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メインページ 書評一覧 今日読んだ本 プロフィール コンセプト 本の読み方について メール
「空気」の研究
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:「空気」の研究
 著者:山本七平
 出版:文春文庫
 定価:381円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4167306034/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f123357%2f



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 ◆本の目次
──────────────────────────────
 「空気」の研究
 「水=通常性」の研究
 日本的根本主義について



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■□□□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■□□□



 この本は、1983年10月に出版されています。
 
 単行本が昭和52年(1977年)4月に出版され、その文庫版
 です。
 
 著者は、山本書店(出版社)の創立者で、その後精力的な執筆
 活動を続けていた人です。
 
 既に亡くなっています。
 
 著書も多数あります。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)空気とは?



 実は恐ろしいものでした。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)空気とは?

 「以前から私は、この『空気』という言葉が少々気にはなっていた。
 そして気になり出すと、この言葉は一つの“絶対の権威”の如く
 に至る所に顔を出して、驚くべき力を振るっているのに気づく」
 
 「『ああいう決定になったことに非難はあるが、当時の会議の
 空気では...』『議場のあのときの空気からいって...』
 『あのころの社会全般の空気も知らずに批判されても...』
 『その場の空気も知らずに偉そうなことを言うな』『その場の
 空気は私が予想したものと全く違っていた』等々々、至る所で
 人々は、何かの最終的決定者は『人でなく空気』である、と言って
 いる」

 「『空気』とはまことにおおきな絶対権をもった妖怪である。
 一種の『超能力』かも知れない。何しろ、専門家ぞろいの海軍の
 首脳に、『作戦として形をなさない』ことが『明白な事実』で
 あることを、強行させ、後になると、その最高責任者が、なぜ
 それを行ったかをひと言も説明出来ないような状態に落とし込んで
 しまうのだから、スプーンが曲がるの比ではない。」
 
 「こうなると、統計も資料も分析も、またそれに類する科学的手段
 や論理的論証も、一切は無駄であって、そういうものをいかに精密
 に組み立てておいても、いざというときは、それらが一切消し飛
 んで、すべてが『空気』に決定されることになるかも知れぬ」

 「物質から何らかの心理的・宗教的影響をうける、言いかえれば
 物質の背後に何かが臨在していると感じ、知らず知らずのうちに
 その何かの影響を受けるという状態」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「空気」とはどのようなものなのでしょうか?

▽先日、猪瀬直樹さんが書いた「空気と戦争」という本を紹介しま
 した。
 
 その本の中で紹介されていたのが、この「空気の研究」です。
 
 「空気」とは、酸素と窒素と...といった実際の空気ではなく、
 その場の雰囲気と言った方が近いです。
 
 実体はありません。
 
 しかし、人間はその場の「空気」に意志決定が左右されてしまい
 ます。
 
 例えば、何かの話し合いをして、あまり実現性のない方向へ
 意見が向かっているけれど、その場の雰囲気ではそれに反対する
 わけにはいかない、というようなときが「空気に支配されている」
 と言います。
 
 著者は言います。
 
 「以前から私は、この『空気』という言葉が少々気にはなっていた。
 そして気になり出すと、この言葉は一つの“絶対の権威”の如く
 に至る所に顔を出して、驚くべき力を振るっているのに気づく」
 
 「『ああいう決定になったことに非難はあるが、当時の会議の
 空気では...』『議場のあのときの空気からいって...』
 『あのころの社会全般の空気も知らずに批判されても...』
 『その場の空気も知らずに偉そうなことを言うな』『その場の
 空気は私が予想したものと全く違っていた』等々々、至る所で
 人々は、何かの最終的決定者は『人でなく空気』である、と言って
 いる」
 
 これを体験している人は多いと思います。
 
 「空気」をたてに意見に反対されると、それ以上文句が言えなく
 なります。
 
 空気を相手に文句を言ってみたところで、何の意味もありません。
 
 したがって、黙らざる終えなくなるのです。
 
▽この「空気」に支配されていた顕著な例が、太平洋戦争当時の
 軍部だったみたいです。
 
 「空気と戦争」でも紹介されていた部分ですが、もう一度抜粋し
 ます。
 
 「『空気』とはまことにおおきな絶対権をもった妖怪である。
 一種の『超能力』かも知れない。何しろ、専門家ぞろいの海軍の
 首脳に、『作戦として形をなさない』ことが『明白な事実』で
 あることを、強行させ、後になると、その最高責任者が、なぜ
 それを行ったかをひと言も説明出来ないような状態に落とし込んで
 しまうのだから、スプーンが曲がるの比ではない。」
 
 「こうなると、統計も資料も分析も、またそれに類する科学的手段
 や論理的論証も、一切は無駄であって、そういうものをいかに精密
 に組み立てておいても、いざというときは、それらが一切消し飛
 んで、すべてが『空気』に決定されることになるかも知れぬ」
 
 国家の運命を決定する戦争さえも、その場の「空気」で決められて
 いたのです。
 
 冷静に考えれば、到底勝負にはならないのに、それでも戦争へ
 突入せざるを得ない「空気」が、当時の日本には充満していたの
 ではないかと思われます。
 
 したがって、平成の平和な時代に生きている私たちが、過去に
 起きた戦争のことをあれこれと批判したところで、現在はその場
 の「空気」が存在しないために、正しい論評評価はできない、
 ということになりそうです。
 
▽では、この「空気」の正体とは何でしょうか?
 
 著者は、空気の背後にはるものは、「対象への『臨在感的把握』
 に基づく判断基準である」と言っています。
 
 ?ですよね(笑)
 
 実は、私にも何が何だか良く分かりません。
 
 「臨在」とは、Yahoo!の辞書で調べてみると
 
 「(神が)その場に臨むこと。そこにおられること」
 
 という意味です。
 
 やっぱり分かりません(笑)
 
▽簡単な例が書かれていました。

 イスラエルで日本人の教授が、遺跡を発掘していたとき、古代の
 墓地が発見されたそうです。
 
 人骨や髑髏がたくさん出てきたそうです。
 
 そう言う場合は、必要なサンプル以外の骨は別の場所に投棄する
 そうですが、その骨が大量に発掘されてしまい、日本人とユダヤ人
 が共同で毎日のように骨を運ぶようになったそうです。
 
 その作業をしていたユダヤ人は何ともなかったのですが、その
 作業に参加していた日本人2名は病人のようになってしまった
 のです。
 
 骨を運ぶ作業が終わると何も無かったように日本人2人は復活
 したそうです。
 
 これは、人骨や髑髏という物質が日本人には何らかの影響を与え、
 その影響は身体に病状が出るほど強かったけれど、ユダヤ人に
 とっては心理的に何の影響も与えなかったということになります。
 
 そして、おそらくこれが「空気の基本形」だ、と著者は言います。
 
 「物質から何らかの心理的・宗教的影響をうける、言いかえれば
 物質の背後に何かが臨在していると感じ、知らず知らずのうちに
 その何かの影響を受けるという状態」
 
 これが「空気」を説明する言葉の一つです。





 この本には、「空気」がどの様に作られ、どのように壊れていくか
 が解説されています。
 
 最後に、「言葉の一つです」と曖昧な言い方をしたのは、実は
 本に書いてあることの2/3が私には理解出来なかったためです(笑)
 
 分かる部分だけ拾って読んでいくと、例として書かれている部分
 しかありませんでした。
 
 この「空気の研究」の後に、「水の研究」というのが続くのですが、
 そちらの方はもっと分かりません。
 
 同じ著者の本を他に数冊買ったのですが、少しだけ後悔しています。
 
 私には超難関な本です。
 
 意欲のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。



「日本の私」をやり直す (中公新書ラクレ)
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 ◆今日読んだ本
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 題名:「日本の私」をやり直す
 著者:長山靖生
 出版:中公新書ラクレ
 定価:720円+税
 購入:ブックオフで400円



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 ◆今日の本 購入情報
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 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4121502086/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 



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 ◆本の目次
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 第一部 「日本化(ネオ・ジャパノイド)」する若者たち
  第一章 今どきの若者は、本当にダメなのか
  第二章 フリーターとニートのお金と仕事と幸福
  第三章 日本文化とは「おたく」である)
 第二部 大人も分かっていない「本当の日本人」
  第四章 「本当の自分」なんて、なかった
  第五章 今どきの「責任」
  第六章 「愛国心」は悪なのか
 第三部 「日本の私」をやり直せるか
  第七章 「公」のために死ねるか、という問い
  第八章 なぜ改革はうまくいかないのか
  第九章 「日本の私」はどこへ行くのか



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■□□□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■□□□



 この本は、2006年3月に出版されています。
 
 著者は、評論家、医学博士で、歯科医として日々診療を続けながら、
 大衆小説・科学小説・思想史研究・家族や若者の問題など、
 多ジャンルにまたがる旺盛な執筆活動を行っているそうです。
 
 著書も多数あります。



 日本の社会問題のルーツはどこにあるのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)日本人の問題点とは?



 実は問題ではなく伝統だった?



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)日本人の問題点とは?
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照ください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「日本人の問題点」とはどのような部分なのでしょうか?

▽「まったく。最近の若者は...」という大人は、太古の時代から
 いたみたいです。
 
 自分の若い時を棚に上げて、大人になると言いたくなるみたいです。
 
 自分たちが若い頃には、大人達に同じ事を言われていました。
 
 私はまだ若者ですから、「最近の大人達は...」と言う方が
 多いです。
 
 どちらかというと、私の目には、おじさんやおばさんの傍若無人な
 振る舞いの方が目に付きます。
 
 社会問題になるには若者の行動の方が多いですが...
 
