くらいです。 だからというわけでもないですが、 「なぜ人間は愚かな戦争をするのか?」 という疑問にぶち当たってしまいます。 なぜなんでしょうね。 それが知りたくて、戦争関連の本を読んでいます。 ▽太平洋戦争以降、私が知っている中でアジアで起きた戦争は、 「朝鮮戦争」と「ベトナム戦争」です。 今回の本は「ベトナム戦争」について書かれています。 著者が実際に戦場であるベトナムに、約100日間に渡って滞在し その目で見てきたことが書いてあります。 著者の興奮が伝わってくる文章になってますが、実は前半部分を 読んでみても「ベトナム戦争の構図」が分かりません。 一体何と何が戦っているのか? アメリカ軍はどのように関わっていたのか? そのあたりの情報が明確に書かれていないので、読んでいても、 しばらくは理解できませんでした。 おそらくベトナム戦争が起きていた頃は、周知のことだったのだと 思われます。 そこで、困ったときのウィキペディア。 ベトナム戦争は、1959年〜1975年、インドシナ戦争後に、 「ベトナムの南北統一」をめぐって戦われた戦争のことです。 「インドシナ戦争」は全然知りませんでした。 共産主義勢力の拡大を防ぐため、「北ベトナム」と対峙する 「南ベトナム」を支援するアメリカ合衆国が中心となり大規模な 軍事介入を行ったが、目的を達せずに撤退した。 形式的には北ベトナムと南ベトナムの戦争であったが、実質的に 共産主義勢力(ソビエト連邦、中華人民共和国)と資本主義勢力 (アメリカ)が背後にあっての戦いであった。 その為、「代理戦争」と呼ばれた。 ここにも、大国の影響が見られます。 この時代の覇権争いは仕方がなかったのでしょうね。 ▽この本を読んで、何と何が戦っているのか良く分からなかった 理由がなんとなく分かってきました。 戦っているのは、どうやらベトコン(南ベトナム解放民族戦線)と 「南ベトナム軍と政府」のようです。 そして、ベトコンを支援していたのが共産主義勢力、ソビエトと 中国です。 日本で言うと、「共産党、全共闘」と政府の戦いといったところで しょうか。 ▽ここまでの大まかな分け方は理解できました。 分からなくなるのは、この構図の他に、「仏教徒」と「農民」が からんでるからだと思われます。 「仏教徒」は、政府に弾圧されているために「反政府」側です。 しかし、暴力は絶対に使いません。 デモをやっても非暴力を貫きます。 そして、ベトナム国民の約90%は仏教徒なのです。 したがって、仏教の指導者を頭にした仏教徒も一つの勢力になって います。 ▽ベトナム人のほとんどは「農民」です。 著者の言葉を借りると、次のような表現になります。 「この国は貧しい。おそろしく貧しい。男も女も貧しい。市民も 農民も貧しい」 その中でも特に「農民」は貧しかったみたいです。 農民は、戦争のために南ベトナム政府に土地を奪われ、村を焼かれ、 若い男性は兵隊に取られるなどされたために、「反政府」である 「ベトコン」に参加してしまうのです。 戦っている方は、お互いが敵なのか味方なのか分からない状況に なってしまいます。 アメリカ軍が戦っているのは「ベトコン」ですが、そのベトコンは 南ベトナム政府軍と同じベトナム人なのです。 敵味方の区別がつかないのと、ジャングルで戦っているため、 無差別攻撃、無差別爆撃が当たり前になっていたそうです。 したがって、どこでだれが戦っているのか分からない。 著者が、戦っている人達に「前線はどこだ?」と聞くと、 「すべてが前線だ」と言われたそうです。 ▽ついでに言うと、南ベトナム政府も、猫の目のように変わります。 軍が実権を握ったり、別の政府になったりと安定しません。 そのなかで延々と戦いは続いていくのです。 そして、ここでもやはり「死」は軽いです。 この本は、著者がベトナムに実際に取材しに行って、見てきたこと 聞いてきたことをそのまま書いている内容です。 著者の興奮はよく伝わってきて、当時の現地の様子が良く分かり ます。 ただ、戦争資料的な本ではないので、戦争の構図が良く分かりま せん。 もしかしたら、当時は常識だったのかもしれませんが、何も知ら ない私が読むと、かなり先まで読まないと、戦いの全体像がつかめ ません。 次回、もう一度現地の戦いの様子を紹介します。 |
| ぼくらはみんな生きている―18歳ですべての記憶を失くした青年の手記 |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:ぼくらはみんな生きている 副題:18歳ですべての記憶を失くした青年の手記 著者:坪倉優介 出版:幻冬舎 定価:1400円+税 購入:ブックオフで105円 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4344000889/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1344838%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 第一章 ここはどこ?ぼくはだれ? 第二章 これから何がはじまるのだろう 第三章 むかしのぼくを探しにいこう 第四章 仲間はずれにならないために 第五章 あの事故のことはもう口にださない 第六章 ぼくらはみんな生きている ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■□□□□ 勇気 :■■■□□ 豊かな心:■■□□□ おすすめ:■■■□□ この本は、2001年6月に出版されています。 著者は、京都の染工房に入社。2001年5月に草木染作家として デビューしています。 今までの記憶がなくなってしまうのは、想像しただけでかなり 不安です。 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)記憶がなくなるとはどのような状態なのか? 想像もできないです。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)記憶がなくなるとはどのような状態なのか? 「なにがなんだかわからない。この家や部屋とよばれるところで、 どうすればいいのだろう。うす暗い部屋に入ったのはいいけれど、 これから何が始まるの。なににさわればいいの。どこへもいけ ない。何にも手が出せない」 「すわって、周りを見るけれど、知らない物ばかり。手を引っ張ら れて、どんどん中へ入っていく。何を言っているのかも分からない、 どうして、いろいろな顔をするのだろう」 「それでぼくのきもちもかわってしまう、口が大きくあいて、 体がゆれている顔を見るとあんしん。でも、目や口を小さくした 顔で見られるのはいやだ。僕がなにをしたの」 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 事故には気を付けよう 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「記憶がなくなるとはどのような状態」なのでしょうか? ▽1989年6月5日の雨の降る日夕方、帰宅途中に乗っていた スクーターがトラックに激突。 救急車で救急センターへ搬送されるが、意識不明の重体に陥ります。 集中治療室へ入って10日後、奇跡的に目覚めますが、目覚めて みると、両親のことも、友人のことも、自分自身のことさえも 全て忘れていました。 ▽著者が大学に通い始めて数ヶ月、スクーターで事故を起こし奇跡的 に助かって起きてみると、周りには知らない人ばかりいます。 その時は、医師に質問され自分の名前と住所は言えました。 しかし、自分の母親さえも分からなくなっていたのです。 暴れるために、ベッドにくくりつけられ、それとともに高熱が 出始め、その状態のまま4,5日が経過しました。 その状態から解放された時、著者は全てを忘れていたのです。 ▽全てと言ったら全てです。 自分が何者なのかも分からない、自分の名前も、年齢も、母親の 顔も、父親の顔も、兄弟の顔すらもわからないのです。 まさに生まれた状態で病院を退院します。 できることは、歩くこと、覚えている範囲内で話すこと、感じる ことくらいです。 自分の部屋に入っても、何が何だかぜんぜん分かりません。 理解できるのは、人間の表情と仕草で、それが自分にとって嬉しい ことなのか、嫌なことなのかくらいです。 著者は言います。 「なにがなんだかわからない。この家や部屋とよばれるところで、 どうすればいいのだろう。うす暗い部屋に入ったのはいいけれど、 これから何が始まるの。なににさわればいいの。どこへもいけ ない。何にも手が出せない」 「すわって、周りを見るけれど、知らない物ばかり。手を引っ張ら れて、どんどん中へ入っていく。何を言っているのかも分からない、 どうして、いろいろな顔をするのだろう」 「それでぼくのきもちもかわってしまう、口が大きくあいて、 体がゆれている顔を見るとあんしん。でも、目や口を小さくした 顔で見られるのはいやだ。僕がなにをしたの」 この部分は、著者が本を書く段階、事故から約12年後に書いて いるので、文章になってますが、実際その時は「感じるだけ」 だったのだと思います。 連れて行かれた場所が分からないし、連れてきてもらった人 (親兄弟)のことも誰だか分からないし、その人達が話している ことも全然理解できないのです。 そして、感じることができるのは、その人のボディランゲージだけ。 表情から、悲しんでいるのか、怒っているのか、笑っているのか、 良いことなのか、悪いことなのか、を感じるだけしかできません。 そうなると、人間と話をするのが怖くなります。 自分が全く言葉を話せない国にきたと思えば少しは理解できる かもしれないです。 ▽簡単に言ってしまうと、生まれたばかりの赤ん坊と同じ状態に あったのだと思います。 ということは、赤ん坊は身近にいる人の表情から全てを読みとって いるのではないかと思います。 表情って大切です。 ▽各章毎に、著者の母親の手記が掲載されています。 その手記を読むと、18歳で全ての記憶を無くした我が子を持つ 母親の気持ちが痛いほど理解できます。 母親である自分のことすら分かってもらえない。 父親に対しても「誰やこのおっさん」という始末。 しかし、このお母さんも根性入ってます。 分からないなら分からないでいい、日常生活さえできるように なればいい、と赤ちゃんに教えるように、18歳の我が子に 一から教え直します。 根気のいる仕事です。 ▽著者は事故を起こした頃、大阪芸大に入学していました。 事故を起こして、全ての記憶がなくなったのだから、とうぜん 大学も辞めると思いますが、そこらへんがこの親のすごいところで、 大学側と相談し、無理やり大学に通わせます。 その結果、著者は無事大学を卒業し、専科へ進み、そこで染め物を 習得します。 現在は、染工房で染師として活躍中です。 18歳からもう一度全てをやり直そうと思えばできるみたいです。 この本は、事故から12年たった頃の著者が書いた本です。 したがって、当時の状況を言葉にして書いてますが、実際その時は 言葉すら分からなかった状態でした。 18歳から新たな記憶を重ねていくことになったのですが、怖い のは以前の記憶が戻ることなのだそうです。 言われてみると怖いかもしれません。 一度切れて、別人になってしまっているので無理もないです。 この本を読んでいると、過去も大切ですが、過去が無くなっても そこから過去を積み重ねることは可能なんだということが分かり ます。 |
| ユダヤ5000年の知恵―聖典タルムード 発想の秘密 |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:ユダヤ5000年の智恵 副題:聖典タルムード 発想の秘密 著者:ラビ・M・トケイヤー 出版:講談社プラスアルファ文庫 定価:740円 購入:ブックオフで105円 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4062560089/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1758823%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── タルムードの心 タルムードの耳 タルムードの目 タルムードの頭 タルムードの手 タルムードの足 ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■□□ 勇気 :■□□□□ 豊かな心:■□□□□ おすすめ:■■■□□ この本は、1993年9月に出版されています。 1971年10月に出版された本の文庫版です。 著者は紹介文によると、日本ユダヤ教団のラビとなり、在日ユダヤ人 の生活相談役として活躍されているそうです。 