▽この本は、現在の日本で起きているさまざまな社会問題の裏側に
 何があるのかを探っています。
 
 例えば、コンビニの前等に地べたに座っている人たちがいます。
 
 今どきの大人からみると、「今どきの若いやつは、みっともない」
 となるみたいですが、実は私よくやってました。
 
 車の免許を取ったのが30歳過ぎで、それまではずっとバイクに
 乗っていました。
 
 どこかへ出かけて、一休みする時はコンビニに寄って缶コーヒーを
 買いコンビニの前の地べたに座って地図を眺めながらコーヒーを
 すすってました。
 
 車に乗るようになって、座席があるのでやらなくなりましたが、
 バイクにのると、きっと今でも何の抵抗もなく地べたに座ることが
 できると思います。
 
 したがって、別にみっともないとも思ってないし、全然気になり
 ません。
 
 他には、電車の中でしゃがんでいる人たちもいます。
 
 これはさすがに私はやらないですが、著者が子どもの頃、田舎の
 列車では、よく通路に新聞紙を敷いて座っていた人がいたそうです。
 
 若者ではなく、中高年の人が多かったそうです。
 
 実は、昔の海外の絵や日本画を見てみると、地面に座っている
 人がたくさん描かれているそうです。
 
 だから、コンビニの前の地べたに座って話し込んでいるような
 人たちは昔からどこにでもいたみたいです。
 
 著者が実際に若者と同じように座ってみたそうです。
 
 著者は言います。
 
 「これは喫茶店などから外を眺めるのとは、本質的に違う感覚で、
 自分でも以外だった。楽しいのである。楽しいというよりは、
 気楽で無縁。即席の世捨て人」
 
 「天下の王道の地面に座るというのは、せわしく歩いている人から
 見れば邪魔かもしれない。傍若無人といえばたしかにそうなのだが、
 座っている方の感覚からすれば、別にふてぶてしく座っている
 わけではない。ただ『カンケーない』のである」
 
 経験してみるとわかりますが、実は座っている方は、全然周りを
 気にしてません。
 
 おそらく歩いている人が考えているほど、地面に座っている人は
 歩いている人のことが目に映りません。
 
 実際「カンケーない」のです。
 
 でも、どうやら「地面に座る」というのは昔から行われてきた
 行動みたいです。
 
▽著者は、「地面に座る」というのと似たような感じで、現在、
 社会問題となっている現象は、実は昔から日本にある現象なの
 ではないかと分析しています。
 
 例えば、「電車の中で化粧をする女性」が、よく「みっともない」
 という話を聞きます。
 
 始めて聞いた時は、「あれってみっともない行動だったんだ...」と
 思ったのを覚えていますが、著者によると、谷崎潤一郎の「細雪」
 という小説には、「電車の中で化粧をする女性」が描かれている
 そうです。
 
 どうやら、戦前から見られた行動だったみたいです。
 
 また、ナイフを学校に持っていく子どもがいる、なんて話を聞き
 ますが、私が小学生の頃は、生徒全員がナイフを持ってました。
 
 シャープペンが禁止だったので、鉛筆を削るのに小型のナイフが
 必要だったのです。
 
 学校の前の文房具屋さんに折りたたみ式の小型ナイフ(肥後の神)
 というのが平気で売られていました。
 
 学校で「鉛筆の削り方」というのも習ったことがあります。
 
 今ではハサミも危険らしいですが...
 
 ほんの少し時代を遡ってみると、江戸時代の武士は、皆腰に刀を
 ぶら下げていたはずです。
 
 刃物を持って歩くのは日本ではさほどめずらしくないと思われます。
 
▽他に、フリーター、ニートといった問題も、実は昔からあることで
 そんなに大騒ぎする程のことではないと考えられます。
 
 それでも、昔から言われていたんでしょうね。
 
 「最近の若者は...」と。





 この本は、現在の社会問題とされている事柄に対し、著者なりの
 分析をしたものです。
 
 ただ、「日本の私をやり直す」という題名が良く分からないのと、
 主に何を言いたいのかが良く分からないというのが正直な感想です。
 
 私が読みとれてないだけかもしれません。



武士道―サムライはなぜ、これほど強い精神力をもてたのか?
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 ◆今日読んだ本
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 題名:武士道
 副題:サムライはなぜ、これほど強い精神力をもてたのか?
 著者:新渡戸稲造
 出版:三笠書房
 定価:1076円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4837917003/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 
 ビーケーワン
 



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 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第一章 武士道とは何か
 第二章 武士道の源をさぐる
 第三章 「義」−武士道の光り輝く最高の支柱
 第四章 「勇」−いかにして肚を練磨するか
 第五章 「仁」−人の上に立つ条件とは何か
 第六章 「礼」−人とともに喜び、人とともに泣けるか
 第七章 「誠」−なぜ「武士に二言はない」のか?
 第八章 「名誉」−苦痛と試練に耐えるために
 第九章 「忠義」−人は何のために死ねるか
 第十章 武士は何を学び、どう己を磨いたか
 第十一章 人に勝ち、己に克つために
 第十二章 「切腹」−生きる勇気、死ぬ勇気
 第十三章 「刀」−なぜ武士の魂なのか
 第十四章 武士道が求めた女性の理想像
 第十五章 「大和魂」−いかにして日本人の心となったか
 第十六章 武士道は甦るか
 第十七章 武士道の遺産から何を学ぶか



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 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■□□□□
 おすすめ:■■■□□



 この本は、1997年七月に出版されています。
 
 原書は英語で、「Bushido: The Soul of Japan」として、1900年
 に出版されています。
 
 著者は、5千円札の肖像画で有名な方です。
 
 ずっと、教育に携わっていて、青年の教育に情熱を注いだそうです。
 
 奈良本達也という人が訳してます。



 武士道精神とはどのようなものだったのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
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 1)武士道精神とは?



 100年以上前に書かれた本です。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)武士道精神とは?

 「義」「勇」「仁」「礼」「誠」「名誉」「忠義」

 「義」とは、正義のことで、不正をはたらかない心のことを言い
 ます。
 
 武士道にとっては「勇」と並び、一番大切な項目です。
 
 「勇」とは、勇気のことで、正しいことをする勇気のことです。
 
 また、たとえ自分に危険が迫ったとしても、動じることなく、
 落ち着き払って対応できること。
 
 「仁」とは、人望のことで、人の上に立つ者が持っていなければ
 ならないものです。
 
 愛、寛容、他者への同情、憐れみの情等を持っていないと人の
 上には立てません。
 
 「礼」とは、礼儀正しさ、品性の良さのことです。
 
 他人の気持ちに対する思いやりを目に見える形で表現することです。
 
 礼はその最高の姿として、ほとんど愛に近づくそうです。
 
 「誠」とは、真実性と誠意のことです。
 
 簡単な言葉で言うと、嘘を付かないこと、ごまかしをしないこと
 です。
 
 「名誉」とは、幼児のころから教え込まれるサムライの特色を
 なすものです。
 
 「忠義」とは、主君に対する臣従の礼と忠誠のことです。
 
 武士道で最も重きが置かれる項目です。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 自分の武士道精神を養おう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「武士道精神」とはどのようなものなのでしょうか?

▽日本には、宗教教育というものがありません。

 宗教選択の自由は憲法で保障されています。
 
 それは、現在も昔も同じだったようで、明治になる以前も、特定
 の宗教教育というのは行われていなかったみたいです。
 
 日本には古来から「仏教」と「神道」という宗教がありますが、
 どちらも教育している訳ではありませんでした。
 
 仏教は「葬式仏教」で、死んだときにお世話になるだけで、神道は
 明文化されておらず、「宗教」として明確に教育されていたわけ
 ではないそうです。
 
▽著者がベルギーの法学者と話をしている時に、宗教の話になり
 「日本には宗教教育はない」と答えると、驚いたそうです。
 
 今から100年以上前の話です。
 
 「宗教がないとは。いったいあなたがたはどのようにして子孫に
 道徳教育を授けるのですか」と言われたそうです。
 
 国教を定めている国は、道徳教育は宗教の教義の中で行います。
 
 しかし、日本には今も昔も国教がありません。
 
 昔の日本人は、どうやって道徳心を学んだのか?というテーマで
 書かれたのが、この「武士道」です。
 
 日本人の行動規範は「武士道」によって定められていたのです。
 
 あくまでも、今から100年以上前の話です。
 
 しかし、今でも少しだけ面影は残っているみたいです。
 
▽著者が解説している武士道の基本原理には、以下のようなものが
 あります。
 
 「義」「勇」「仁」「礼」「誠」「名誉」「忠義」
 
 これらに影響を及ぼしているのは、確かに仏教や神道の影響も
 少なからずありますが、一番影響を与えているのは、「孔子や
 孟子の教え」つまり「儒教」の影響が大きいです。
 