著書も多数あります。 ユダヤ人が5000年溜め込んだ智恵とは? 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)タルムードにはどのようなことが書いてあるのか? 日本人はあまり知らないと思います。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)タルムードにはどのようなことが書いてあるのか? 「タルムードは本ではない。これは文学である。この12000 ページは紀元前500年から期限後500年までの口伝を、10 年間もかかって、2000人の学者が編纂したものである」 「同時にこれは、現代のわれわれをも支配しているので、いわば これはユダヤ人5000年の智恵であり、あらゆる情報の貯水池 であると言える」 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 いろいろな立場から考えてみよう 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「タルムードにはどのようなことが書いてある」のでしょうか? ▽ネットで調べてみると、ユダヤ教は全世界で約1300万人の 信者がいて、6番目に信者が多い宗教です。 世界で6番目といっても、日本人にとってはイスラム教と同様に、 その内容をほとんど知らない宗教ではないかと思います。 というよりも、日本人は自国の宗教のこともほとんど知らないと 思われます。 仏教にしても、どの様な書物が残されていて、何が書いてあるのか 知っている人はほとんどいないでしょう。 また神道にしても、聖典というものが残っているわけではないです。 しかし、今回紹介するユダヤ教の聖典「タルムード」は、膨大な 量の書物が残されています。 どのくらいの量かと言うと、全部で20巻、12,000ページ に及び、語数にして250万語以上、重量75キロになるそうです。 著者は言います。 「タルムードは本ではない。これは文学である。この12000 ページは紀元前500年から期限後500年までの口伝を、10 年間もかかって、2000人の学者が編纂したものである」 「同時にこれは、現代のわれわれをも支配しているので、いわば これはユダヤ人5000年の智恵であり、あらゆる情報の貯水池 であると言える」 タルムードの源流は旧約聖書であり、旧約聖書を補足し、旧約 聖書をさらに広げたものなのです。 ▽ユダヤ人というのは、このタルムードに「生き方」を規定されます。 ユダヤ人のソウル(魂)と言われているそうです。 ユダヤ人にとって、タルムードは宗教ではなく、生活そのもの、 生き方そのものなのです。 そして、タルムードは「読む物ではなく、勉強するもの」と書か れています。 何が書いてあるのかを知るのではなく、書いてあることを自分で 考え咀しゃくし、自分の智恵にするのが本来の使い方で、ユダヤ 教のラビ(僧侶)は、ずっとそれをやってきた人達です。 したがって、ユダヤ人でラビになるのはとても難しく、でもラビに なると、他の人達は自分の父親よりも大切に扱ってくれるそうです。 父親がいなくてもラビさえいれば、ユダヤ教の智恵は代々語られる ことになるためです。 ユダヤ人は迫害され続けた歴史の中で、タルムードとラビだけは 守り続けてきたのです。 ▽では、具体的にどのようなことが書いてあるのでしょうか? この本に書かれていることは、もちろんタルムードのごく一部です。 そのごく一部の内容は、ほとんどが「教え」というよりも、 「エピソード」になっています。 そのエピソードを一つ紹介します。 「王様が一人の娘を持っていた。娘は重い病にかかって死にそう だった。医者は妙薬を飲ませない限り、見込みはないと言った。 そこで王は、自分の娘の病気を治した者には娘をめとらせ、次の 王様にするであろうと布告を出した」 「遠い地方に3人の兄弟がいた。一人が望遠鏡でそのおふれを 見た。そして彼女に同情して、何とか3人で王女の病気を治して やろうと相談した」 「一人は魔法のじゅうたんを持っていた。もう一人は魔法のりんご を持っていた。魔法のりんごを食べるとどんな病気でも治る。 そこで3人は、魔法のじゅうたんに乗って王宮に出かけ、王女に りんごを食べさせると、王女の病気はケロッとよくなって、みんな 非常に喜び、王様は宴会を開いて新しい王子を発表しようと思った」 「すると一番上の兄弟は、『私が望遠鏡で見なかったら、われ われはここに来られなかった』と言い、2番目は『魔法のじゅうたん がなかったら、とてもこんな遠いところに来られなかった』と言い、 3番目は『もし、りんごがなかったら、治らなかったではないか』 と言った」 「あなたが王だったら、この3人のうち誰に王女をめとらせるだ ろうか。答えは『りんごを持っていた男』である」 「じゅうたんを持っていた男はまだじゅうたんを持っているし、 望遠鏡を持っていた男もまだ望遠鏡を持っている。りんごを持って いた男は、リンゴを与えてしまったので、何も持っていない。 かれはあらゆるものを娘のために与えてしまった」 「タルムードによれば、『何かをして上げるときには、すべてを それにかけるものが一番尊い』ということである」 という話が書かれています。 タルムードにはこういった話が書かれているそうです。 ▽格言や決まり事を書物にすると、それは人の頭の中に残らない ため、エピソードにして残してあるそうです。 上記のような話が、12,000ページに渡って書かれている そうです。 そして、タルムードに書かれている話に従ってユダヤ人の生き方が 定まっているそうです。 良いのか悪いのかは分かりません。 この本は、膨大なタルムードの中から、ユダヤ教のラビである 著者が、抜粋して分かりやすく編集したものです。 それが、延々と書かれています。 特定の宗教の聖典に縛られていない私から見ると、 「もっと別な考え方もあるのに」 と思えないこともないです。 例えば、前掲の魔法のりんごの話は、選択を迫られた王様の側から 見ているのでしかたがないかもしれませんが、もし私がこの話から 何かを教えるとしたら「譲り合い」を教えるし、「平等」を教え ます。 もしくは「遠慮」か「分かち合い」、「無償の愛」を教えます。 もし、王様の側だったら、先に娘の意見を尊重することを考えるし、 褒美は王女の婿ではなく、別の物にします。 柔軟に、いろいろな考え方ができると思うのですが... |
| 日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)(2回目) |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:日本はなぜ敗れるのか 副題:敗因21ヵ条 著者:山本七平 出版:角川新書 定価:781円+税 購入:ブックオフで400円 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4047041572/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1650760%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 第一章 目撃者の記録 第二章 バシー海峡 第三章 実数と員数 第四章 暴力と秩序 第五章 自己の絶対化と反日感情 第六章 厭戦と対立 第七章 「芸」の絶対化と量 第八章 反省 第九章 生物としての人間 第十章 思想的不徹底〔ほか〕 第十一章 不合理性と合理性 第十二章 自由とは何を意味するのか あとがきにかえて ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■■□ 勇気 :■■□□□ 豊かな心:■□□□□ おすすめ:■■■■□ この本は、2004年3月に出版されています。 野生時代という雑誌の1975年4月号から1976年4月号まで 連載されていた記事を再編集したものです。 著者は、最近読むようになった山本七平さんです。 評論家で、その著書は日本文化論の基本文献として広く読まれて います。 日本はなぜ敗れてしまうのでしょうか? 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)生物としての人間とは? 人間は生き物ですが... 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)生物としての人間とは? 「平地で生活していた頃は、人間性悪説等を聞いてもアマノジャク 式の説と思っていた。ところが山の生活で各人が生きる為には 性格も一変して他人の事等一切かまわず、戦友も殺しその肉まで 食べるという様なところまで見せつけられた」 「そして殺人、強盗等あらゆる非人間的な行為を平気でやる様に なり良心の呵責さえないようになった。こんな現実を見るにつけ 聞くにつけ、人間必ずしも性善にあらずという感を深めた」 「戦争も勝ち戦や、短期戦なら訓練された精兵が戦うので人間の 弱点を余り暴露せずに済んだが、負け戦となり困難な生活が続けば どうしても人間本来の性格を出すようになるものか」 「シナの如く戦乱飢餓等に常に悩まされている国こそ性悪説が 生まれたのだという事が理解できる」 「人間とは生物である。そしてあらゆる生物は自己の生存のため に、それぞれが置かれた環境において、その生存をかけて力いっ ぱい活動して生きている。人間としてその例外でありえない」 「平和は、自分たち人間だけは例外であるかのような錯覚を抱か す。しかしそれは錯覚に過ぎない、もちろんその錯覚を支える ため、あらゆる虚構の“理論”が組み立てられ、人々はその空中 楼閣を事実だと信じている」 「しかしその虚構は、『飢餓』という、人間が生物にすぎない ことを意識させる一撃で、一瞬のうちに消えてしまう」 「人という『生物』がいる。それは絶対に強い生物ではない。 あらゆる生物が、環境の激変で死滅するように、人間という生物も、 ちょっとした変化であるいは死に、あるいは狂いだし、飢えれば 『ともぐい』をはじめる」 「そして、『人間この弱き者』を常に自覚し、自らその環境に 落とさないため不断の努力をし続ける者だけが、人間として存在 しうるのである」 「日本軍はそれを無視した。そして、いまの多くの人と同じ ように、人間は、どんな環境においても同じように人間であって、 『忠勇無双の兵士』でありうると考えていた」 「社会機構といい体制といい、鉄の軍紀といい、それらはすべて 基本的には、『生物としての人間』が生きるための機構であり、 それはそれを無視したその瞬間に、消え去ってしまうものなので ある」 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 特にありません 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「生物としての人間」とはどのようなことなのでしょうか? ▽この本は、小松真一さんという方が書いた「虜人日記」に書か れている「日本の敗因21カ条」を元に、著者が太平洋戦争に おける日本の敗因を分析しているものです。 分析することによって、日本人の特性が理解でき、それが現在でも しっかり生きていることが分かります。 今回は、「生物としての人間」という章を割いて、敗因21カ条 の中から以下の二つの敗因について分析がされているので、その 部分を紹介します。 19.日本人は人命を粗末にし、米国は大切にした 21.指導者に生物学的常識がなかった事 ▽「日本人が命を粗末にした」という話を聞くと、すぐに思い浮か べるのは、「神風特攻隊」や「玉砕」といった言葉です。 日本は戦国の昔から命は軽かったように思われます。 武士の世界だけだったとは思いますが... それは、司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」を読んでみると分かり ますが、日露戦争当時も兵士の命は軽かったようです。 しかし、それは戦闘における日本人兵士の命の軽さです。 ここで書いている「人命」とは、単純に「生きる」だけの人の命 です。 日本人はそれをとても簡単に考えていました。 考えていたというよりは、「何も考えていなかった」と言った 方が正しいのかもしれません。 それは、「虜人日記」の次の文に現れています。 「平地で生活していた頃は、人間性悪説等を聞いてもアマノジャク 式の説と思っていた。ところが山の生活で各人が生きる為には 性格も一変して他人の事等一切かまわず、戦友も殺しその肉まで 食べるという様なところまで見せつけられた」 「そして殺人、強盗等あらゆる非人間的な行為を平気でやる様に なり良心の呵責さえないようになった。