▽簡単に解説してみます。

 「義」とは、正義のことで、不正をはたらかない心のことを言い
 ます。
 
 武士道にとっては「勇」と並び、大切な項目です。
 
 「勇」とは、勇気のことで、正しいことをする勇気のことです。
 
 また、たとえ自分に危険が迫ったとしても、動じることなく、
 落ち着き払って対応できることです。
 
 「仁」とは、人望のことで、人の上に立つ者が持っていなければ
 ならないものです。
 
 愛、寛容、他者への同情、憐れみの情等を持っていないと人の
 上には立てません。
 
 「礼」とは、礼儀正しさ、品性の良さのことです。
 
 他人の気持ちに対する思いやりを目に見える形で表現することです。
 
 礼はその最高の姿として、愛に近づくそうです。
 
 「誠」とは、真実性と誠意のことです。
 
 簡単な言葉で言うと、嘘を付かないこと、ごまかしをしないこと
 です。
 
 「名誉」とは、幼児のころから教え込まれるサムライの特色を
 なすものです。
 
 命よりも名誉の方が大切にされていました。
 
 「忠義」とは、主君に対する臣従の礼と忠誠のことです。
 
 武士道で最も重きが置かれる項目です。
 
▽今では、実際の武士を見ることはできません。

 しかし、現代人よりは礼節を重んじ、不正を嫌い、愛を持って
 生きていたのがサムライという存在だったようです。
 
 その存在は、違う身分の人たちからも尊敬されていたみたいです。





 この本には、明治の日本人が、昔を懐かしんで書いた本です。
 
 明治の世は、武士階級というのはなくなり、天皇を中心とする
 国創りが行われていた時期です。
 
 その時期には、まだ、武士道精神のかけらが残っていたのでは
 ないかと思われます。
 
 現在の日本は、そんなものはどこかへ置き去りにしてきてしまった
 みたいです。
 
 もう、戻れないです。



猪瀬直樹 道路の決着
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
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 題名:道路の決着
 著者:猪瀬直樹
 出版:小学館
 定価:1429円+税
 購入:アマゾンマーケットプレイスで650円



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 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/409394167X/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4008190%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第一章 摘発
 第二章 分裂
 第三章 謀略
 第四章 決断
 第五章 追跡



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2006年5月に出版されています。
 
 著者の本職はノンフィクション作家です。
 
 現在は、東京都副知事をしています。



 各組織・人が民営化に反対する理由とは?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)どのように決着したのか?



 著者の執念が実ったようです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)どのように決着したのか?

 ※「もっと知りたい方のために」を参照して下さい。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「どのように決着」したのでしょうか?

▽当時の小泉総理に任命された道路公団民営化委員会は、「有識者」
 としていろいろな人の推薦を受けて選んだ人のようですが、実際は
 裏でさまざまな組織の覇権争いが行われていました。
 
 国土交通省、日本道路公団、JR、それぞれの組織の利益を実現
 すべく民営化委員会に送り込まれ話し合いが始まったのです。
 
 こういった諮問委員会というのは、話し合いをまとめ、「意見書」
 として総理大臣へ提出します。
 
 それぞれの利害を意識しつつ話し合いが行われるので、まとまる
 方が難しいのかもしれません。
 
 お互いに「ここだけは譲れない」という部分があって、それぞれの
 委員のそれぞれの意見の裏を読み説くと、利益がどこへ向いている
 のかが見えてきます。
 
 国土交通省は当然自分たちの権力がいつまでも及ぶように、意見
 を出してくるし、道路公団代表は、道路公団の利益が最大限取れる
 ように意見を出してきます。
 
 JRは列車と車で利益が自分の組織に有利になるように、意見を
 出します。
 
 著者ともう一人の委員はバックに組織はなく、国民の利益を考えて
 意見を出します。
 
 その意見の裏側が著者によって一つ一つ暴かれていくのです。
 
▽民営化委員会はさまざまな妨害に会います。

 資料の提出を日本道路公団や国土交通省に依頼しても、委員会が
 開かれる前日の夜に提出してきたり、数字を改ざんして提出して
 きたり、重要な計算式を全て抜いてエクセルのデータを提出して
 きたり、政治家からいきなり電話がかかってきたり、とさまざま
 です。
 
 著者の事務所には、連日、無言電話や脅迫電話、脅しの文句が
 書いてあるファックスが流れてきたりしていたそうです。
 
 さまざまな組織のさまざまな妨害工作にもかかわらず、なんとか
 意見調整をして、最後の最後、小泉総理に意見書を提出する時に
 なって、自分の組織の意見が通らないと分かった民営化委員が
 辞任し、多数決を取るという「異例の事態」になってしまったの
 です。
 
 「多数決」は民主主義の基本かと思っていたのですが、こういった
 諮問委員会では多数決はほとんどないそうです。
 
 普通は、官僚が原案を作って、有識者の意見をつのり、おおむね
 官僚の思惑通りに意見がまとまり、全員一致の意見が提出される
 とのこと。
 
 したがって、「改革」に関するほとんどの意見書というのは、
 「骨抜き」にされてしまうのだそうです。
 
 そこを、今回の道路公団民営化委員会は著者の作戦と執念深さで
 官僚の言いなりにはなっていない意見書が作成されるところまで
 たどりついたのです。
 
 しかし、最後の最後で、自分の意見が通らないと分かった、委員会
 の委員長が自ら辞任してしまいます。
 
 意見書を提出した後にも、委員の辞任は続き、最終的に7人いた
 委員会のメンバーの内5名が辞任、欠席となり、残ったのは著者と
 もう一人だけでした。
 
 2人とも、日本国民の利益を優先して考える委員です。
 
 民営化委員を辞任、欠席したそれぞれの組織の人たちは、意見書に
 対して文句を言い始めます。
 
 自分たちのやってきた仕事をけなしているのです。
 
 その意見に乗せられたマスコミや政治家が大騒ぎしたり、国交省や
 道路公団からリークされたデマ情報をマスコミが報道したりと、
 道路という権力に群がる人たちの醜い争いがさまざまな形で表面に
 表れてきます。
 
▽提出された意見書は、「基本的に尊重する」という小泉総理の
 意見の通り、法案化の基礎資料になります。
 
 強制力は一切無くて、どれだけ意見書が尊重されるかは、政治家と
 官僚の思惑と決断にかかっているのです。

 問題は、法案化するのは国土交通省だということ。
 
 せっかく意見書を提出しても、法案化の段階で骨抜きにされて
 しまう可能性が高いのです。
 
 日本の意志決定の構造自体が、幾重の壁になって立ちはだかって
 います。
 
 残り2人になった民営化委員会は、道路公団が民営化されるまで
 地道に活動を続け、法案の細かい部分もチェックし、道路公団に
 関する「膿」を出し続けます。
 
▽結局、妥協した部分もあったみたいですが、著者らの踏ん張りに
 よって、ほぼ思惑通りの法案になりました。
 
 簡単に説明すると、次のようになります。
 
 道路公団は三つの民営化会社に分割され、資産の保有と債務の
 返済は別の機構が請負い、民営化会社は資産保有・債務返済機構
 に対し、リース料を払います。
 
 民営化会社の収入は、通行料金となり、税金や郵貯からお金が
 流れることはありません。
 
 また、返済も別会社にリース料として払うため、誤魔化すことも
 できないのです。
 
 談合のない競争入札のため、落札率は下がり、道路の維持・管理に
 関しても、ファミリー企業が独占することもなくなり、全て競争
 になったのです。
 
 その結果、維持・管理コストは下がります。
 
 民営化会社には、国交省OBの天下りは禁止されました。
 
 通行料に関しても柔軟に対応することができ、時間帯別の値下げが
 実施されたりしています。
 
 現在、首都高と、阪神高速で距離別の通行料に移行しようとして
 いますが、これも利用者の方を向いて考えて欲しいと思います。





 道路公団民営化は著者が民営化委員会にいなければ実現しなかった
 のではないかと思われます。
 
 新聞では決して報道されない事実や、政治家や役人の嘘、マスコミ
 のいい加減な報道、裏側で暗躍している官僚や官僚OB等々、
 現場の人間でなければ分からない情報が満載です。
 
 この本を読むと、日本の意志決定システムが恐ろしい構造で
 行われていることに気が付きます。



猪瀬直樹 道路の決着
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:道路の決着
 著者:猪瀬直樹
 出版:小学館
 定価:1429円+税
 購入:アマゾンマーケットプレイスで650円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/409394167X/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4008190%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第一章 摘発
 第二章 分裂
 第三章 謀略
 第四章 決断
 第五章 追跡



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2006年5月に出版されています。
 
 著者の本職はノンフィクション作家です。
 
 現在は、東京都副知事をしています。



 利権に群がり執着する組織・人というのは醜いです。



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)何が起きていたのか?



 報道では分からない部分がたくさんあります。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)何が起きていたのか?
 
 ※「もっと知りたい方のために」を参照してください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません> 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「何が起きていた」のでしょうか?

▽日本国はなぜ膨大な借金を抱えているのでしょうか?

 お小遣い帳的に考えてみると、「入ってくるお金より出ていくお金
 の方が多いから」です。
 
 お小遣いの場合は、手元にある現金しか使えないため借金をする
 ことはなく赤字になることはありません。
 
 国の場合は「国債」というのを発行し借金をします。
 
 借金をするのは別に悪いことではなくて、企業や個人の商売を
 考えても、借金ができるからいろいろなことができるようになり
 発展していくことができます。
 
 しかし、借金にも限度というものがあります。
 
 企業や個人は借金が多くなると、「債務超過」で立ち行かなくなり
 破産や倒産という形になります。
 
 しかし、国がいくら借金をしても倒産することはありません。
 (もしかしたらあるのかもしれませんが...)
 