こんな現実を見るにつけ 聞くにつけ、人間必ずしも性善にあらずという感を深めた」 「戦争も勝ち戦や、短期戦なら訓練された精兵が戦うので人間の 弱点を余り暴露せずに済んだが、負け戦となり困難な生活が続けば どうしても人間本来の性格を出すようになるものか」 「シナの如く戦乱飢餓等に常に悩まされている国こそ性悪説が 生まれたのだという事が理解できる」 いくら人間ができていたとしても、いくら兵士として訓練を積んで いたとしても、いくら上官であったとしても、人間が「飢え」と いう事態に直面すると、今まで積み上げた人間らしさを全てかな ぐり捨てて食べ物を求めてしまうのです。 それが、今まで友人だったとしても、生きるためにその肉を食らう ところまで成り下がってしまうそうです。 著者は言います。 「人間とは生物である。そしてあらゆる生物は自己の生存のため に、それぞれが置かれた環境において、その生存をかけて力いっ ぱい活動して生きている。人間としてその例外でありえない」 「平和は、自分たち人間だけは例外であるかのような錯覚を抱か す。しかしそれは錯覚に過ぎない、もちろんその錯覚を支える ため、あらゆる虚構の“理論”が組み立てられ、人々はその空中 楼閣を事実だと信じている」 「しかしその虚構は、『飢餓』という、人間が生物にすぎない ことを意識させる一撃で、一瞬のうちに消えてしまう」 現代の日本人は「飢餓」という状態になることはまずありません。 しかし、太平洋戦争当時、南方のジャングルで戦っていた兵士達の 死亡原因の多くは「餓死」だったそうです。 何の計画性もない軍の方針によって、食料を配給するシステムは 考えられず、次から次へと兵士だけジャングルに送られ、武器も ないまま、とにかく逃げるだけ。 武器もないので戦うこともできず、かといって生きて敵に降伏 することは「恥」と訓練されている兵士にとっては、とにかく 逃げて生き延びるしかありません。 そして、生き延びるための食料は一切与えられず、食物を育てる という方針も与えられず、精神論だけで「戦え」といったところで 何の役にも立たないのです。 ジャングルで飢えに苦しんだ兵士で生き残った人達の話では、 敵軍よりも、現地のゲリラよりも怖いのは、自軍の飢えた兵士 だったそうです。 「虜人日記」では、ジャングルの中ではあらゆるものを食べたと 書かれています。 しかし、栄養の無い物をいくら大量に食べても、身体は栄養失調で 衰弱するだけなのだそうです。 しかも、一度栄養失調になると、いくら食べても回復しないの です。 最終的に、糖が足りないために脳細胞がやられてしまい、普通の 生活にはもどれなくなるとのことです。 著者は言います。 「人という『生物』がいる。それは絶対に強い生物ではない。 あらゆる生物が、環境の激変で死滅するように、人間という生物も、 ちょっとした変化であるいは死に、あるいは狂いだし、飢えれば 『ともぐい』をはじめる」 「そして、『人間この弱き者』を常に自覚し、自らその環境に 落とさないため不断の努力をし続ける者だけが、人間として存在 しうるのである」 「日本軍はそれを無視した。そして、いまの多くの人と同じ ように、人間は、どんな環境においても同じように人間であって、 『忠勇無双の兵士』でありうると考えていた」 「社会機構といい体制といい、鉄の軍紀といい、それらはすべて 基本的には、『生物としての人間』が生きるための機構であり、 それはそれを無視したその瞬間に、消え去ってしまうものなので ある」 日本人は今でもいろいろな場面で「精神論」を持ち込む場合が 多いです。 「頑張ればなんとかなる」 「とにかくもう少しだからこのまま頑張って」 等々。 基本的に長期的な計画を立てるのが難しい国民性なのかもしれま せん。 国の政策を見ていると、10年、20年先のことはほとんど何も 考えてないように見えます。 それは、今も昔もこれからも変わらないのかもしれません。 この本には、太平洋戦争における日本人の「負の特性」がかなり 詳細に分析されています。 読んでいると、日本軍は何の計画性も無しに、ごく短期間の戦争 しか考えてなかったように思えます。 やはり計画性が無い民族なのかもしれません。 農耕民族なので、1年を上手く過ごせばそれで全てOKという 意識があるのではないかと思います。 ただ、希望を言えば、日本人の素晴らしい部分にも言及して欲し かったと思います。 どの民族にも負の部分というのはありますから、それはそれで 分析して認めるべきです。 でも、どの民族にも素晴らしい部分はあると思います。 そこに目を付けて、著者の分析が読みたかったです。 |
| 日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21) |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:日本はなぜ敗れるのか 副題:敗因21ヵ条 著者:山本七平 出版:角川新書 定価:781円+税 購入:ブックオフで400円 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4047041572/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1650760%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 第一章 目撃者の記録 第二章 バシー海峡 第三章 実数と員数 第四章 暴力と秩序 第五章 自己の絶対化と反日感情 第六章 厭戦と対立 第七章 「芸」の絶対化と量 第八章 反省 第九章 生物としての人間 第十章 思想的不徹底〔ほか〕 第十一章 不合理性と合理性 第十二章 自由とは何を意味するのか あとがきにかえて ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■■□ 勇気 :■■□□□ 豊かな心:■□□□□ おすすめ:■■■■□ この本は、2004年3月に出版されています。 野生時代という雑誌の1975年4月号から1976年4月号まで 連載されていた記事を再編集したものです。 著者は、最近よく読むようになった山本七平さんです。 評論家で、その著書は日本文化論の基本文献として広く読まれて います。 日本はなぜ敗れてしまうのでしょうか? 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)日本の敗因21カ条とは? 日本人には変な特性があります。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)日本の敗因21カ条とは? 1.精兵主義の軍隊に精兵がいなかった事。 然るに作戦その他で兵に要求される事は、総て精兵でなければ できない仕事ばかりだった。 武器も与えずに。 米国は物量に物言わせ、未訓練でもできる作戦をやってきた 2.物量、物質、資源、総て米国に比べ問題にならなかった 3.日本の不合理性、米国の合理性 4.将兵の素質低下(精兵は満州、支那事変と緒戦で大部分は 死んでしまった) 5.精神的に弱かった(一枚看板の大和魂も戦い不利となると さっぱり威力なし) 6.日本の学問は実用化せず、米国の学問は実用化する 7.基礎科学の研究をしなかった事 8.電波兵器の劣等(物理学貧弱) 9.克己心の欠如 10.反省力なき事 11.個人としての修養をしていない事 12.陸海軍の不協力 13.一人よがりで同情心が無い事。 14.兵器の劣悪を自覚し、負け癖がついた事 15.バアーシー海峡の損害と、戦意喪失 16.思想的に徹底したものがなかった事 17.国民が戦いに厭きていた 18.日本文化の確立なき為 19.日本人は人命を粗末にし、米国は大切にした 20.日本文化に普遍性なき為 21.指導者に生物学的常識がなかった事 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 特にありません 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「日本の敗因21カ条」とはどのようなことなのでしょうか? ▽著者の本をまとめて何冊か購入し、手持ちではこの本が最後の本 となります。 難しい内容の本もありましたが、なかなか読み応えのある文章を 書く人です。 著者は、1921年生まれで、太平洋戦争当時、砲兵少尉として マニラで戦い捕虜となります。 今回紹介する本は、戦争に参加し実際に現地で戦った人の視点から 「日本がなぜ戦争に負けたのか」 という日本の戦争の敗因を書いた内容になっています。 この内容は、太平洋戦争の体験を通して「戦争になぜ負けたのか」 を書いていますが、それは日本人の特性として、現在の日本でも 同じ事が言えるのではないか、といった観点で読んでみると、 うなづけるものがあります。 ▽この本は、小松真一という人が書いた「虜人日記」という資料を 基に書かれています。 この人もエネルギーの研究者として戦争に参加し、米軍の捕虜に なり、そこで書かれたのが「虜人日記」です。 こういった、戦争当時の実際を正確に物語るには、その資料の 「現地性」と「同時性」が大切になるそうです。 「現地性」とは、その資料がその場所で書かれたものであること。 そして、「同時性」とは、その時に書かれたものであること。 例えば、戦争体験者が戦争が終わって、日本に帰ってから書いた 資料というのは、あまり役には立たないそうです。 戦っているときの思想と、戦争が終わって落ち着いている時の 思想は基本的に違うものになるそうです。 その点、「虜人日記」は、現地性と同時性を満たした記録として かなり有効な資料になるのです。 ▽「虜人日記」に書かれていた日本の敗因21カ条というのがあり ます。 小松真一さんが、分析した太平洋戦争における日本の敗因が21 項目に渡って書かれています。 以下に書き出してみます。 1.精兵主義の軍隊に精兵がいなかった事。 然るに作戦その他で兵に要求される事は、総て精兵でなければ できない仕事ばかりだった。 武器も与えずに。 米国は物量に物言わせ、未訓練でもできる作戦をやってきた 2.物量、物質、資源、総て米国に比べ問題にならなかった 3.日本の不合理性、米国の合理性 4.将兵の素質低下(精兵は満州、支那事変と緒戦で大部分は 死んでしまった) 5.精神的に弱かった(一枚看板の大和魂も戦い不利となると さっぱり威力なし) 6.日本の学問は実用化せず、米国の学問は実用化する 7.基礎科学の研究をしなかった事 8.電波兵器の劣等(物理学貧弱) 9.克己心の欠如 10.反省力なき事 11.個人としての修養をしていない事 12.陸海軍の不協力 13.一人よがりで同情心が無い事。 14.兵器の劣悪を自覚し、負け癖がついた事 15.バアーシー海峡の損害と、戦意喪失 16.思想的に徹底したものがなかった事 17.国民が戦いに厭きていた 18.日本文化の確立なき為 19.日本人は人命を粗末にし、米国は大切にした 20.日本文化に普遍性なき為 21.指導者に生物学的常識がなかった事 日本は明治以降、戦いにおいて精神面を強調しすぎたのかもしれ ません。 この本は、日本が太平洋戦争に負けた原因を、現地の戦争体験者の 視点から書いたものです。 元もと勝てる見込みのない戦いではあったのですが、その中でも これが負けた原因だ、というのが上記の21項目になります。 次回、その詳細を抜粋して紹介します。 |
| この一冊で日本の神話と世界の神話が面白いほどわかる! |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:この一冊で日本の神話と世界の神話が面白いほどわかる! 著者:歴史の謎研究会 出版:青春出版社 定価:500円 購入:本屋さんで購入 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4413009053/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4502722%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── プロローグ 教養としておさえたい「神話」の基本 第一章 天地創造神話 第二章 人類誕生神話 第三書 日本神話 第四章 ギリシア神話 第五章 ゲルマン神話(北欧神話) 第六章 インド神話 第七章 マヤ・アステカ神話 ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■□□ 勇気 :□□□□□ 豊かな心:□□□□□ おすすめ:■■■□□ この本は、2007年9月に出版されています。 