▽著者や当時の総理大臣の小泉さんがやろうとしていたのは、道路
 公団の民営化です。
 
 道路公団とは、「日本道路公団」「首都高速道路公団」「阪神
 高速公団」「本州四国連絡橋公団」の4公団です。
 
 当時、この4公団の借金の合計はなんと40兆円!
 
 年間売上高は2兆6千億円なのに、さらに借金をして道路を造ろう
 としていたのです。
 
 毎年、借金の返済に7千億もの税金が投入されていました。
 
 道路を造り維持するにはお金がかかるのは分かりますが、その内訳
 が問題です。
 
 経営努力をしてそのような状態になっているのであれば、「しかた
 ないな」と思えるのかもしれません。
 
 しかし、経営努力というものは一切無く、談合による発注も高
 コスト、道路公団に巣くっているファミリー企業には潤沢に資金が
 流れていました。
 
 そのファミリー企業には、国土交通省や道路公団のOBが多数
 天下っています。
 
 まるでブラックホールのように、名前のついていない「税金」、
 郵貯から泉のごとく湧いてくる「財政投融資」を吸い込み、私服を
 肥やし、しかし表面上は膨大な借金という構図になっていました。
 
 その入り口と出口にメスを入れたのが、道路公団民営化と郵政
 事業民営化です。
 
 立場によっては、賛成反対が分かれると思います。
 
 しかし、日本国という見方をした場合は、民営化はしなければ
 ならなかった、と個人的には思っています。
 
▽この本が面白いのは、当時のテレビや新聞で報道されていた内容
 とは違って、霞ヶ関の役人や、道路公団の総裁や副総裁等の偉い
 人たち、道路族の異名を持つ政治家、マスコミ等々の裏事情が
 分かるという部分です。
 
 道路工事は競争落札のはずですか、その落札率が97%もあります。
 
 落札率とは、発注側が算出した予算に対し、受注側がどのくらいの
 金額で受注したかというのを数値で表したものです。
 
 97%ということは、発注側と受注側が出した金額がほぼ一致する
 ということで、競争落札をしている限りありえないはずなのです。
 
 それが、何年間分の落札率を平均して97%ということは、明ら
 かに発注側と受注側が話し合って決める「談合」が行われていた
 としか考えられない事態になってました。
 
 そのことを日本道路公団の技術系のトップである、副総裁に著者が
 問いただしたところ、「そんなことは知らない」と突っぱねます。
 
 最終的にこの副総裁は逮捕されてしまいます。
 
 こういったことが、一つ々暴かれていきます。
 
 著者は道路公団民営化会議を全てをメディアに公開し、自らも
 報道番組に出演し、巧みにマスコミを利用します。
 
 この作戦は功を奏し、報道を見ていたさまざまな機関が動き始め
 ます。
 
 道路公団に強制捜査が入り、いろいろな人が逮捕され、「膿出し」
 が始まります。
 
 著者の作戦は大成功で、道路族は世論の声を無視するわけにも
 いかず、鳴りを潜めます。
 
▽このような状況になるまでには、いろいろな裏事情があります。

 最初に行われ著者が参加していた「行革断行評議会」から、
 「民営化委員会」へ移行する際に、著者がそのまま選ばれたのか
 というと、そう簡単にはいかなかったみたいです。
 
 与党の政治家からは「猪瀬外し」を小泉総理に進言したり、族議員
 と呼ばれる政治家からの圧力もありました。
 
 しかし、一番の敵は霞ヶ関の国土交通省であり、日本道路公団
 だったのです。
 
 小泉総理は「サプライズ人事」が有名で、自民党内に基盤を一切
 持たない代わりに、そういった圧力にも関係のない人だったみたい
 です。
 
 民営化委員会には一番嫌われていた著者も選ばれました。
 
 著者は言います。
 
 「道路公団職員は、監督官庁の国交省道路局と表向きは利害が
 一致する限り協調関係を装うが、実際には面従腹背なのだ。民営化
 のかけ声を巧みに利用して国交省のくびきから逃れて独立王国を
 築きたいのである」
 
 「国交省道路局対公団技術系、国交省対公団事務系、公団技術系
 対公団事務系と三つどもえの覇権争いは、際限のない陰湿な喧嘩
 と妥協の繰り返しの世界であり、隠語が支配する奇妙な秩序の
 保たれた閉鎖的な空間だった」
 
 「そこへアウトサイダーの僕が、小泉首相の”代理”として国民
 の利益代表の立場で闖入(ちんにゅう)することで強烈なアレルギー
 反応が引き起こされたのである」
 
 民営化委員の選別は小泉総理が決めるのですが、それぞれの委員を
 推薦する人がいて、その水面下ではさまざまな利権争いが行われて
 いたのです。
 
 結果、民営化委員に選ばれたのは7人でその内訳は、国交省の
 代弁者2名、道路公団事務系の代弁者が2名、高速道路と競合
 関係にあるJRの利害の代弁者が1名、利害関係がない国民の
 代弁者は著者ともう一人の2名となりました。
 
 選んだ小泉総理は委員の背後関係を調べるまでにはいたらなかった
 ためこのような人選になってしまったみたいです。
 
 民営化委員会は、さまざまな利権と権力が絡み合ってはじまたの
 です。





 この本には、私達がテレビや新聞等の報道では決して知ることが
 できなかった、裏事情がたくさん書かれています。
 
 日本の政治家、霞ヶ関の役人、競争する企業の代表者が繰り広げる
 争いは、よくできたドラマより面白いかもしれません。
 
 次回、民営化が結果的にどうなったのかを紹介したいと思います。



肝心なときにいつも失敗する人たち
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:肝心なときにいつも失敗する人たち
 著者:杉田峰康
 出版:PHPエディターズグループ
 定価:1300円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4569612237/oyajimushicom-22/ref=nosim/



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 ◆本の目次
──────────────────────────────
 序 章 筋書きどおりの人生?
 第1章 あなたは自他肯定派?それとも…
 第2章 愚かなゲームをくり返す人たち
 第3章 「禁止令」につまずく人たち
 第4章 肯定的ストロークで対人関係を変える
 終 章 人生脚本に気づき、自分を変える



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■■□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2000年7月に出版されています。
 
 著者は、日本の交流分析の第一人者として高く評価されていて、
 全国各地で講演、講座を行っている方です。
 
 著書も多数あります。



 なぜ肝心なときに失敗してしまうのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)人生ドラマの脚本とは?



 脱出するには時間が掛かるみたいです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)人生ドラマの脚本とは?

 「交流分析でいうゲームとは、繰り返し人間関係をこじらせたり、
 比建設的な結果を招いたりする行動パターンのことを指します。
 なぜゲームと呼ぶのかというと、このような行動パターンの裏には
 必ず、おかしなルールと隠された目的が潜んでいるからです」

 この本で紹介されているゲームを題名だけ書き出してみます。
 
 「キック・ミー」…拒絶を誘う人
 「はい、でも」…水掛け論ばかりする人
 「愚か者」…いつも肝心なところで失敗する人
 「ひどいもんだ」…つねに悲劇の主人公になりたがる人
 「不幸な私」…特別扱いされたがる人
 「弱みの正当化」…もっともらしい理屈をつける人
 「すみません」…謝りたおす人
 「私を捕まえて!」…自ら墓穴を掘る人
 「泥棒に追い銭」…金の無心を断りきれない人
 「ヒステリー糾弾」…人のあら探しばかりする人
 「あなたのためなのに」…好意の押し売りをする人
 「責任転嫁」…何でも人のせいにする人
 「思い込み」…いつも自分のことを棚上げする人
 「ラポ」…男女関係のトラブルメーカー

 この本で紹介されている禁止令を、題名だけ書き出してみます。
 
 「人生を楽しんではいけない」…ワーカー・ホリックの人
 「存在してはいけない」…けがや事故ばかりする人
 「成熟した女性(男性)になってはいけない」…子離れできない親たち
 「親から自立してはいけない」…なぜか結婚できない人
 「人のやり方に従ってはいけない」…かたくななプライドの持ち主
 「まともに考えてはいけない」…破滅的な行動をする人
 「人を愛してはいけない」…離婚、幼児虐待を繰り返す人
 「決して成功してはいけない」…肝心なところで失敗する人
 「健康であってはいけない」…病気ばかりする人
 「どうしてもホンネが言えない人」…感情を言葉に出してはいけない
 「皆の仲間入りをしてはいけない」…皆と同じことを楽しめない人



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 自分の脚本を考えてみよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「人生ドラマの脚本」とはどのようなものなのでしょうか?