歴史の闇にはまだまだ道の事実が隠されたままになっている。 その奥深くうずもれたロマンを発掘し、現代に甦らせることを 使命としている研究グループが著者の「歴史の謎研究会」と紹介 されています。 著書も多数あります。 神話はどこまで事実なのでしょうか? 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)日本の神話とは? 実はあまり知りません。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)日本の神話とは? ※「もっと知りたい方のために」を参照ください。 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 特にありません 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「日本の神話」とはどのようなお話なのでしょうか? ▽「神話」と聞くと、単なる作り話のように思ってしまいがちです。 確かに、人間が伝える話は、ほんのわずかな時間で「伝説」と 化し、尾ひれが付いて話が伝わり、そしていつの間にか消えてし まいます。 しかし、その言い伝えが何年経っても、何千年経っても消えずに 残っている場合があります。 それが、世界各地に伝わる「神話」と呼ばれる物語です。 「神の話」ですから、登場人物は神様になっています。 私の予想では、事実が代々口承で伝えられ、その間に伝説となり、 話のスジはそのままで、登場人物が神に置き換えられ、現在に 伝わっているのではないかと思います。 日本の平家物語のように、琵琶法師の口承によって伝えられて きたような話が「神話」となって伝わっているのではないかと 思われます。 その何割かは実際にあった話だと思います。 ▽その神話で多いのが「大洪水」の話なのだそうです。 ノアの箱舟に代表されるような話が、世界各地に神話として残さ れているとのこと。 ということは、おそらく「大洪水」は史実として実際に起きたこと なのではないかと考えられます。 そして、現代は地球温暖化によって北極の氷がすさまじい勢いで 溶け始めています。 あながち「大洪水」は近い未来の話かもしれません。 ▽そんな、神話の中から、日本の神話を紹介します。 ギリシア神話を知っている人はたくさんいても、日本の神話を 知っている人はあまりいないのではないでしょうか。 日本の神話は「古事記」と「日本書紀」に書かれています。 書かれた年代で言うと、古事記の方が古く、和銅5年(西暦712年) に完成しています。 民間伝承として伝えられていた話を、大和朝廷がまとめたのが 古事記になります。 作者は「太安万侶(おおのやすまろ)」で、稗田阿礼(ひえのだあれい) という舎人(とねり)が暗唱していた、天皇家の歴史を聞いて それをまとめたのが「古事記」になったのです。 また。日本書紀は、天武天皇の命令で作られたもので、完成した のは養老4年(西暦720年)です。 古事記は全3巻、日本書紀は全30巻あって、日本書紀は資料集的な 意味合いが強いそうです。 ▽古事記によると、最初に表れた神様は「アメノミナカヌシ」という 神様で、この神様は現れただけで何もせずに消えてしまいます。 次に表れるのは「タカミムスヒの神」「カミムスヒの神」の2人 の神様で、この神様も何もせずに消えてしまいます。 三人会わせて「造化三神」と言います。 続けて、「ウマシアシカビヒコジの神」「アメノトコタチの神」 この2人の神様も何もしないで消えてしまいます。 以上5人の神様が、「別格の天つ神」と言われているそうです。 次に現れるのが「クニノトコタチの神」「トヨクモノの神」が 現れ何もせずに消えてしまいます。 ▽その次に現れるのが、男女と思われるカップルの神様たちです。 「ウヒジニの神」と妹の「スヒジニの神」。 「ツノグイの神」と妹の「イクグイの神」。 「オオトノジの神」と妹の「オオトノベの神」。 「オモダルの神」と妹の「アヤカシコネの神」。 兄弟でもあり夫婦でもある神様たちです。 これらの神様たちも何もせずに消えてしまいます。 何もせずに消えるということは、神様の名前が何かを象徴して いると考えなければならないそうです。 そして、ようやく私たちが良く知っている「イザナキの神と」妹の 「イザナミの神」が登場します。 ここまでが日本の創世の神話で、この後「イサナキ」と「イザナミ」 のよる日本の「国生みの神話」につながっていくことになります。 イザナキとイザナミは多くの神様を生むことになり、やがてその 子孫が第一代天皇の神武天皇へつながっていくことになります。 作られた話の部分と伝承の話の部分があるみたいなので、史実 として読むよりは、物語として読んだ方が面白いかも知れないです。 この本は、いくつかの国に伝わる神話を雑学的に書いている本です。 ギリシャ神話は、聞いたことがある名前の神々がたくさん出て きてなかなか面白いです。 神話に興味がある方は入門編として、面白いかもしれません。 個人的には日本の神話をもう少し読んでみたいです。 |
| 深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫) |
| ────────────────────────────── ◆今日読んだ本 ────────────────────────────── 題名:深夜特急2 副題:マレー半島・シンガポール 著者:沢木耕太郎 出版:新潮文庫 定価:360円 購入:ブックオフで105円 ────────────────────────────── ◆今日の本 購入情報 ────────────────────────────── アマゾン http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101235066/oyajimushicom-22/ref=nosim/ 楽天ブックス http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f648336%2f ────────────────────────────── ◆本の目次 ────────────────────────────── 第4章 メナムから−マレー半島1 第5章 娼婦たちと野郎ども−マレー半島2 第6章 海の向こうに−シンガポール 対 談 死に場所を見つける(高倉健・沢木耕太郎) ────────────────────────────── ▼本の成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■□□ 勇気 :■■■■□ 豊かな心:■■□□□ おすすめ:■■■■□ この本は、平成6年3月に出版されています。 