▽人間はおかしな動物で、同じ事を繰り返す傾向があります。

 例えば仕事も人生も途中までは上手く立ち回っているのに、もう
 少しで昇進とか、もう少しで結婚となると、本人にも理由はわから
 ないのですが、仕事で大失敗をしてしまうとか、破談になって
 しまう、といった人がいるそうです。
 
 しかも、一度だけではなく何度も繰り返してしまいます。
 
 そういった人たちは「自分の人生はついてない」と思って、運命の
 せいにしてしまいます。
 
 このように、人が無意識のうちに演じてしまう人生のドラマを
 「脚本」といいます。
 
 運命で決まっているのではなくて、描かれた脚本どおりに自分で
 人生を演じてしまうのです。
 
▽例えば、何度も何度も遅刻をする社員がいて、その上司は寛大に
 遅刻を注意し、社員も「気を付けよう」と決心しますが、遅刻は
 どうやっても改まりません。
 
 そのうち上司にも愛想をつかされてしまいます。
 
 本人は「どうして自分は、いつもこうなんだろう?」と自分でも
 理由がわからないけれど、なぜか遅刻を繰り返してしまうのです。
 
 この社員はたとえ職場を変えたとしても、同じ事を繰り返します。
 
 長年サラリーマンをしていると、いろいろな人が新たにやってきて
 いろいろな理由でいなくなります。
 
 その中には、「この人はずっとこうやって生きてきたんだろうな」
 と思う人がたくさんいます。
 
 口だけは達者だけど、実行が全然ともなわなくて、最終的に周りの
 人に迷惑をかけ、いつの間にかいなくなってしまう人。
 
 なぜかいつも、他人が気に障る言動をとってしまい、誰にも相手
 にされなくなってとうとう会社に来なくなってしまう人。
 
 そういえばいるな...と思った方もいるかと思います。
 
 このような、何度も繰り返される行動パターンは、交流分析では
 「ゲーム」と言います。
 
 著者は言います。
 
 「交流分析でいうゲームとは、繰り返し人間関係をこじらせたり、
 比建設的な結果を招いたりする行動パターンのことを指します。
 なぜゲームと呼ぶのかというと、このような行動パターンの裏には
 必ず、おかしなルールと隠された目的が潜んでいるからです」
 
 先程の遅刻を繰り返す社員は、「キック・ミー(私を蹴飛ばして
 くれ、私を拒絶してくれ)」のゲームを演じているのです。
 
 つまり、上司の怒りを自ら誘っている、ということになるのです。
 
 なぜ、こんな手の込んだややこしいことをするかというと、そう
 いう「脚本」に沿って人生ドラマを演じているからなのです。
 
▽「ゲーム」にはどのような種類があるのでしょうか。

 この本で紹介されているゲームを題名だけ書き出してみます。
 
 「キック・ミー」…拒絶を誘う人
 「はい、でも」…水掛け論ばかりする人
 「愚か者」…いつも肝心なところで失敗する人
 「ひどいもんだ」…つねに悲劇の主人公になりたがる人
 「不幸な私」…特別扱いされたがる人
 「弱みの正当化」…もっともらしい理屈をつける人
 「すみません」…謝りたおす人
 「私を捕まえて!」…自ら墓穴を掘る人
 「泥棒に追い銭」…金の無心を断りきれない人
 「ヒステリー糾弾」…人のあら探しばかりする人
 「あなたのためなのに」…好意の押し売りをする人
 「責任転嫁」…何でも人のせいにする人
 「思い込み」…いつも自分のことを棚上げする人
 「ラポ」…男女関係のトラブルメーカー
 
 もしかして...と思った方は読んでみてください。
 
▽人生の脚本は、(予想通り)子どもの頃の親との関係によって
 構築されます。
 
 したがって、ドラマを演じる人は、そのことに気が付かなければ
 どうしようもないことなのです。
 
 でも、気が付いてしまえば何とかなるのではないかと思います。
 
 子どもの頃に与えられる脚本には「禁止令」というのもあります。
 
 種類は数え切れないくらいあるみたいですが、この本で紹介されて
 いる禁止令を、これも題名だけ書き出してみます。
 
 「人生を楽しんではいけない」…ワーカー・ホリックの人
 「存在してはいけない」…けがや事故ばかりする人
 「成熟した女性(男性)になってはいけない」…子離れできない親たち
 「親から自立してはいけない」…なぜか結婚できない人
 「人のやり方に従ってはいけない」…かたくななプライドの持ち主
 「まともに考えてはいけない」…破滅的な行動をする人
 「人を愛してはいけない」…離婚、幼児虐待を繰り返す人
 「決して成功してはいけない」…肝心なところで失敗する人
 「健康であってはいけない」…病気ばかりする人
 「どうしてもホンネが言えない人」…感情を言葉に出してはいけない
 「皆の仲間入りをしてはいけない」…皆と同じことを楽しめない人
 
 職場の、私の隣の席には、一年中何らかの病気をしている「健康
 であってはいけない」禁止令の人がいます。
 
▽では、このような「脚本」は書き換えることはできないのでしょうか?
 
 子どもがいる方は、子どもとの接し方が書いてあるので、子どもの
 将来のために、ぜひ読んでみて下さい。
 
 問題は、大人になってからどうするかです。
 
 まずは自分が人生ドラマを脚本に従って演じていることに気が
 付くことです。
 
 そして、専門家に相談することです。
 
 おそらく自分ではどうしようもないし、素人でもおそらくどう
 しようもないです。
 
 専門のカウンセラーの相談するのが一番確実で早いです。





 この本は、じぶんではなぜか分からないが、いつも何らかの失敗を
 何度も繰り返してしまう人のことを解説した本です。
 
 自分のことを思い返してみると、確かに何度か繰り返している
 ことがあります。
 
 それは、「苦しい現実を何年も我慢する」ということです。
 
 どのような脚本が描かれているのか分かりませんが、おそらく
 2度と繰り返さないと思います。
 
 次に苦しい現実が来たときは、とにかく逃げます(笑)
 
 まずは、気が付くことです。



空気と戦争 (文春新書 583)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:空気と戦争
 著者:猪瀬直樹
 出版:文春新書
 定価:710円+税
 購入:本屋さんで購入



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4166605836/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4470346%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 はじめに
 第一章 東条英機に怒鳴られた二十六歳の高橋中尉
 第二章 三十代の模擬内閣のシミュレーション
 第三章 数字が勝手に歩き出す
 第四章 霞ヶ関との戦い
 おわりに



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■□



 この本は、2007年7月に出版されています。
 
 著者は、ノンフィクション作家で、大学の客員教授や東京都の
 副知事もしています。
 
 著書も多数あります。



 「空気」とはいったいなんなのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)「空気」とは?



 歴史は続いています。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)「空気」とは?

 「戦前は軍国主義、戦後は平和主義という教科書的な図式では
 現在の自分たちの姿は見つめられない」
 
 「戦前の明治憲法ではたしかに天皇は国家の最高責任者であり、
 天皇主権。戦後の憲法では天皇は象徴に過ぎず、主権在民。正反対
 ではあるが、実質的に日本を動かしていたのは官僚機構であり、
 天皇主権でも主権在民でもない官僚主権が続いているという意味
 では戦前も戦後も連続しているといえる」

 「東條陸相は、人造石油の開発はドイツと同じようにすでに実績を
 あげているはずで、アメリカが石油を禁輸してもじたばたしなくて
 よい、と楽観的に信じていたのだ」

 「『空気』とはまことにおおきな絶対権をもった妖怪である。
 一種の『超能力』かも知れない。何しろ、専門家ぞろいの海軍の
 首脳に、『作戦として形をなさない』ことが『明白な事実』で
 あることを、強行させ、後になると、その最高責任者が、なぜ
 それを行ったかをひと言も説明出来ないような状態に落とし込んで
 しまうのだから、スプーンが曲がるの比ではない。」
 
 「こうなると、統計も資料も分析も、またそれに類する科学的手段
 や論理的論証も、一切は無駄であって、そういうものをいかに精密
 に組み立てておいても、いざというときは、それらが一切消し飛
 んで、すべてが『空気』に決定されることになるかも知れぬ」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 特にありません 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「空気」とは何なのでしょうか?

▽著者の書いた本は、資料や取材によって事実を積み重ねていて、
 なかなか面白いので、最近読むようになりました。
 
 今回のテーマは「戦争」です。
 
 太平洋戦争の歴史を描いた本は、ほとんどは何らかの思想(イデ
 オロギー)が入ってます。
 
 右だったり、左だったり。
 
 それがあまり好きではなくて、今まで避けていたのかもしれません。
 
 しかし、今回紹介する本はそういった思想がほとんど書かれて
 いません。
 
 もしかしたら、上手いこと乗せられているのかもしれませんが...
 
▽著者は昔から、

 「なぜ日本は負ける確率が高い戦争を始めてしまったんだろう」
 
 と思っていたそうです。
 
 確かに言われてみればおかしな話です。
 
 現在も経済的に見ても、物資的に見ても、生産力で見ても、軍事力
 で見ても、どうやってアメリカと戦争しても勝てません。
 
 それは太平洋戦争が始まる前も同じだったみたいで、勝てる材料は
 ほとんどなかったのです。
 
 それなのに日本は戦争に突入してしまったのです。
 
 なぜなのでしょうか?
 