昭和61年(1986年)5月に出版された単行本の文庫版に なります。 著者は、ノンフィクション作家、小説家、エッセイストと「書く」 方面で活躍しています。 著書も多数あります。 次はどこへ向かうのでしょうか? 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 ────────────────────────────── ■この本のどこを読むか ────────────────────────────── 1)何が起きたのか? 楽しんで読むことにします。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 ────────────────────────────── ■この本をどう読んだか ────────────────────────────── 1)何が起きたのか? ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。 ────────────────────────────── ★今日から実行すること ────────────────────────────── 【 旅に出よう 】 ────────────────────────────── ●もっと知りたい方のために ────────────────────────────── ●「何が起きた」のでしょうか? ▽前回の「深夜特急1」は、Vol.502、2007/9/25で紹介しました。 著者の旅の目的は、インドのデリーからイギリスのロンドンまで 乗り合いバスで旅をするというものです。 前回紹介した1巻目は、インドのデリーに到着する前の香港・ マカオでギャンブルにはまる話でした。 そして、今回も出発地点のインドのデリーには到達しません。 その手前、タイのバンコクからマレー半島のシンガポールまでの 話になります。 ただ、実際に著者が旅をしたのが今から約20年前のことです。 現在のバンコクやシンガポールがどうなっているのか分かりま せんが、当時の雰囲気を満喫することにします。 ▽バンコクに行っても、シンガポールに行っても著者の文章から 伝わってくるのは、現地の人達がとても親切だということです。 言葉は通じないのに、話をしてみると、バス代やご飯代まで出して くれて、宿まで一緒に探し、値段の交渉をしてくれたりします。 自分もそんなに裕福ではないにもかかわらずです。 逆の立場に立ってみて、例えば日本で著者のような外国から来た 旅の青年と話をしたときに、はたしてそこまで面倒を見られるか というと、おそらくできないのではないかと思います。 以前に何度か電車の乗り方を聞かれたことはありますが、それ だけでした。 それ以上のことができる日本人ってあまりいないのではないかと 思います。 もし今度、旅の途中の外国人に道を聞かれたらどこまで話せるか 試してみようと思います。 ▽バンコクでもシンガポールでも著者が泊まるのは、日本円にして 一泊数百円の安宿です。 そういう宿はほとんどが売春宿で、清潔とは言い難い部屋で何週間 も寝泊まりし、そこを拠点にしていろいろと歩き回ります。 外国を旅慣れてないと、身の危険を考えてしまいますが、著者の 本を読んでいると、香港・マカオ・バンコク・シンガポールは そんなに治安が悪いわけではなさそうです。 もしかしたら夜出歩かなければ大丈夫なのかもしれません。 著者が寝泊まりするところは売春宿ですが、そこで客をとっている 女性と仲良くなるし、その女性たちにくっついている「ヒモ」と よばれる男性たちと仲良くなったりと、さまざまな人間関係を 楽しんでいるような感じです。 それができるかどうかが、旅を楽しめるどうかにかかっているの かもしれません。 ▽著者はシンガポールに滞在しているときに、ニュージーランドから 来た2人の旅の若者に出会います。 いろいろと話をしてみると、3年か4年かけて世界一周をする とのこと。 著者は半年で旅を切り上げるつもりでいましたが、半年でロンドン まで行く理由は何一つなかったことに気がつきます。 著者は旅に出る前は、フリーのライターでした。 大学在学中に就職も決まっていましたが、学生ストライキのために 卒業が遅れ、会社に入ることができたのは7月に入ってからだった そうです。 著者は入社1日目に、東京駅から職場へ向かって人混みの中を 歩いているときに、「会社へ入るのはやめよう」と決意します。 つまり一日も出社せずに退職してしまうのです。 「ミッドナイトエクスプレス」に乗って旅に出たかったのかも しれません。 就職もせずにぶらぶらしている著者を心配して、大学のゼミの 教官が、文章でも書いてみないかと雑誌社を紹介してくれたのが きっかけで物書きを始めます。 少しずつ仕事が増え始め、最初は充分に楽しかったのですが、 1冊の本が出てから仕事が増え始め、「楽しむ」という感覚が なくなってしまいます。 そして春のある日、仕事の依頼を全て断わり、途中の仕事も全て 放棄し、まだ手をつけていなかった初めての本の印税をそっくり ドルに替え、旅に出てしまったのです。 著者の気持ちは良く分かります。 私も専門学校の3年生の時に、就職が決まってもう少しで卒業と いう時期になって、とても不安になった記憶があります。 それは「これで人生が決まってしまうのか?」という不安でした。 ただ、しばらくそう思っていただけで、実際に何も行動することが できなくて、そのまま現在に至ります。 著者のように全てを投げ捨てて旅にでる勇気があれば、もしか したら違った人生になっていたのかもしれません。 そして、今でもたまに「旅に出たいな」と思うことがあります。 私の旅はバイクに乗って気が向くままにひたすら走るだけですが... この本を読んでいると、何だかウズウズしてきます。 「このままで良いのか?」 「もっと旅をした方が良いのではないか?」 でも、今一人だけで旅に出てしまうと、大変なことになりそうです。 旅に出るなら全員で行かなければならないです。 それとも、現在が旅の途中なのでしょうか。 |