▽それを知るためには、「日本を動かしているのは何か?」という
 ことを知らなくてはなりません。
 
 戦前・戦中と戦後はまったく別の日本の歴史が流れていると考えて
 しまうと、歴史が見えなくなってしまいます。
 
 著者は言います。
 
 「戦前は軍国主義、戦後は平和主義という教科書的な図式では
 現在の自分たちの姿は見つめられない」
 
 「戦前の明治憲法ではたしかに天皇は国家の最高責任者であり、
 天皇主権。戦後の憲法では天皇は象徴に過ぎず、主権在民。正反対
 ではあるが、実質的に日本を動かしていたのは官僚機構であり、
 天皇主権でも主権在民でもない官僚主権が続いているという意味
 では戦前も戦後も連続しているといえる」
 
 日本がどうやって動いているかという部分をみてみると、日本
 という国は、実は社会主義国に近いのではないかと思われるくらい
 「官僚」が力を持っていて、実質的に国を動かしています。
 
 たしかに「政治家」という意志決定機関があるのですが、その
 政治家は「官僚」がいないと政治が成り立たないのです。
 
 それは、現在も戦争当時も同じで、明治維新で日本という国を
 作って以来、その構造は変わっていないのです。
 
 その「連続性」というのを考慮して歴史を見てみると、なぜ日本は
 戦争に突入してしまったのか?ということが見えてきます。
 
▽戦争に突入する前、日本は近衛内閣で、陸軍大臣だったのが東条
 英機です。

 中国で諸外国と利害が対立していた日本は、「ABCD包囲網」
 により、石油がほとんど入手できなくなっていました。
 
 望みの綱だったアメリカからの輸入は、「石油製品輸出許可制」が
 実施されてから一滴の石油も入手できなくなってしまったのです。
 
 当時は石油がないと、全てが止まってしまいます。
 
 そこで、陸軍で燃料の研究をしていた部署が、どのくらい持つか?
 という結果を持って、東条陸相のもとへ説明しに行きます。
 
 「インドネシア進駐を決断せよ」と。
 
 そうしないと日本は立ちゆかなくなる、ということを説明したの
 ですが、東條陸相は「泥棒せい、というわけだな」と怒られた
 そうです。
 
 実は、東條陸相は石炭から油を作る「人造石油開発」が上手く
 いっていたと思っていたらしいのです。
 
 官僚が提示する数字にかなりの嘘があって、人造石油はほとんど
 使い物にならなかったのをほとんど知らなかったみたいです。
 
 著者は言います。
 
 「東條陸相は、人造石油の開発はドイツと同じようにすでに実績を
 あげているはずで、アメリカが石油を禁輸してもじたばたしなくて
 よい、と楽観的に信じていたのだ」
 
 何だか、どこかで聞いたことがある構図です。
 
▽米英と戦争をした場合、どうなるか?といった「模擬内閣」を
 30代の優秀な官僚や一般人から選ばれた人たちが利害関係なしで
 シミュレーションしたそうです。
 
 正しいデータを元に、様々なパターンを予想して、様々なシミュ
 レーションを行ってみたのですが、どうシミュレーションしても
 日本は絶対に勝てないという結果が出ました。
 
 当時陸相だった東条英機はそのシミュレーションをよく視察して
 いたそうです。
 
▽戦争突入は避けられないか?といった状況の中、昭和天皇から、
 近衛内閣が決めた戦争開始の決定を白紙撤回するように命を受け、
 東條内閣が誕生します。
 
 天皇を絶対視していた東条英機は何とか戦争を回避しようと考え
 ていました。
 
 そこで、戦争をやるかやらないかもう一度議論をすることになり
 ます。
 
 そのときに、いろいろなデータを出して、「数字」で戦争をするか
 どうか決めるということになりますが、その数字というのがくせ者
 で、日本が有利になるような数字が出てくるようになります。
 
 なぜ、そうなってしまうのでしょうか?
 
 周囲の空気(ムード)で、そう言った数字を出さざるおえなく
 なってしまっていたのです。
 
 戦争を回避しようと苦慮していた東條首相は、周囲の戦争ムードを
 押し切ることができなかったのです。
 
 昭和天皇の元へ戦争決定の報告をしに行った時に、途中で泣き
 出してしまったそうです。
 
 データを出してきた部署も、議論をしていた政治家も、「戦争を
 する」という空気の中で話し合いをしているので、データに現実感
 がなくても、その空気に従わざるを得ないデータを出すしかな
 かったのです。
 
 実は、政治家も官僚も一部の人の除いて、戦争に勝てるとは思って
 いなかったのではないでしょうか。
 
 勝てると思っていたのは、何も知らない一般市民だけだったの
 ではないかと思われます。
 
 評論家の山本七平という人が、「空気」のことを次のように説明
 しています。
 
 「『空気』とはまことにおおきな絶対権をもった妖怪である。
 一種の『超能力』かも知れない。何しろ、専門家ぞろいの海軍の
 首脳に、『作戦として形をなさない』ことが『明白な事実』で
 あることを、強行させ、後になると、その最高責任者が、なぜ
 それを行ったかをひと言も説明出来ないような状態に落とし込んで
 しまうのだから、スプーンが曲がるの比ではない。」
 
 「こうなると、統計も資料も分析も、またそれに類する科学的手段
 や論理的論証も、一切は無駄であって、そういうものをいかに精密
 に組み立てておいても、いざというときは、それらが一切消し飛
 んで、すべてが『空気』に決定されることになるかも知れぬ」
 
 つまり、データ上は絶対に戦争は回避しなければならない、と
 出ているのに、戦争をするのだ、という「空気」だったため、
 データはとことん無視され、戦争へ突き進んでしまったのです。
 
 「空気」で戦争してしまうんですね。





 この本は、戦争を別の方向から観察し、資料や取材を元に書いた
 内容です。
 
 イデオロギー的なものはほとんど入っていません。
 
 私が学校で習ってきた日本の歴史とはかなり違うような気がします。
 
 「空気」は実は現在も同じで、著者がずっと対決していた「道路
 公団民営化」において、「道路を造る」というのは、まさに「空気」
 に支配されているとしか思えない状況で造られてきたのです。
 
 そういった見方をすると、昔も今も歴史は続いています。
 
 
大丈夫。人は必ず生まれ変われる。
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:大丈夫。人は必ず生まれ変われる。
 著者:岩井喜代仁
 出版:文藝春秋
 定価:1200円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4163672400/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
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 ◆本の目次
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 第1章 子どもたちへ
 第2章 こうして不良になっていった
 第3章 再生への道
 第4章 忘れられない仲間たち



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :■■■■■
 豊かな心:■■■■■
 おすすめ:■■■■■



 この本は、2005年7月に出版されています。
 
 著者は、薬物依存社のための民間の社会復帰施設・茨城ダルク
 「今日一日ハウス」の代表をされています。
 
 ヤクザの組長もやってました。



 薬物依存の恐ろしさとは?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)薬物依存の恐ろしさとは?



 一生治らないそうです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)薬物依存の恐ろしさとは?

 ※「もっと知りたい方のために」を参照ください。



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 気を付けよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「薬物依存の恐ろしさ」とはどのようなものなのでしょうか?

▽普通に生活していると、ニュース等で「覚醒剤所持で逮捕」の
 報道を聞いても「自分には関係のない世界だ」とずっと思って
 ました。
 
 遠い世界のでの出来事だと。
 
 しかし、この本を読んでしまうと、その遠い世界の話は、実は
 障子を挟んだすぐ隣の部屋での出来事みたいです。
 
 薬物依存といっても様々なものがあって、覚醒剤、シンナー、
 合法・非合法の薬物、そして、ベンザブロック等の風邪薬も使用法
 によっては立派な薬物依存になるそうです。
 
 そして、自分で意識して薬物に依存する場合と、病院や少年院等で
 大量の鎮静剤や、入眠剤、筋肉弛緩剤等を投与され、薬物依存に
 なる場合もあるそうです。
 
 いずれにしろ薬物依存になると、一生治らないそうです。
 
 どんな治療をしても、薬物依存からは絶対に抜けられない。
 
 抜けられたという状態は、「身体はとても薬物を欲しがっている
 のだけれど、何とかそれを思いとどまっている状態」なのだそう
 です。
 
 その状態は死ぬまで治らないし、何年薬を使わない期間があった
 としても、気を抜くとあっという間にドップリと浸かってしまう
 のが薬物依存の恐ろしさです。
 
▽この本を書いているのは、23歳でヤクザの組長になった男で、
 そのときは組員が100名以上いたそうです。
 
 覚悟決めて背中に刺青を入れてしまいます。
 
 ついでに書いておくと、刺青をすると「C型肝炎」をもらって
 しまうそうです。
 
 C型肝炎は一生治らない病気で、しかも何時死ぬか分からない
 病気です。
 
 だから、絶対に刺青は入れちゃいけないとのこと。
 
 背中一面に刺青を入れた元ヤクザの親分が言うのですから説得力が
 あります。
 
▽23歳で組長になった著者は、とにかく稼がないとならないらしく
 一番手っ取り早いのが覚醒剤でした。
 
 覚醒剤の売人を始めた著者は、初めは「絶対に使わない」と決め
 ていたそうですが、あるとき覚醒剤を買った人に「効かない」と
 言われ、「いっぺん、おまえ、使ってみろ」と言われ、試しに
 使ってみたそうです。
 
 そこから転落の人生がはじまります。
 
 「一度くらいなら」と興味本位から覚醒剤に手を出しても、絶対に
 抜けられなくなるそうです。
 
 それは、シンナーも同じで、著者が言うには身体への影響を考える
 と覚醒剤よりシンナーの方が悪いそうです。
 
 覚醒剤は、幻覚や幻聴などがするようになりやがて精神に破綻を
 きたします。
 
 シンナーは、その作用は覚醒剤と同じですが、脳を溶かしてしまう
 そうです。
 
 歯はボロボロになり、骨もボロボロになり火葬場で焼いても骨は
 残らず灰にしかなりません。
 
 シンナー依存者を見てきた著者が言うには、だいたい14歳くらい
 から始まるそうです。
 
 友達がやっているのを見て、興味本位から一度だけやってみる、
 というのがおきまりのパターンです。
 
 そこで3〜4年やって、シンナーを止める子も多いそうですが、
 脳に影響が出る薬物なので脳の成長は14歳で止まってしまう
 とのこと。
 
 恐ろしいです。
 
▽著者は覚醒剤が原因で、27歳で指を2本落とし、33歳のときに
 とうとうヤクザをクビになってしまいます。
 
 それから、覚醒剤の売人になって全国を渡り歩くのですが、とう
 とう逮捕されてしまいます。
 
 それでも、子どもが嘆願書を裁判所に提出したために執行猶予が
 ついてしまい、刑務所に入ればやっと薬から抜けられると思って
 いたのに、入ることができなかったのです。
 
 拘置所を出た著者は、その足で薬を手に入れ、使ってしまいます。
 
 もう抜けられなくなっていました。
 
 山の中に逃げたらもう覚醒剤使わないだろう、と思い山に登って
 気が付いたら右手に注射器、左手に覚醒剤を持って登っていた
 そうです。
 
 「もう死ぬしかない」、そう思ってロープを木に掛けて首を吊ろう
 としてもなかなか死ねず、「覚醒剤をもう一回使ってから死のう」
 という気持ちになってしまうのです。
 
 覚醒剤依存のために死ぬこともできなかったのです。
 
▽どん底の人生も、ある人の出会いで変わります。

 その人は、薬物依存者のための社会復帰施設「ダルク」を設立
 した人で、著者をその一つの施設の長に任命したのです。
 
 そこから、著者の人生は少しずつ変わっていくことになります。
 
 そうしたなかで出会ったある神父にこう言われます。
 
 「岩井さん、大丈夫、人間は生まれ変われます。どんな人でも
 生まれ変わることができるんです」
 
 「昨日までのことはいいんです。生まれ変わればいいんです」
 
 そう言われて、著者はやっと救われた気持ちになります。
 
 そして、今度は薬物依存に苦しむ人たちを救う側になります。
 
▽何でもそうですが、「依存症」というの恐ろしい病気です。
 
 人間の弱い部分にたくみに入ってきて、ドップリとはまってしまい、
 そこから抜けられなくなってしまうのです。
 
 アルコール依存もそうだし、人間関係の依存(共依存)も同じです。
 
 何かを必死に求めているけど、手に入らないという状態を、別の
 何かにすり替えてその思いを満たそうとするのです。
 
 その他にも、「興味本位でやってみたら抜けられなくなった」と
 いう状態が起きるのが「薬物依存」の恐ろしい部分かもしれません。
 
 シンナーに依存している子も、ごく普通の子が多いそうです。
 
 だから、まずはそういう環境に置かないことが大切なのです。
 
 そして、依存症になったら絶対に自分や家族では治せないのです。
 
 抱え込まないで、専門の矯正施設等へ相談することが解決への道
 です。





 この本は、自ら薬物依存に苦しんでいる著者のすさまじい体験が
 語られています。
 
 今回は薬物依存の恐ろしい部分を主に紹介しましたが、人が人を
 思い、助ける気持ちに感動できる内容でもあります。
 
 思春期の子どもがいる親にはぜひ一度読んでもらいたい一冊です。
 
 おすすめです。



ピーターの法則
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:ピーターの法則
 副題:創造的無能のすすめ
 著者:ローレンス・J・ピーター
 出版:ダイヤモンド社
 定価:1400円+税
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4478760853/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
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 ◆本の目次
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 世界には無能がはびこっている−ピーターの法則
 ピーターの法則に支配される社会−“検証”ピーターの法則
 ついに例外は発見されなかった−擬似昇進の研究
 能力によらない昇進−引きと昇進
 がむしゃらな昇進の追求−押しと昇進
 服従する者と指導する者−昇進のパラドックス
 政治家と役人はなぜ無能なのか?−階層社会学と政治
 無能を発見した人々−先駆的研究の紹介
 なぜ人は無能へと突き進むのか?−階層社会の心理学
 無能が無能を生む−ピーターの悪循環
 あなたの病気の本当の原因は?−成功の病理学
 無能ゆえの奇妙な行動−ピーターの人間観察
 無能レベルでの健康と幸福−すりかえの術
 創造的無能のすすめ−知恵と戦略
 ピーターの法則が世界を救う−進化論的応用



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 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■■
 勇気  :■■■□□
 豊かな心:■□□□□
 おすすめ:■■■■■



 この本は、2003年12月に出版されています。
 
 著者は、南カリフォルニア大学の教授です。同大学で規範教育
 研究所ディレクター、情報障害児支援プログラムコーディネーター
 を歴任されています。
 
 さまざまな教育に関する経験から「階層社会学」を提起している
 方です。



 創造的な「無能」とはどのような状態なのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)創造的無能とは?



 著者は創造的無能をすすめています。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)創造的無能とは?

 「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおの無能レベルに
 到達する」
 
 「やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間に
 よって占められる」
 
 「仕事は、まだ無能レベルに達していない者によって行われている」

 「初めから昇進の話を持ちかけられないように工夫することに
 よって、上のポストに昇るのを避ける」
 
 「これこそが、最終的な昇進を避けるための確実な方法です。
 仕事においても、私生活においても、健康と幸福を手に入れる
 ための秘訣なのです」
 
 「これが『創造的無能』と呼ばれるものです」

 いくつか紹介されていますので箇条書きにしてみます。
 
 ・変人ぶりを発揮する
 ・一匹狼たれ(無愛想な変人ぶり)
 ・車の使い方で一工夫する
 ・外見を演出する

 「あなたが昇進を回避したいと思っている事実を、絶対にまわりに
 悟られてはいけません」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 有能なままでいよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「創造的無能」とはどのような状態なのでしょうか?

▽「ピーターの法則」というのは、知っている人もたくさんいるかと
 思います。
 
 人間が属するあらゆる組織で、身分や等級や階級に従って構成員や
 従業員の配置が決まる組織であれば「階層社会」と言えます。
 
 一番多いのは会社組織です。
 
 学校もそうだし、宗教団体も階層社会です。
 
 小さな単位で見ると「家族」というのも階層社会で、大きな単位で
 見ると「生物」というのも階層社会です。
 
 その階層社会でかならず見られるのが、「ピーターの法則」です。
 
 ピーターの法則を簡単に解説すると以下のように表現されます。
 
 「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおの無能レベルに
 到達する」
 
 「やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間に
 よって占められる」
 
 「仕事は、まだ無能レベルに達していない者によって行われている」
 
 以上がピーターの法則の中核をなす考え方です。
 
 確かに、言われる通りです。
 
 会社組織にいる限り、人間は昇進を目指します。
 
 自分の年収を上げるには昇進するのが一番手っ取り早い方法です。
 
 皆が管理職に向かって仕事をしていると言っても過言ではありま
 せん。
 
 しかし、会社の人間全員が全員、管理職に向いているわけでは
 ないのです。
 
 「縁の下の力持ち」で自分の力を最大限発揮する人もいれば、
 他人に何かを売るセールスという仕事で自分の才能を最大限発揮
 できる人もいます。
 
 誰もが皆、管理職で力を発揮できるというわけではありません。
 
 「適材適所」を無視した昇進が、組織内で人を「無能」にして
 しまうことになります。
 
 これを「ピーターの法則」と言います。
 
▽無能に到達した人々は、そのポストにいることによってストレスを
 感じ、やがて病気を患うことになります。
 
 成功を収めた人たちが、背負った責任の大きさのために、身体的に
 無能状態に達すると以下の様な病気になるそうです。
 
 消化性潰瘍、けいれん性大腸炎、粘液性大腸炎、高血圧、便秘、
 下痢、糖尿、アルコール中毒、過食と肥満、食欲不振、不眠等々...
 
 せっかく以前のポストで実力を認められて昇進したのに、昇進
 したポストは自分の力は発揮できず「無能」状態に陥ってしまい、
 挙げ句の果てに病気になってしまうというのは、何ともばからしい
 ことです。
 
 また、病気にはならなくても、「無能」状態に到達した人を見分
 けるための症状が紹介されているので書き出してみます。
 
 ・デスクのまわりに表れる無能の症状
 
  電話依存症
  書類恐怖症
  書類溺愛症
  ファイル偏執症
  巨大デスク依存症
  デスク恐怖症
 
 ・無能の心理学的症状
 
  自己憐憫症
  フローチャート狂信症
  難癖症
  シーソー症候群
  外見偏屈症
  惰性的バカ笑い症
  建造物執着症
  チックや奇癖
 
 ・話し方に表れる無能の症状
 
  頭文字・略称愛好症
  万能会話・万能スピーチ
 
 詳細が知りたい方は、本を読んでみてください。
 
▽では、どうすれば組織に属している人間は「無能」に到達しなく
 なるのでしょうか。
 
 組織に属した最初から「無能」であれば、昇進しないので、なんら
 気にすることはありません。
 
 ただ、最近では「リストラ」という別の事態に遭遇する可能性は
 ありますが...
 
 仕事は他人よりすばらしくできる、いわゆる「有能」の部類に
 入る人たちが、どうすれば昇進しないで「有能」の状態のまま
 そこにいることができるようになるのでしょうか?
 
 簡単に考えられるのは、「昇進を断る」ことです。
 
 これを「ピーターの受け流し」と言うそうです。
 
 しかし、「ピーターの受け流し」もなかなか成功しないそうです。
 
 そこで、「ピーターの受け流し」よりも賢いやり方というのが
 紹介されています。
 
 その方法とは、
 
 「初めから昇進の話を持ちかけられないように工夫することに
 よって、上のポストに昇るのを避ける」
 
 「これこそが、最終的な昇進を避けるための確実な方法です。
 仕事においても、私生活においても、健康と幸福を手に入れる
 ための秘訣なのです」
 
 「これが『創造的無能』と呼ばれるものです」
 
 「意図的に」とはどのような方法なのでしょうか?
 
 いくつか紹介されていますので箇条書きにしてみます。
 
 ・変人ぶりを発揮する
 ・一匹狼たれ(無愛想な変人ぶり)
 ・車の使い方で一工夫する
 ・外見を演出する
 
 あくまでも仕事は「有能」でなくてはならないです(笑)
 
 一つだけ注意事項があります。
 
 「あなたが昇進を回避したいと思っている事実を、絶対にまわりに
 悟られてはいけません」
 
 じゃないと「昇進」させられてしまいます。





 この本は、「有能であればあるほど無能に近づく」という階層
 社会でのおかしな現象について解説された本です。
 
 「階層社会学」という堅苦しい言葉が出てきたので、難しそうに
 思うかもしれませんが、全くそんなことはなく、なかなか楽しく
 読むことができました。
 
 仕事でストレスを溜めない方法として、「創造的無能」を目指
 すのが良いかもしれません。
 
 ただ、お金に関しては期待できないです。



日本人はなぜ無宗教なのか (ちくま新書)
──────────────────────────────
 ◆今日読んだ本
──────────────────────────────
 題名:日本人はなぜ無宗教なのか
 著者:阿満利麿
 出版:ちくま新書
 定価:680円
 購入:ブックオフで105円



──────────────────────────────
 ◆今日の本 購入情報
──────────────────────────────
 アマゾン
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4480056858/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 楽天ブックス
 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/02bf9514.ebca5b49/?url=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f836805%2f



──────────────────────────────
 ◆本の目次
──────────────────────────────
 第1章 「無宗教」の中身
 第2章 「無宗教」の歴史
 第3章 痩せた宗教観
 第4章 日常主義と宗教
 第5章 墓のない村



──────────────────────────────
 ▼本の成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■□□



 この本は、1996年10月に出版されています。
 
 2003年7月時点で第18刷発行とあります。
 
 長く読まれているようです。
 
 著者は、明治大学の教授で、専攻は「日本思想史」です。
 
 特に日本人にとっての宗教の意味を探求しているそうです。
 
 著書も多数あります。




 本当に無宗教なのでしょうか?



 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。
──────────────────────────────
 ■この本のどこを読むか
──────────────────────────────
 1)日本人はなぜ無宗教になったのか?



 元々は違っていたようです。



 忙しい方のために、結論を先に紹介します。
──────────────────────────────
 ■この本をどう読んだか
──────────────────────────────
 1)日本人はなぜ無宗教になったのか?

 「日本人の多くが、『無宗教だ』と言うときには、『特定の宗派の
 信者ではない』という意味なのであり、キリスト教徒などがいう
 『無神論者』ということはない」
 
 「だいたい日本人の多くはこれから述べるように、むしろ宗教心は
 豊かなのである。ただ、その宗教心を『特定の宗派』に限定され
 ることに抵抗があるのだ」

 「『創唱宗教』とは、特定の人物が特定の教義を唱えてそれを
 信じる人たちがいる宗教のことである」
 
 「これに対して『自然宗教』とは、文字通り、いつ、だれによって
 始められたのかも分からない、自然発生的な宗教のことであり、
 『創唱宗教』のような教祖や教典、教団を持たない」
 
 「あくまでも自然に発生し、無意識に先祖たちによって受け継がれ、
 今に続いてきた宗教のことである」

 「天皇を絶対視する神道を、『信教の自由』の見地からただちに
 国教化できないとすれば、その神道を宗教とはみなさなければ
 よいのである。もし神道を宗教と見なさないということになれば、
 神道を国民に強制しても、『信教の自由』には一向に抵触しない
 ことになる」



──────────────────────────────
 ★今日から実行すること
──────────────────────────────
 【 自分の宗教観をもう一度見つめ直してみよう 】



──────────────────────────────
 ●もっと知りたい方のために
──────────────────────────────
●「日本人はなぜ無宗教になった」のでしょうか?

▽日本人は、自ら「無宗教だ」と主張します。

 ある調査によると、全体の(何の全体か分かりませんが)7割の
 人が「無宗教だ」と答えているそうです。
 
 しかし、その7割のうちの75%の人たちが「宗教心は大切だ」と
 答えているそうです。
 
 つまり、大半の人は「個人的には無宗教だが、宗教心は大切だ」
 と思っていることになります。
 
 これは本当なのでしょうか?
 
 自分のことを考えてみると、確かに、キリスト教やイスラム教、
 仏教にも入信していません。
 
 その他、宗教に関する団体には全然係わっていません。
 
 にも関わらず、宗教心、もしくは宗教観というのは確実に持って
 います。
 
 著者は言います。
 
 「日本人の多くが、『無宗教だ』と言うときには、『特定の宗派の
 信者ではない』という意味なのであり、キリスト教徒などがいう
 『無神論者』ということはない」
 
 「だいたい日本人の多くはこれから述べるように、むしろ宗教心は
 豊かなのである。ただ、その宗教心を『特定の宗派』に限定され
 ることに抵抗があるのだ」
 
▽このような状態は、外国に行くと信じられない状態なのだそうです。

 特定の宗派に属していないということは「道徳がない」という
 理屈になるみたいです。
 
 外国に長期滞在すると、必ず「あなたの宗教は?」と聞かれる
 とのこと。
 
 それによって、その人のものの見方が理解されるのです。
 
 だから、外国へ行って「あなたの宗教は?」と聞かれたら、
 「仏教か神道だ」と答えておきなさい、と言われるそうです。
 
 かと言って、その先のことを聞かれても困りますが...
 
▽著者の分析によると、日本には「自然宗教」と「創唱宗教」の
 2つが存在するそうです。
 
 著者は言います。
 
 「『創唱宗教』とは、特定の人物が特定の教義を唱えてそれを
 信じる人たちがいる宗教のことである」
 
 「これに対して『自然宗教』とは、文字通り、いつ、だれによって
 始められたのかも分からない、自然発生的な宗教のことであり、
 『創唱宗教』のような教祖や教典、教団を持たない」
 
 「あくまでも自然に発生し、無意識に先祖たちによって受け継がれ、
 今に続いてきた宗教のことである」
 
 たしかに「自然宗教」だと、「あなたの宗教は?」と聞かれても
 答えようがありません。
 
 しかも、そこには日本人特有の「曖昧さ」が加わってきます。
 
▽では、日本人は昔から現在と同じように、特定の宗教に参加して
 いなかったのでしょうか?
 
 まず、日本の中世では現在とは違い、日常生活の全てが神仏と
 ともに営まれていたそうです。
 
 人々は、神仏の存在を信じ、仏教の考え方である輪廻転生も信じ
 られていて、死後、地獄に堕ちないように、死後の世界の救済が
 切実に求められていたそうです。
 
 元々日本人は、しっかりとした宗教を持っていたのです。
 
 しかし、そのうちに「儒教」という思想が中国から日本に入って
 きます。
 
 儒教の考え方は「仁義礼智信」という言葉で表されるように、
 人間関係のあり方を教えるものです。
 
 儒教の考え方が広まるにつれて、神道や仏教は、個人の私的な
 頼み事になってしまったのです。
 
▽それ以降、江戸時代まで、日本の仏教や神道はいろいろな変遷を
 たどります。

 その時々の考え方に合うように形を変えることになります。
 
 仏教は葬式を司るようになります。
 
 そして、明治維新が起こり、新政府はどのような国家にするかを
 考えます。
 
 最終的に「天皇を中心とした国家を創る」ということになります。
 
 明治政府は、神道を国教にしたかったみたいですが、それは諸外国
 や国内からの反発を買い、断念します。
 
 しかし、ここからがとても日本的な考え方になりますが、「神道は
 宗教ではない」という「神道非宗教論」を唱えるようになります。
 
 むりやりです(笑)
 
 著者は言います。
 
 「天皇を絶対視する神道を、『信教の自由』の見地からただちに
 国教化できないとすれば、その神道を宗教とはみなさなければ
 よいのである。もし神道を宗教と見なさないということになれば、
 神道を国民に強制しても、『信教の自由』には一向に抵触しない
 ことになる」
 
 この考え方を元に、廃仏毀釈により、仏教は葬式仏教だけになり、
 神社も統制されるようになります。
 
 そして、太平洋戦争は終わり、宗教とはみなされない神道の行事
 のみが残ったのです。
 
 現在の状況が良いのか悪いのかは分かりませんが、特定の宗派には
 参加しなくても、宗教観があれば良いのではないかと思います。





 この本には、日本の宗教に関する歴史が詳細に分析されています。
 
 確かに日本は、特定の宗教が存在しないために、道徳心をしっかり
 教えることもありません。
 
 そのために様々な問題が起こっているのも事実です。
 
 しかし、特定の宗教が存在するために、世界では昔から今日まで
 様々な争いが起きています。
 
 個人的には、今の日本の「無宗教だけど宗教観を持つ」という
 考え方で良いのではないかと思います。